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日本のロック 音楽シーンを開き、年輪重ねて

[掲載]2007年03月11日
[評者]宮崎健二

 Jポップ隆盛という今の音楽シーンに至る道のりを振り返ると、もともと洋楽であるロックを日本に根づかせるさまざまな試みや苦闘があった。今回は日本のロックシーンを切り開き、今なお活躍するミュージシャンたちの関連本を。

 日本のロックの大きなピークは、80年前後に訪れた。ニューウエーブ、パンク、テクノなど多彩な分野で歴史に名を残すバンドが登場した。中でもひときわ輝きを放つのが、ワールドツアーを成功させ、社会現象化したYMOだ。田山三樹編著『NICE AGE YMOとその時代1978―1984』は、渡辺香津美、土屋昌巳ら周辺にいたミュージシャンや関係者へのインタビューを通して、その存在の大きさを浮かび上がらせている。細野晴臣、坂本龍一、高橋幸宏のメンバー3人へのロングインタビューを載せた、田中雄二インタビュー・文『イエローマジックオーケストラ』(アスペクト)と併せて読むと、YMOのことがより深くわかる。

 同時期に元気だったのがムーンライダーズだ。彼らの足跡は『ムーンライダーズの30年』で。また、「東京ロッカーズ」と呼ばれたバンドの一つ、フリクションのファンにはたまらないのが、河添剛監修、加藤彰編『フリクション ザ・ブック』(ブルース・インターアクションズ)。貴重なライブ映像を収めたDVD付きだ。一方、MARU著『博多とロック』は音楽発信地・博多から出てきたミュージシャン12人に取材、ロックへの熱い思いを聞き出している。

 さて、時代をもう少しさかのぼった70年代は、日本のロックの胎動期だった。サエキけんぞう著『さよなら!セブンティーズ』は、ファンの視点で当時の音楽シーンや世相を実にうまく伝えている。あれから約30年。年輪を重ねた日本のロックに感慨を抱く人も多いのではないだろうか。

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