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踊る大捜査線に学ぶ組織論入門 [著]金井壽宏・田柳恵美子

[掲載]2005年10月16日
[評者]勝見明

 観(み)てから読み、読んでからまた観るのがお勧めだ。大ヒットした映画「踊る大捜査線」シリーズ。「“室井さん、命令してくれ! おれはあんたの命令を聞く!”と叫ぶ青島のこの台詞(せりふ)はリーダーとフォロワーの理想的な関係を示しているな」とか、「この場面は機能不全に陥った捜査本部のリーダーが代わり、官僚制組織が自律型組織に転換した瞬間だ」などと、組織論の視点から楽しめるようになるのが、この映画を題材に“真面目(まじめ)に経営学した”本書の第一の面白さだ。

 メーンテーマは、個人と組織、現場と上層部といった、とかく対立しがちな関係をどうとらえるか。「事件は会議室で起きているんじゃない、現場で起きているんだ」「事件に大きいも小さいもない」等々、印象に残る20の台詞を挙げ、個人のモチベーション、エンパワーメント(権限委譲と支援)、リーダーシップなどをキーワードにして、組織論の第一人者である著者の解釈と理想像が示される。

 このシリーズが人気を博したのは、描かれるリアリティーの一つ一つに、「こういうのってうちの会社にもある」と、誰もが自身の体験を投影したからだ。経営書などあまり手にしない読者も、映画の画面を我が身に置き換え、自分ならどの役回りでどう行動するか、想像しながら読むと、組織論を“真面目に楽しむ”ことができる。


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    書籍詳細

    表紙画像

    踊る大捜査線に学ぶ組織論入門

    • 著者: 金井 寿宏・田柳 恵美子
    • 出版社: かんき出版
    • ISBN: 476126277X
    • 価格: ¥ 1,575

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