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ここから本文エリア 現在位置:asahi.com>BOOK>書評>[評者]その他> 記事 書評 生きることのレッスン [著]竹内敏晴[掲載]2007年07月15日 ■「ことば」を取り戻すために 自分のなかの「自然」を封じ込め、外側の与える目標に、早く、よりよく適応することが、社会全体から求められている。 しかし、いつか本来の「内なる自分」と衝突する。「自分を変えたい」「ことばがうまく伝わらない」……。身体表現を通して、その矛盾に気付かせようとし、独自の身体哲学を提唱する竹内レッスンに、悩める人々が多く参加するのも理由のないことではない。 聴覚障害のなかから獲得したことば、敗戦時の二度目の失語体験、演出・演劇活動など、自分の思索と体験を振り返りながら、なぜこのようなレッスンを始めたのか、また始めざるをえなかったのかを考える。 60年を超える戦後という時間・空間も、いま「ことば」と「身体」を喪失してはいないだろうか。一方で、若者の身体は実際に壊れつつある。このようにこわばってしまった「身体」をゆらし、内側から湧(わ)いてくる「ことば」をとりもどすには何が必要なのか。 「からだのつぶやきに耳をすます」独特の「ワークショップ」や「パフォーマンス」は、声を忘れてしまった社会への示唆でもあるが、私たちの「生きる」意味を考え直させる契機にも満ちている。
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