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書評

旅の途中―巡り合った人々1959−2005 [著]筑紫哲也

[掲載]2006年01月15日
[評者]佐柄木俊郎

 「そろそろ回想記を」と持ちかけられて生まれた本だそうだ。実年齢を感じさせない著者も、すでに古稀(こき)と聞けば、得心が行く。とはいえ、在日二世の歌手の歌からとった表題には「まだまだ」の気持ちがにじむ。「枯れ」とは無縁、筆先はシャープである。

 「自分は媒体。強いて書くとすれば出会ってきた他人様のことしかない」という境地で綴(つづ)った、半世紀にわたる交友録ないし取材の覚書だ。新聞記者、雑誌編集者、TVキャスターと多様な経験を重ねただけに、対象の顔ぶれは三木武夫から美空ひばりまで、左右、硬軟、内外とりまぜて、幅の広さが半端ではない。

 ただし、政治家諸公とのあれこれより、文化人とのエピソードの方が、格段に深くて面白い。オペラなど音楽全般から、陶芸、芝居、映画、麻雀(マージャン)までといった趣味、嗜好(しこう)の自在さ。それを嫌みなく読ませる巧みさ。おしゃべりより、やはり文筆の人だ。



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    書籍詳細

    表紙画像

    旅の途中—巡り合った人々1959-2005

    • 著者: 筑紫 哲也
    • 出版社: 朝日新聞社
    • ISBN: 4022500743
    • 価格: ¥ 1,890

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