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書評

東西食卓異聞 [著]高橋哲雄

[掲載]2007年07月01日

 人生の暗転した日、望みの消えた日に人は何をどう食べるか。食をめぐるエッセー集の最終章は、そんな問いで始まる。妻が進行したがんと告知され、ふとイタリアの「絶望のスパゲッティ」は「想(おも)いのこもった、祈りに似た食べ物」ではないかと思い至るまでを描く。著者はイギリス経済史・社会文化史の研究者。美食とは無縁そうなイギリス料理に文化的相対主義の伝統を読み取ったり、作家の食へのこだわりを作品から論じたり。自在な筆に「食は人なり」の思いがこもる。

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