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ここから本文エリア 現在位置:asahi.com>BOOK>書評>[評者]その他> 記事 書評 ニューメディア「誤算」の構造 [著]川本裕司[掲載]2008年01月27日 ■当事者に語らせ、斬り込む 1980年代、中央官庁がこぞって発表した地域情報政策は、ニューメディアブームを加速させた。キャプテン、CATV、BS・CS放送、地上デジタル放送、そして、現在、注目の「通信と放送」の融合サービスなど、この20年間に登場した「ニューメディア」は、はたして私たちに何をもたらしたのか。 本書は、この手の本にありがちな、結論先にありきのメディア批判や擁護論ではない。筆者は、新聞記者らしく、政策担当者や技術者など当事者に語らせることで、ニューメディアに込められた夢と眩惑(げんわく)に斬(き)り込んでいく。 そこで提示されるニューメディアの開発・普及に関(かか)わった当事者たちの回顧には、自己弁護も含まれてはいるものの、現場に立ち会った者しか知り得ない苦悩や決断が垣間見え、説得力ある内容だ。それらを紡ぐことで、日本の政策決定のメカニズム、そして、メディア資本の持つ問題性まで見えてくるのが、本書の魅力でもある。 ただし、日本のメディア史を振り返ればわかるように、新規メディアの登場にあたっては、必ず大手新聞資本が関わってきた。この20年、新聞は何をしたのか。この点に踏み込めていなかったのは惜しい。
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