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学校のいま 子どもは裏サイト、親は暴走だって?!

[掲載]2008年5月11日

  • [評者]吉住琢二

 学校はいま、どうなっているのか? これまでにも様々な「学校の問題」が論じられてきたが、昨今の事情は、かつてない様相を呈しているらしい。

 『学校裏サイト』という同タイトルの本を並べたように、携帯電話を使った子どもたちの「危険な遊び」が広がり、深刻だ。下田博次著は、実在の学校名のついたネットの掲示板「学校裏サイト」や子どもが自分の趣味や写真を紹介する「プロフ」などの実態を暴く。時には、実名での個人の中傷や、わいせつ情報の温床となり、実際にいじめや誘拐騒ぎまで誘発しているとの報告は衝撃的。「手遅れかと思うほど、子どもに悪影響をおよぼす情報、メディア利用が広がっています」といい、そんな利用法を全く知らず携帯を与える親の責任の重さを指摘する。

 渋井哲也著は、子どもの「つながりたい感覚」や「共同性」の希求、攻撃性の発散場所としてのサイトなど、子どもたちが惹(ひ)かれる理由を分析する。

 では、子どもを守るべき親はというと――。教師を疲弊させているのが、学校に無理難題の要求や苦情を繰り返す親「モンスターペアレント」の増加だ。『モンスターペアレントの正体』は、自分の子どもの特別扱いを求めたり、教師の指導が悪いと謝罪を求めたりする事例を紹介。教師を中傷するネットへの書き込みなど「子どもの世界のいじめと変わらない」行動にはあぜんとする。背景にあるのは、経済的・精神的余裕のない家庭の現状や学校とのコミュニケーション喪失、また格差社会も影を落としていると著者は言う。『親たちの暴走』は、英国や米国でも「クレーマー親」が問題となっていることを伝え、興味深い。モンスターとならないために、親子の会話の充実などを提言する。社会の矛盾やゆがみが、一番弱い部分=学校に噴出していると考えれば、ひとごととは言えない問題だ。

表紙画像

学校裏サイト

著者:下田 博次

出版社:東洋経済新報社   価格:¥ 1,575

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