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ここから本文エリア 現在位置:asahi.com>BOOK>書評>[評者]その他> 記事 書評 ミラノ 朝のバールで [著]宮本映子[掲載]2008年04月06日 ■生活を楽しむ天才、イタリア 著者は10歳の誕生日に贈られた写真集でイタリアに魅せられ、「ウエートレス募集」の広告に応じて、24歳で渡伊。ミラノの日本料理店で働いていたときにイタリア人のカメリエレ(給仕人)と結婚、2児を出産した。育児のかたわら、今では2軒のレストランを経営する夫を手伝う。 本書は、20年以上イタリアで暮らす著者初のエッセー。友人らとの印象的な触れあいもあるが、義父の豪快で温かいイタリア人気質が圧巻。スーパーに並ぶ食料品の袋を破り試食させる。驚きながらもほおばり、むせた著者に「息子の嫁になる人が、あんたのような人でよかった」の一言。また「人生なんてブリオッシュだよ」と、おいしくて、すぐに食べ終わってしまう甘いパンになぞらえて、俗事を達観するすべを暗に教える。 もっとも、イタリア人のいい加減さにあきれることもたびたびだ。テレビニュースさえ定刻に始まらず、駅員は電車の発車ホームを把握しない。著者は文句を言いながらも、生活を楽しむ天才らとの日々に「イタリアは私の期待を裏切らなかった」。今朝も著者は夫君と、バール(日本のカフェに近い食堂)での朝の1杯を味わっただろう。明るいのにどこか物悲しい不思議な余韻に魅了される。 ここから広告です 広告終わり 書評 バックナンバー
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