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裏社会 依然として大勢力、その実態を次々と

[掲載]2008年02月17日
[評者]山口栄二

 警察庁によると、昨年末の暴力団の勢力(準構成員を含む)は、約8万4200人。暴力団対策法施行から15年余りたった今も暴力団は依然として大きな勢力を保っている。そうした裏社会への関心も高く、その実態を描いた本も次々と出ている。

 『裏社会のカラクリ』によると、新人ヤクザはかつては「部屋住み」と呼ばれ、組事務所や親分の家で寝起きをしながらヤクザとしてのイロハを学んだが、最近では、こうした部屋住み制度を採用しない組が増えているという。理由は「せっかく入った新人が耐え切れずに逃げ出してしまうから」。

 『ヤクザと日本』では、高度経済成長期にヤクザは、地域・職域の共同体と共に生きてきた「共同社会型ヤクザ」から、利害関係にもとづいて機能的な結びつきによって成り立つ「利益社会型ヤクザ」に変質した、と指摘する。それが進化すると、「組員一人ひとりが独立営業者になって、組は商店連合会か商工会議所のようなものになっていく」という。

 『アウトローの近代史』は、中世の「反権力的勢力」である山賊や海賊などの「悪党」は、(1)公権力の法的支配の外に位置している(2)武力集団である(3)特定の地域に権益を確保している(4)社会の側にそれを支える一定の基盤がある(5)公権力がそれを規制することは容易ではない、という特徴が今日の「暴力団」と共通しており、「暴力団」のルーツは中世の「悪党」にたどりつく可能性もある、とする。

 『ヤクザ、わが兄弟』は、イスラエル出身の大学教授が、ふとしたことから知り合ったヤクザの若者が対立する組とのトラブルをきっかけに突然姿を消し、彼を探し求めていく過程で、様々なヤクザたちと出会い、次第にヤクザ社会を深く理解するようになっていくというストーリーだ。

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