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「静山社文庫」が創刊 「ハリポタ」シリーズも映画公開後に

2009年10月24日

 『ハリー・ポッター』の出版で知られる静山社が文庫を創刊した。フィクション、ノンフィクション、実用の3ジャンルの8作品。年間60点の刊行を予定し、合計100万部の売り上げをめざす。近い将来の『ハリー・ポッター』文庫化も視野に入れている。

 『ハリー・ポッター』は、昨年7月に発売された第7巻で完結。新たな収益の柱をつくるため、「静山社文庫」の創刊を決めたという。

 責任者の古屋信吾編集局長は「文庫はいろいろなテーマを入れることができるし、メディアとしての可能性が高い。単行本と比べても読者は多く、市場も広い」と言う。

 文庫版『ハリー・ポッター』は切り札的な存在だが、来年冬、再来年夏と映画公開が予定されており、文庫化はその後になる見込みという。

 創刊ラインアップはフィクションは『ハリー・ポッター裏話』(J・K・ローリング、L・フレーザー)、『談志の落語一』(立川談志)など3点、ノンフィクションが『吉田茂vs鳩山一郎』(大下英治)など3点、実用が『15秒骨盤均整ダイエット』(松岡博子)など2点。

 だが、文庫の現状は「店頭は飽和状態」といわれる。出版科学研究所によると、昨年だけでも「宝島SUGOI文庫」など16レーベルが文庫を創刊して市場に参入した。昨年、出版された文庫の新刊は7809点で、前年比6.7%増。点数でいうと、前年より500点近く多かった。

 他方、推定販売金額は1359億円で0.9%減、推定販売部数も2億2341万冊で1.7%減と、いずれも2年連続マイナスだ。多品化、少部数化の進行が現在の特徴で、返品率も上昇しているという。

 厳しさが増す中での船出だが、古屋編集局長は「夢やロマン、真実といった言葉をキーワードに、世の中に求められるものを出していきたい」と話している。(西秀治)

表紙画像

ハリー・ポッター裏話 (静山社文庫)

著者:J.K.ローリング・L.フレーザー

出版社:静山社   価格:¥ 600

表紙画像

談志の落語 一 (静山社文庫)

著者:立川 談志

出版社:静山社   価格:¥ 940

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