第134回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の候補作が発表された。芥川賞候補に人気劇作家、松尾スズキさんの「クワイエットルームにようこそ」が入ったのが注目される。
松尾さんは62年、北九州市生まれ。88年から劇団「大人計画」を主宰している。現実との違和感をアナーキーな文体で描く作風で知られ、「ファンキー!——宇宙は見える所までしかない」で岸田国士戯曲賞を受けた。最近は映画「恋の門」を監督するなど活動の幅を広げており、小説「宗教が往(ゆ)く」やエッセー集など著書も多い。
一方、直木賞は6回目の候補となった東野圭吾さんや4回目の伊坂幸太郎さんら、実力派がそろった。選考会はいずれも17日、東京・築地の新喜楽で。なお、芥川賞選考委員の三浦哲郎さんが今回から退いた。
候補作は次の通り。(敬称略、50音順)
【芥川賞】伊藤たかみ「ボギー、愛しているか」(群像12月号)▽絲山秋子「沖で待つ」(文学界9月号)▽佐川光晴「銀色の翼」(同11月号)▽清水博子「vanity」(新潮10月号)▽西村賢太「どうで死ぬ身の一踊り」(群像9月号)▽松尾スズキ「クワイエットルームにようこそ」(文学界7月号)
【直木賞】伊坂幸太郎「死神の精度」(文芸春秋)▽荻原浩「あの日にドライブ」(光文社)▽恩田陸「蒲公英(たんぽぽ)草紙」(集英社)▽恒川光太郎「夜市」(角川書店)▽東野圭吾「容疑者Xの献身」(文芸春秋)▽姫野カオルコ「ハルカ・エイティ」(同)