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阿刀田高書評

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狙われたキツネ [著]ヘルタ・ミュラー

 ヘルタ・ミュラーはルーマニア生まれの女性作家、2009年のノーベル文学賞の受賞者である。本書はその代表作の一つと見てよいだろう。  ルーマニアはかつてソ連の影響下にあってもっとも………[記事全文]

[評者]阿刀田高(作家) [掲載]2010年1月24日

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書評委員お薦め「今年の3点」 阿刀田高

(1)若い芸術家の肖像 [著]ジェイムズ・ジョイス [訳]丸谷才一 (2)読んでいない本について堂々と語る方法 [著]ピエール・バイヤール [訳]大浦康介 (3)狼疾正伝(ろうしつ………[記事全文]

[評者]阿刀田高(作家) [掲載]2009年12月27日

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親子三代、犬一匹 [著]藤野千夜

 小説を読むとき、書くとき、私はテーマとモチーフとを考える。テーマは歴(れっき)とした文芸用語だろうがモチーフは我流の言葉遣いかもしれない。テーマは文字通り題材だが、モチーフは、そ………[記事全文]

[評者]阿刀田高(作家) [掲載]2009年12月20日

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ボリス・ヴィアン伝 [著]フィリップ・ボッジオ

 このほどフランスの文芸出版の雄ガリマール社がその古典叢書(そうしょ)にボリス・ヴィアン(1920〜59)の作品を加えるとか。一流作家の証しである。  生前はポルノグラフィーもどき………[記事全文]

[評者]阿刀田高(作家) [掲載]2009年11月29日

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手妻のはなし―失われた日本の奇術 [著]藤山新太郎

 本を開くと、前口上として“手妻とは日本人が考え、独自に完成させたマジックの事だ”とあり、さらに“幕末に日本にやって来た欧米人が手妻を見て、その技術の高さに驚嘆した”と記しているが………[記事全文]

[評者]阿刀田高(作家) [掲載]2009年11月8日

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神々の捏造―イエスの弟をめぐる「世紀の事件」 [著]ニナ・バーリー

 イエス・キリストの兄弟にヤコブがいて、イエスの死後、使徒たちの中にあって十分に有力な地位を占めていたらしいことは新約聖書の記述から推定されている。  そのヤコブの骨箱が発見され2………[記事全文]

[評者]阿刀田高(作家) [掲載]2009年10月18日

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デンデラ [著]佐藤友哉

 冒頭に登場人物の一覧表がある。総勢50人。年齢が記されていて、70から100まで。これを見ただけで、  ――すごいぞ――  尋常ではない内容を想像してしまう。  その通り、尋常で………[記事全文]

[評者]阿刀田高(作家) [掲載]2009年9月13日

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狼疾正伝―中島敦の文学と生涯 [著]川村湊

 生誕100年、早世した中島敦についての入念な評伝である。作家研究として深い。  残された作品の多い作家ではない。ある時期まではそう高い評価を受けた作家ではなかった。しかし、そのユ………[記事全文]

[評者]阿刀田高(作家) [掲載]2009年8月30日

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叙情と闘争―辻井喬+堤清二回顧録 [著]辻井喬

 辻井喬が文人として一家をなしていることは紛れもない事実である。そして堤清二が、剛腕の政治家・堤康次郎の息子であり、セゾングループなどを育てあげた有力な経営者であったこともよく知ら………[記事全文]

[評者]阿刀田高(作家) [掲載]2009年7月26日

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菊池寛急逝の夜 [著]菊池夏樹

 海のように茫漠(ぼうばく)として大きい菊池寛について(その実、入念で合理的な性格をもあわせ持っていたのだが)本書は直系の孫が綴(つづ)った記録である。  肉親を一冊の書として記す………[記事全文]

[評者]阿刀田高(作家) [掲載]2009年6月21日

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ラストラン [著]志水辰夫

 短編小説集には独特な味わいがある。つれづれの読書にふさわしい。一つを読み終え、次は  ――どんな趣向かな――  多彩であることが望ましい。 『ラストラン』には10の作品が収められ………[記事全文]

[評者]阿刀田高(作家) [掲載]2009年5月24日

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ウェルギリウス『アエネーイス』―神話が語るヨーロッパ世界の原点 [著]小川正廣

 本書の原典『アエネーイス』は、内容の多彩さ、文学史的意味の深さのわりには知名度が低い古典ではあるまいか。  テーマはホメロスが吟じて名高い『イリアス』の後日談、作者は古代ローマき………[記事全文]

[評者]阿刀田高(作家) [掲載]2009年4月19日

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院長の恋 [著]佐藤愛子

 50代、60代の主婦層には小説のファンが多い。広く接してみると、とても熱心に読んでいる。好みは男性や若い人とは異なるが、彼女たちは経済性に富んでいるから、  「本? 買うのは厭(………[記事全文]

[評者]阿刀田高(作家) [掲載]2009年3月15日

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シャーロック・ホームズの科学捜査を読む―ヴィクトリア時代の法科学百科 [著]E・J・ワグナー

 犯罪捜査を担当する刑事と雑談を交わしたことがある。  「皆さん、推理小説なんか読むんですか。笑ってるんでしょうね」  「いえ、いえ。結構楽しんでますよ」  しかし目は少し笑ってい………[記事全文]

[評者]阿刀田高(作家) [掲載]2009年2月22日

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劇作家サルトル [著]山縣熙

 ひどく懐かしい。  かつてJ・P・サルトルはフランスの、そしてなぜか日本でも知性のシンボルであった。いつしか実存主義は構造主義の後塵(こうじん)を拝し、サルトルの名も遠くなった。………[記事全文]

[評者]阿刀田高(作家) [掲載]2009年2月15日

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