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[掲載]2006年01月15日[評者]勝見明
巨星墜(お)つ。昨年11月、95歳で逝った経営学者ピーター・ドラッカー氏が生涯かけて著した著作は40冊を超える。どれから読んだらよいか。自分でも答えられなかった氏が、「そのような問いに答えるものである」と自ら評したのが、日本では没後の出版となった最近刊の本書だ。
友人で同僚である編者が膨大な著作からテーマを選び、それに適した引用を1日1ページの日めくり形式で、1月1日から12月31日まで配した。原題『The Daily Drucker』の通り、“1日1ドラッカー”といった構成だ。例えば、ある日のテーマは「成功がもたらす新しい現実」。まず、「幸せに暮らしましたで終わるのはおとぎ話だけである」という氏の名言を見出しに立てて関心を喚起する。そして、本文では「成功は常に、その成功をもたらした行動を陳腐化する」として、傲慢(ごうまん)と怠慢を戒める。
「(私の考えに)最初に敏感に反応してくれたのが日本企業だった」と本書にもあるが、簡潔な言葉の奥の文脈で真理を伝える氏の著述には、日本人の琴線に触れるものが多い。今年こそはと思いつつ、足踏みしていた読者は年始めに一度通読し、以降、1日1編ずつ噛(か)みしめていく。翌年また通読して成長を確かめる。一年の計はドラッカーにあり。そんな読み方はいかが。
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