世界的ベストセラー小説「ダ・ヴィンチ・コード」の著作権侵害訴訟を担当した英国の裁判官が4月28日、同月初めに言い渡した判決文に自作の暗号を忍び込ませていたことを明らかにし、その謎解きを公表した。解読のカギは、問題の小説に登場するイタリアの数学者が考案した数列。小説さながらの巧妙な仕掛けを、ユーモア好きの英メディアは好意的に報じている。
暗号の主は、ピーター・スミス裁判官。71ページの判決文の所々に太字で斜体のアルファベットをちりばめた。誤植にも見えるが、イタリアの数学者フィボナッチの数式を手がかりに暗号を解読すると、公判が始まった今年2月からちょうど100年前に建造された英戦艦ドレッドノートと、それを率いたジャッキー・フィッシャー提督の名前が浮かび上がる。提督は、スミス裁判官が敬愛する人物という。
4月27日付の各紙が、弁護士が暗号の存在に気付いたと報道。スミス裁判官は翌日に声明を出して種明かしするとともに、暗号を考えるのに約40分、それを判決文に忍ばせるのに約40分を費やしたと告白した。
判決は、「ダ・ヴィンチ・コード」の出版社を相手取り、自作の盗作だと主張した作家2人の訴えを退けた。