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ここから本文エリア 現在位置:asahi.com>BOOK>書評>[評者]小林良彰> 記事 書評 メディアのなかのマンガ [著]茨木正治[掲載]2007年09月23日 ■一コマで訴えてくる影響力 新聞が政治や世相を批判する際に、長い文章を連ねるより一コマの諷刺(ふうし)画を掲載する方が読者に訴えることがある。本書は、そうした政治漫画や、世相諷刺画(カートゥーン)の歴史や読者に与える影響を分析し、解説したものである。 そもそもカートゥーンは、中世末期の宗教改革で、教皇の悪事をパンフレットに描いて暴露することから始まったという。その後、新聞の普及に伴い読者層が一般庶民に広がるにつれて、難解な文章よりもわかりやすい諷刺画がもてはやされるようになった。 しかし、次第に漫画家の囲い込みなどで紙面がマンネリ化したり、世の中の出来事が複雑化するにつれて一コマ漫画では描ききれなくなったりし、勢いを失った。 わが国でも、明治以降、諷刺画などが新聞に多く掲載され、特に大正期には、当時の政治家たちを痛烈に皮肉ったが、二・二六事件以降は翼賛漫画に移行した。 こうしたカートゥーンは、読者に何が重要な争点であるのかを印象づけ、時には読者の政治的態度を変容させる効果をもつ。古今東西のカートゥーンを通してメディアと読者の関係を解明しようとする異色の意欲作である
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