第87回全国高校野球選手権大会に南北海道代表として出場し、連覇を目指す駒大苫小牧。昨夏の全国制覇の道のりを、埼玉県在住のスポーツライターの田尻賢誉(まさたか)さん(29)が、一冊の本にまとめた。「大旗は海峡を越えた 駒大苫小牧野球部の軌跡」(日刊スポーツ出版社、1575円)。選手たちの成長を描くとともに、道内の高校野球の課題にもふれている。
田尻さんは、昨夏の優勝を甲子園で目の当たりにして「何か秘密があるはず」と思い立ち、道内の指導者や選手たちの取材を進めた。
駒大苫小牧は一昨年の夏、甲子園で倉敷工に降雨ノーゲームの末、再試合で敗戦した。新チームで迎えた秋の全道大会決勝で、同じ室蘭地区のライバル鵡川に完敗。選手は「頑張っても勝てないのか」などと悩む。その悩み乗り越え、主体的に練習に取り組むようになったかを紹介している。
また道内の高校野球の課題も示す。野球部の監督や部長が持ち回りで審判を務める制度も、技術、やる気などの面で課題があるとしている。選手のおおらかさも、勝負に勝つことに影響していると指摘する。
田尻さんは「『だから北海道のチームはだめなんだ』というレッテルをはねのけた駒大苫小牧の努力を知ってもらい、道内野球がレベルアップしてくれれば」と話す。