韓流ブームが続く中、新聞に韓国人俳優の名前を見ない日はない状態が続いている。他方、韓国の政治についてはどうだろう。金泳三や金大中の頃はともかく、今の政治はよくわからない、という人が多いのではないだろうか。
本書は今日の韓国政治のあり方を知る上での良著である。02年の大統領選挙で見られたように、現在の韓国ではインターネットを通じた様々な政治運動が大きな役割を果たしている。本書は、この新しく見える運動が、実は60年代以来の韓国の民主化の中から生まれたものであることをコンパクトに整理し、位置づけている。
もっとも、このような動きには、光もあれば影もある。筆者が高く評価するデジタル・デモクラシーが韓国をどこへ導くのかは、まだ定かではない。それでも隣国では何かが起こっている。我々自身の民主主義を考える上でも、もう少し関心を持ってもよいのではないか、と思う。