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ここから本文エリア 現在位置:asahi.com>BOOK>出版ニュース> 記事 出版ニュース 寺山修司の未発表歌集『月蝕書簡』近く刊行2008年02月08日 20代で短歌を捨てたと思われていた寺山修司(1935〜83)の未発表作が残っていた。188首を収めた歌集「月蝕(げっしょく)書簡」(岩波書店)が近く出る。47歳で早世した前衛歌人のうたがよみがえる。
〈父ひとり消せる分だけすりへりし消しゴムを持つ詩人の旅路〉 収録される歌のひとつだ。言葉のイメージ喚起力が強く、鮮やかにストーリーが浮上する。18歳で短歌研究新人賞を受賞。本歌どり的手法が批判を浴びた時期もあったが、〈マッチ擦るつかのま海に霧ふかし身捨つるほどの祖国はありや〉などの作品は歌壇でも高く評価されている。 〈面売りの面のなかより買い来たる笑いながらに燃やされにけり〉 〈雨の絵を雨にぬらして運びゆくわれの義兄の義兄弟なり〉 「月蝕書簡」は、寺山のパートナーだったアーティスト田中未知さんが遺稿を整理し編んだ。 20代後半からは演劇や映画に傾斜し短期間で作歌活動を終えたとされる寺山だが、田中さんによると73年、文芸誌の依頼を機に作歌を再開。「月蝕書簡」と表書きしたノートに、歌稿やモチーフとなる言葉の断片を記し始めた。歌集にまとめたいと80年代初頭まで歌をつくり続けたが、腎臓疾患の悪化で急逝した。 寺山の遺作を「いつか形にしたかった」と田中さん。「寺山は晩年、自分の気持ちを素直に表出するようになっていた。この歌集はそういう寺山を映していると思う」 解説を担当した歌人の佐佐木幸綱さんは「一首の背景に、シュールな彼ならではの物語性を感じさせる作品が多い」と話す。2月28日刊行予定。 ここから広告です 広告終わり この記事の関連情報出版ニュース バックナンバー
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