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[掲載]2005年04月24日[評者]増田れい子
終わりの見えないイラク戦、行方の知れぬグローバリゼーションの波。深い闇におおわれたようないまという時代に、それでも光を探り新風を起こす知識人のひとり、著者(61年生まれ。米国カリフォルニア在住)はそんな位置にいる。
本書執筆の動機は03年春の世界規模の平和行動(同2月15日には南極基地、イヌイット領土の住民を含む3000万人とも言われる人々が参加)のあとの絶望を見つめることにあった。しかし著者は絶望の誘惑をかわし平和行動の真価に迫る。そこには特定の指導者を必要としない自立した、非暴力で戦争に反対する新しい市民パワーが出現していた。希望は萌(も)え出た。
核兵器の重圧、頻発する戦争や不況、過酷さを増す時代の中で市民は変化をとげている。著者は「花は暗闇で育つ」と記す。ネバダ核実験場閉鎖運動、ホームレス支援、座禅と多彩に行動する日常から紡ぎ出されるその思索と表現は、五月の薫風に似て新鮮。
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