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ここから本文エリア 現在位置:asahi.com>BOOK>書評>[評者]唐沢俊一> 記事 書評 唐沢俊一 書評委員お薦め「2007年の3点」[掲載]2007年12月23日 (1)「殺陣」という文化 チャンバラ時代劇映画を探る(小川順子著、世界思想社・4410円)
(2)世界一楽しいタクトのクラシック音楽館(好田タクト著、実業之日本社・800円) (3)武部本一郎少年SF挿絵原画集(大橋博之編、ラピュータ・上2310円、下2520円) ◇ 今年最も残念だったのは諸般の事情で(1)を取り上げられなかったこと。著者の熱意とチャンバラ映画への愛情、また黒澤明が従来の東映時代劇等の華やかだが非現実的な殺陣(たて)を排し、「用心棒」でリアルな殺陣を取り入れた、といった通説への大胆な反駁(はんばく)など、力作にして目からウロコの落ちる痛快な一冊だった。専門的な研究書だが一般の読者も読んで退屈しない。 また、軽めの新書ではあったが、(2)は、クラシックの紹介にボブ・サップを持ってくる、といった工夫と語り口が新鮮でかつ的確。お笑い芸人にしてクラシックマニアという著者の面目躍如な好著。来年はこの人のブレイクの年かも。 あと、趣味を全開にして推薦したいのが(3)。昭和30年代〜40年代生まれなら、前年12月刊行の柳柊二『怪奇画帖(がちょう)』と共に、涙なしでは見られない、郷愁をさそう画集である。
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