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ここから本文エリア 現在位置:asahi.com>BOOK>書評>[評者]その他> 記事 書評 へび女房 [著]蜂谷涼[掲載]2008年01月13日 ■激動の維新後、生き抜く女たち 一気に読んだ。表題作「へび女房」を含めて4編、幕末から維新後の激動の時代を生き抜く女たちを主人公とした短編集だ。 「へび女房」は、商家に生まれながら旗本の嫡男に見初められて輿入(こしい)れしたものの、明治維新後は禄(ろく)も失い、気位ばかり高くて気の弱い夫や、寝たきりの姑(しゅうとめ)、幼い子供たちを抱えて、へびから作った漢方薬を売り歩く女の物語。せっかく覚えた武家言葉や作法が、今度は商売の邪魔になる。へび年生まれでもある彼女は持ち前の執念で店を構えるまでになる。 主人公たちの他、登場する女たちの多くが、明治維新による社会の変化に翻弄(ほんろう)され、人生が変わってしまう。地方出身の政府高官の相手をする江戸っ子芸者。はからずも外国人に嫁いだ女。侍に親を切り殺されてしまった町人の娘。江戸から東京に変わっていく町に住んでいた人々は、有形無形の被害や影響をこうむったことは間違いない。 実在の人物も登場するのでどこまでが史実に基づいているのかという疑問が残るし、登場人物が現代的すぎるような気もしなくはないが、思い込みが激しくまっしぐらに進んでいく女たちの物語には、勢いがあって引きこまれる。 ここから広告です 広告終わり 書評 バックナンバー
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