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「痩せる」圧力 デブでも良いのか悪いのか!?

[掲載]2008年8月24日

  • [評者]大上朝美

 「メタボリックシンドローム」。近年にわかに流通し始めたこの一語で、中高年にかつてなく「痩(や)せる」圧力が高まっている。

 昨年、『いつまでもデブと思うなよ』(新潮新書・略称「いつデブ」)で、体重を50キロ減量した方法を公開、50万部のベストセラーになった岡田氏の新刊は『脱デブ』。男性向けにと書いた「いつデブ」に意外と女性読者が多く、姉妹編を出したという。運動はせず、食べたものと体重を記録していくだけ、それが第一歩――今回は要点を100にまとめステップを踏んでいくように構成している。

 「いつデブ」に対抗するようなタイトルの『痩せりゃいい、ってもんじゃない!』は、岡田氏を「おたく仲間」と呼ぶ森永氏と医師の柴田氏との問診にも似た対談で進行。「脂肪細胞は単なるエネルギーの貯蔵庫ではない」、ホルモンを分泌する「内分泌臓器」ととらえるべきだ、という最近の「脂肪の科学」が披露される。メタボ気味の数値改善を指導しようとする医師に、森永氏は「痩せておたく心を失ってしまうことが心配」と、身をかわす。

 『健康神話にだまされるな』は、肥満をはじめコレステロール値や食塩の摂取量、砂糖、紫外線、また健康にいいとされるサプリメントなどの効能や害悪について、多くの研究結果をまとめ、全体として調査する「メタ解析」の手法で検証。神話の間違いや「行き過ぎ」を指摘する。

 行き過ぎた健康指導はストレスになり、かえって健康にはよくない。現在は普通に使われる単語「ストレス」は、カナダの学者ハンス・セリエが生物の反応の中に「発見」した。そのドラマを描く『ストレスとはなんだろう』を読むにつけ、健康情報は冷静に受けとめ、改善は着実に、何事も中庸が肝心という当たり前のことを心がけたい。

表紙画像

健康神話にだまされるな (角川oneテーマ21 C 149)

著者:高田 明和

出版社:角川グループパブリッシング   価格:¥ 720

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