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地球温暖化 だれもが無関心ではいられない

[掲載]2007年11月11日
[評者]丸山玄則

 今年のノーベル平和賞は、地球温暖化の危機を世界的に広めた前米副大統領のアル・ゴア氏と、科学者の集団である国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」が共同受賞した。温暖化対策は人類一人ひとりのテーマで、無関心ではいられない。関心の高まりに比例して著作も増えている。

 世界各国でベストセラーになったゴア氏の『不都合な真実』は、B5判の大型本に続き、通勤電車でも読める『ECO入門編』が出版された。危機を象徴する写真が連続し、読者に行動を訴える。詳しく知りたい人には『温暖化地獄』が分かりやすい。平均気温の上昇は異常気象や生態系の破壊などにつながる恐れがあるが、深刻なのは「ある時点」=「ポイント・オブ・ノーリターン」を超えると、温度上昇を目標値以内に抑制することが難しくなり、温暖化が加速する可能性だ。温室効果ガス排出量の削減が急務であることを詳細に解説している。

 『「温暖化」がカネになる』は、生活水準を下げ、経済成長を放棄するのは現実的ではないという立場。人間の本質的欲求である「金もうけ」と環境保護を両立させ、市場原理を活用して地球環境を守るよう提言している。金融後進国の日本には目新しい見方が次々と示されるが、欧州を中心にガスの排出権を売買する排出権取引による温暖化ビジネスが盛んになっているという。日本が97年の京都議定書の削減目標を守るため、排出権購入に最悪の場合数兆円の支出が必要という衝撃的な試算も示す。

 地球温暖化は石油の大量消費が原因。『石油ピークが来た』は、脱浪費が脱石油の唯一の決め手であり、最も望ましい温暖化対策になると繰り返し主張している。石油の本格的代替エネルギーはなく、技術への過信もいさめている。「もったいない学会」会長の説得力ある著作。

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