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ここから本文エリア 現在位置:asahi.com>BOOK>書評>[評者]その他> 記事 書評 戦争の見せ方―そういうことだったのか!戦争の仕組み [著]三野正洋[掲載]2007年11月25日 ■「操作される事実」を痛感 タイトルに興味を引かれた。湾岸戦争以来、戦争や紛争の当事者たる国の声明や、時には民間の戦争報道にさえ、「この戦争をどう見せていくか」という姿勢が感じられるようになった。いつの時代にも、戦争が起きると、政府は自分たちに都合のいい情報を流し、戦勝は最大に、被害は最小にとどめて発表し、国民の戦意高揚をはかり、戦争に邁進(まいしん)させようとする。国際世論も味方につけて戦況を有利に運ぼうとする。 メディアの発達によって、他国の戦争や紛争の情報に、日常的にさらされるようになった。しかも、それらの情報がどこまで中立的なものであるのか、判断することは難しい。 ヒトラーかゲッベルスが言ったという「たとえ嘘(うそ)であっても百回も聴かされれば、いつの間にか真実と思い込むようになる」という言葉が引用されているが、2万人以上のポーランド軍将校の遺体が発見されながら、米ソ関係の影響を受けて、真相が戦後長らく闇に葬られていた「カチンの森虐殺事件」などは、国際状況によって、事実がいかようにも操作され得ることを痛感させる。 著者の分析への賛否は別として、戦争と国家について考えるよい材料だと思う。
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