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ここから本文エリア 現在位置:asahi.com>BOOK>書評>[評者]その他> 記事 書評 左右の安全 [著]アーサー・ビナード[掲載]2007年12月02日 ■自転車に乗ってみたくなる 職業柄、著者ビナードには以前から興味を持っていた。22歳の時に来日して日本語で詩作を始めたそうだから、すでに十数年以上、日本語で詩を書いていることになる。今さら何を、と言われるだろうが、それでもやはり、外国語で詩を書くなんてすごい、と思わずにいられない。 改行のしかたにも、工夫があって面白い。この詩集に載っている詩は、01年から07年の間に発表されたものだが、来日直後のことを書いた詩もあるからか、池袋や北区あたりの町並みの描写に、不思議な懐かしさを感じさせる。かつてどこにでもあった日本の夕暮れ時の雰囲気が漂っている。一方、母国アメリカでの体験を描いた詩は、また別な空気を感じさせる。 時間と空間の座標軸の取り方に独特の味があり、時間と空間が時々ひらりと変化して、心地よい驚きを与えてくれる。その一瞬、世界が、普段とは少し違った色合いを帯びて立ち上がってくる。空間や時間がそれぞれ伸び縮みするだけでなく、空間というものと時間というものが私が思うほど性格の違うものではないのかもという気もしてくる。 東京の街を自転車で走り回る詩を読んで私も久しぶりに自転車に乗ってみた。 ここから広告です 広告終わり 書評 バックナンバー
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