家と暮らしとの関係はどう作られるのか、人が人と暮らすのはなぜか——。第一線の建築家たちが、いま、子どもたちに伝えておきたいことを1人1冊ずつにまとめる児童書シリーズ「くうねるところにすむところ」が刊行中だ。80ほどの企画プランがあり、これまでに9冊が出されている。
出版元はインデックス・コミュニケーションズ(東京都千代田区)。本は税別で各1600円。
自身の1冊に「みちの家」とタイトルを付けた伊東豊雄さんは「家をつくることは、まだ見えていないみちを切り開くこと」と記す。図書館やコンサートホールなど、多くの人が出会い、音が流れる広い場所が舞台。模型や写真、イラストをふんだんに使い、読む側がそれらの空間に入ったような感覚を誘う。
妹島和世さんの「物語のある家」は、5人家族のための小さな家を設計していくドキュメント。「みんなで食べたり話したり寝たりする」ことの大切さと、「ハーブを育てたい」「本に囲まれたい」といった個人の思いをどう「間取り」にしていくかをつづった。
伊礼(いれい)智さんは、出身地である沖縄の風土に合った住宅の歴史と未来を「オキナワの家」にまとめている。
筆者によって切り口は様々で、専門用語を使わない建築論としても読める。
本の企画をしたプロジェクトプランナーの真壁智治さんは「風土や家族とのきずな、街づくりや地球環境にいたるまで、子どもたちがイメージを広げる手助けになるようにしたい」と話している。
11月上旬には隈研吾さんの「素材の実験」など、3冊の新刊が出版される。