戦後短歌を担い、朝日歌壇選者を50年近く務めた、文化功労者の近藤芳美(こんどう・よしみ、本名・芽美=よしみ)さんが21日午前10時1分、心不全で、東京都内の病院で死去した。93歳だった。葬儀は親族で行い、後日、しのぶ会を開く。喪主は妻で歌人の年子さん。
旧制広島高校在学中に歌人中村憲吉に出会い、「アララギ」に入会。戦後、「新歌人集団」に参加した。48年刊行の第1歌集「早春歌」は暗い時代の清純な相聞が新鮮な感動を呼び、同じ年の歌集「埃吹く街」とあわせて戦後派を代表する歌人として注目された。
51年、歌誌「未来」を創刊し、第一線で活躍する歌人を数多く育てた。朝日歌壇で55年から半世紀目前の05年1月まで選者を務め、庶民による「無名者の歌」を積極的に評価、世の関心を高めた。77〜91年、現代歌人協会理事長。