2006年09月20日14時30分のアサヒ・コム
		アサヒ・コムBOOK

メインメニューをとばして、本文エリアへ朝日新聞社からアスパラクラブクラブA&A携帯サービスWeb朝日新聞サイトマップ文字拡大・音声

天気住まい就職・転職BOOK健康愛車教育サイエンスデジタルトラベル囲碁将棋社説コラムショッピングbeどらく

ここから本文エリア現在位置asahi.comトップ >  BOOK > 書評 > 角田光代記事

書評

日々の非常口 [著]アーサー・ビナード

[掲載]2006年09月17日
[評者]角田光代(作家)

■日本語のなかを自在に泳ぐ

 詩人である著者によるこのエッセイは、さらりと日々のことを書いているが、じつに多くのことを考えさせてくれる。まず私は、自分がいかに無頓着に言葉を操っているかに気づかされた。生まれたときから使っている言葉だから、信頼しきっているのだ。

 著者は私より日本語をよく知っているほどだが、言葉や表現のひとつひとつを、疑い、比べ、分解し、日本語のなかを自在に泳いでいるかのようだ。「残雪」という言葉の美しさ、「アバウト」のやさしさ、「ぼけ」の恒久さ、「どうも」の便利さ……ふつうに使っている言葉の個性に、今さらながら気づかされる。

 また著者は、郵政民営化について、憲法九条改正について、ブッシュ政権について、平均株価について、じつにウィットに富んだ言葉で、自分の意見を述べている。それがあまりにも明快なので、日本語が母語の私たちは、政治や経済について語るとき、日常とかけ離れた言葉を使う癖があるのではないか、だからそうした問題がなかなか身近に思えないのではないか、などと考えもした。

 言葉は海のようなもので、彼方(かなた)へ泳ぎ出せば、さらに広く深くなる。著者に連れられ、私も遠泳をした気分だ。


ここから広告です
広告終わり

関連情報

書籍詳細

表紙画像

日々の非常口

  • 著者: アーサー ビナード
  • 出版社: 朝日新聞社
  • ISBN: 4022502169
  • 価格: ¥ 1,680

別ウインドウで開きますこの本を購入する ヘルプ

powered by amazon.co.jp

 
ここから検索メニュー

検索 使い方

検索メニュー終わり

朝日新聞サービス

ここから広告です
広告終わり

BOOK おすすめレビュー

売れ筋ランキング 一覧

涼宮ハルヒの分裂

BOOK サイトマップ



powered by amazon.co.jp
▲このページのトップに戻る

asahi.comトップ社会スポーツビジネス暮らし政治国際文化・芸能ENGLISHマイタウン

ニュースの詳細は朝日新聞紙面で。» インターネットで購読申し込み
asahi.comに掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。
| 朝日新聞社から | サイトポリシー | 個人情報 | 著作権 | リンク| 広告掲載 | お問い合わせ・ヘルプ |
Copyright The Asahi Shimbun Company. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission.