北朝鮮による拉致被害者の蓮池薫さん(47)=新潟県柏崎市=が日本語に翻訳した歴史小説「孤将」が27日に出版される。蓮池さんは25日に東京都内で記者会見し、「(拉致で)奪われた24年間を取り返すため、自分の能力を発揮したかった。希望と抱負を持って生きられることに喜びを感じている」と話した。
「孤将」は、韓国の人気作家金薫(キム・フン)氏の01年の著書で、16世紀の豊臣秀吉の朝鮮出兵の際に日本軍と戦った武将・李舜臣(イ・スンシン)の人生を描いている。韓国で50万部を超えるベストセラーになった。
蓮池さんは昨年8月から、柏崎市役所(同年末に退職)や、同市内の新潟産業大学での勤務の合間に、自宅で翻訳作業をしていたという。
中央大学法学部への復学も果たし、弁護士を目指している蓮池さんだが、「法学はやっていきたいが既に私は年をとってしまっており、身を立てるのはまだ相当年月がかかる。子どもたちも帰国して一段落したので、経済的な現実も考えなければいけないと思っていた」とも明かした。