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書評

斎藤美奈子 書評委員お薦め「2007年の3点」

[掲載]2007年12月23日
[評者]斎藤美奈子(文芸評論家)

 (1)「結婚式教会」の誕生(五十嵐太郎著、春秋社・1995円)

写真斎藤美奈子さんのこの1年 時事的コラムを集めた『たまには、時事ネタ』(中央公論新社)『それってどうなの主義』(白水社)のほか文庫が3冊出ました。

 (2)ガイドブック的! 観光社会学の歩き方(遠藤英樹著、春風社・2100円)

 (3)火葬後拾骨の東と西(日本葬送文化学会編、日本経済評論社・2940円)

    ◇

 できれば書評したいと思いつつ、諸般の事情でこぼれてしまった本から3冊。

 (1)は日本中に点在するウエディング専用のチャペル=結婚式教会の誕生と急増の理由を、日本人の宗教観や結婚観とからめて考察した一冊。町中に忽然(こつぜん)とあらわれる中世の建築物みたいな教会の謎が解けます。

 (2)はブックガイドも充実した観光社会学の入門書。読み物としては食い足りない面もあるものの、『深夜特急』から香港を、『電車男』から秋葉原を、「よさこい祭り」から高知を見るといった手法はとっつきやすく、勉強になりました。

 (3)は葬送文化の研究書。原則、火葬後骨を全部集めてお持ち帰りする東日本と地域にもよるが一部の骨を収めた小さな骨壺(こつつぼ)のみをお持ち帰りする西日本。じゃあその境目は? ということで能登半島の付け根から渥美半島の先端までの境界地域を調査。労作です。

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