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ここから本文エリア 話題の本棚 仏像を見る 知り、鑑賞し、崇敬し、歓喜へ[掲載]2006年12月17日 先行きに明るさが見えないまま、今年も暮れが近づいてきた。このところ仏像の展覧会に人気があるのはなぜだろう。癒やしとも違う、心の奥深くからの求めではないか。もっと、仏像を知りたい、と。 山本勉著『仏像のひみつ』は、05年初めに東京国立博物館で好評だった「親と子のギャラリー 仏像のひみつ」展を担当した著者による本。イラストを多用し、「ひみつ その1 仏像たちにもソシキがある!」などと、仏ごとに持ち物の意味など子どもにもわかるよう書いてあり、入門編によさそう。 事典のたぐいも多く出ている。最近の刊行では、『仏像の事典』、『雑学3分間ビジュアル図解シリーズ・仏像』(瓜生中監修・PHP研究所)、手帳サイズの『仏像の見方ハンドブック』(石井亜矢子著・池田書店)など。如来、菩薩(ぼさつ)、明王……見方、見分け方などの基礎編か。 本格的には森雅秀著『仏のイメージを読む』が、インド以来の仏教美術の流れを踏まえ、人々の前に仏がどのように現れたかを主眼にすえる。見えたものから仏を識別するのとは逆に、人々が仏に何を求めたか、仏像や仏画、物語を縦横に往来して語る。 梅原猛著『歓喜する円空』は、仏教美術史の中でまともに論じられることが少ない江戸期の仏師・円空の生涯や芸術性を、各地に円空仏を行脚して、熱く説く。現在流通している言説の一部を大いに批判する部分も、真実の希求、円空への敬愛ゆえか。 仏像は拝む対象で、鑑賞するものなのか、という根本的な疑問はある。しかし、鑑賞から入って自然とこうべを垂れているなら、それこそ功徳。「趣味はお菓子作りに仏像鑑賞」というタレント・はな著『ちいさいぶつぞう おおきいぶつぞう』(幻冬舎文庫)などで、そう思いたくなる。
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