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魚が大変? 市場動向や資源管理が様々に影響

[掲載]2007年03月18日
[評者]前田浩次

 昨年来、マグロが食べられなくなるかも、といった話が新聞・雑誌の記事やテレビ報道で繰り返されている。11月には、米科学誌サイエンスに「海の汚染や乱獲を放置しておくと、2048年には食卓から魚がなくなってしまう」という研究リポートが載ったことも報道された。関連した本がいくつか出てきた。早速読んでみた。

 星野真澄著『日本の食卓からマグロが消える日』は、05年と06年にNHKで放送した3本の番組を再構成した本。中国やロシアが経済成長と流通改革で海鮮消費を拡大させるなどして、世界の市場が再編されている現場をリポートしている。また、日本がこれまで世界中からマグロを買い集めてきたことが、乱獲→規制→違法・無規制・無報告漁の横行→対応策としての減船→日本の漁業衰退へと連なる実態を明らかにしている。

 軍司貞則著『マグロ戦争』は、日本、台湾のマグロ船の船主や乗組員たち、総合商社など業界の中心人物たちの懐深くに食い込んで取材をしている。資源管理の国際委員会が基にするデータは漁業従事者から出ていること、そしてその操業者が「取れなくなった」と「取らなくなった」とは違うことを語っているのを読むと、あの科学誌の記事には、私たちは、まず冷静でいるべきようだ。

 また同書は、データに表れにくい「乱獲」の犯人として、巨大な巻き網漁を挙げるが、中村幸昭著『イワシが高級魚になった?』では、捕鯨規制で増加したクジラも魚資源の減少に影響しているのではという仮説を挙げている。

 石油などの埋蔵資源とは性質が異なる水産資源。有元貴文著『魚はなぜ群れで泳ぐか』が説くように魚の習性を研究し、混獲を避け、持続可能な資源として付き合うことが大切なようだ。

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