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読売・渡辺恒雄氏と文春、プライバシー訴訟で応酬

2005年05月10日08時01分

 読売新聞グループ本社会長の渡辺恒雄氏がガウン姿でマンション5階の自室にいるところを公道から撮影され、「週刊文春」に掲載されたことがプライバシー侵害に当たるかどうかが争われている訴訟で、原告の渡辺氏が9日、東京地裁に出廷。渡辺氏と文春側の激しい応酬となった。

 問題の写真は、渡辺氏がプロ野球・巨人のオーナーを突然辞任した2日後の昨年8月15日に撮影され、同月19日発売の週刊文春に「ワンマンの末路」などの説明をつけて掲載された。

 渡辺氏は「プライバシーを著しく侵害された」として昨年8月、1000万円の損害賠償などを求めて提訴。9日の法廷では「醜い姿で化け物みたい。報道のためのまともな写真とは思えない」と訴え、キャプションについても「今は最高の地位にいる。それが何で末路なのか。非常に不愉快だ」と述べた。

 文春側は「渡辺氏は多くの報道陣が集まっていたと知っており、全面ガラス張りの窓際に立てば撮影されることはよくわかっていた」と主張。「写真撮影・掲載についてプライバシー権の放棄か、黙示の承諾をしていた」と渡辺氏の訴えに反論している。

 これに対し、渡辺氏は法廷で「撮影されるとは思ってもみなかった」などと述べた。

 文春側はさらに「『今、ナベツネはどうしているのだろう』という国民の疑問に答える形で掲載された」と写真の公共性を主張。渡辺氏がオーナー辞任後に会見せず、説明責任を果たさなかったと強調している。この点について渡辺氏は「まともな新聞社の会見なら臨むが、週刊誌やスポーツ紙などスキャンダルを追いかける記者がいる席には出ない」と語った。

 法廷で文春側は、車いす姿で自宅療養中の田中角栄元首相を空撮した毎日新聞の写真が86年度の新聞協会賞を受賞したことについてどう思うかとただした。前協会長でもある渡辺氏は「プライバシー侵害であり、授賞は間違いだった」との見解を示した。



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