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ここから本文エリア 話題の本棚 イルカと鯨 人間と関係深い海のスターたち[掲載]2007年08月19日 高速船との“衝突”騒ぎや海岸近くへの出没……。歴史的・文化的に人間となじみ深いイルカ・鯨は、いつも話題になりやすい。ウオッチングから捕鯨まで、さまざまな関心を反映して関連書は多い。 90年代から日本でも、鯨類の観察・見物はマリンレジャーとして定着してきた。トレバー・デイ著『ザ・ホエールウォッチング』は、生態と種ごとの見分け方などをまとめたガイド。著者は英国のサイエンスライターで、観察場所の解説は欧米中心だが、豊富な図版は眺めていて楽しい。 岩貞るみこ著『しっぽをなくしたイルカ』は、尾びれをなくした沖縄美(ちゅ)ら海(うみ)水族館のバンドウイルカ「フジ」のため、関係者らが試行錯誤しながら人工のひれを作った実話に基づく子供向け物語。同じく児童書では、中村庸夫監修『イルカ、クジラ大図鑑』(PHP研究所)が、泳ぐ速さから保護についてまで幅広いテーマをコンパクトにまとめた。 C・W・ニコル著『鯨捕りよ、語れ!』は、小説『勇魚(いさな)』などで知られる著者の、日本の捕鯨船団に乗り込んだ体験を中心にした自分史。捕鯨・反捕鯨の二分論ではとらえきれない思考の奥行きが語られる。80年代にカナダ西海岸のシャチの姿を追った写真家・水口博也著『オルカ 海の王シャチと風の物語』は文庫版(ハヤカワ文庫)で再刊。ロジャー・ペイン著『オデッセイ号航海記』(宮本貞雄訳・角川学芸出版)は、鯨類の研究者である著者が、自然保護の願いを託したブログの記事をまとめる。 フィクションでは、藤崎慎吾著『鯨の王』。太平洋で米国の原潜が奇怪な“事故”に見舞われ、小笠原海域の深海底では未知の大型鯨の骨が見つかる。主人公の鯨類学者がやがて出会ったものは? 生物学を生かした海洋冒険エンターテインメント小説だ。
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