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書評

奪われた記憶―記憶と忘却への旅 [著]ジョナサン・コット

[掲載]2007年11月25日

 著者は米の著名な編集者・音楽評論家・作家だが、重いうつ病の治療で繰り返し受けた脳への電気ショック療法によって、1985年から15年間の記憶を失う。しかし彼は、ヘミングウェイが同様の治療で「資本である記憶が消え」と自殺直前に手紙を残したことなど、同じ体験をした人々の喪失の痛みをたどり、さらには、神経科学や忘却と記憶について、研究者、宗教家、芸術家らと対話していった。新たな「私」を生きようと格闘した軌跡だ。

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