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騙しと闘う 「いい人」「自分は大丈夫」が危険

[掲載]2007年02月18日
[評者]木元俊宏

 振り込め詐欺、虚偽メール、偽装や隠蔽(いんぺい)、あるいは捏造(ねつぞう)。人間社会がある限り、「騙(だま)し」のテクニックは決してなくなりそうにない。そこで転ばぬ先のつえ。騙そうとする人がつけこむ、私たちの心のありかたについての本を、いくつか集めてみた。

 西田公昭著『まさか自分が…そんな人ほど騙される』は、マインドコントロールの研究で知られる著者(静岡県立大助教授)による、詐欺や悪徳商法などと闘う指南の書。様々な手口を紹介しつつ、どんな心理的技法が使われているかを解説する。まんまとやられないための心構え作りに、相手の言葉ひとつひとつに「なんでやねん」「おかしいやろ」「ほんまかいな」と漫才でやるような「つっこみ」を入れる練習をしておくなど、具体的な提案も。

 同様なテーマで、米カリフォルニア州立大の心理学教授が書いたのがロバート・レヴィーン著『あなたもこうしてダマされる』。著者自身が自宅の修繕で騙された経験をマクラに、企業の宣伝やセールスに見られる技法など、人の心を手玉に取るテクニックを紹介。「自分だけは大丈夫」という思いこみや、もっともらしい権威への追従は危険と説く。

 これらの本で主要なテーマのひとつとなっているのが、いわゆるカルト集団。そうした団体は超常現象を売り物にすることも多い。安斎育郎著『だます心 だまされる心』は、“超能力”のトリックの種明かしを中心に、幽霊を見せる商売や大がかりな世論誘導まで、様々な「騙し」の世界を眺め渡す。

 学術的な本では、キャスリーン・テイラー著『洗脳の世界』もカルトや抑圧的な体制が用いる“技術”がテーマ。人の信念を変え、ほしいままにするメカニズムを、神経科学などの知識を交えて詳細に論ずる。

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