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評者一覧

中条省平書評

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ファンドーリンの捜査ファイル リヴァイアサン号殺人事件 [著]ボリス・アクーニン
 著者名はいかにもロシア語的に響くが、日本語の「悪人」をもじったもの。というのも、著者はもともと日本文学者で、三島由紀夫をロシアに翻訳紹介した人物なのだ。  その悪戯(いたずら)っ………[記事全文]
[評者]中条省平(学習院大学教授・フランス文学)  [掲載]2007年03月18日
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神話論理I 生のものと火を通したもの [著]クロード・レヴィ=ストロース
 「20世紀思想の金字塔」と称(たた)えられる書物です。あまたある構造主義文献のなかで未踏の巨峰だったのですが、ついに邦訳が出始めました。原書は40年ほど前に4部作として刊行され(………[記事全文]
[評者]中条省平(学習院大学教授・フランス文学)  [掲載]2007年03月04日
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乾杯! ごきげん映画人生 [著]瀬川昌治
 今年82歳になるベテラン映画監督・瀬川昌治が縦横に語った回想録である。  渥美清主演の「列車」シリーズ、フランキー堺主演の「旅行」シリーズでヒットを連発し、大映テレビ製作の「スチ………[記事全文]
[評者]中条省平(学習院大学教授・フランス文学)  [掲載]2007年02月25日
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四谷シモン前編 [著]四谷シモン
 四谷シモンを初めて見た舞台は唐十郎の『愛の乞食(こじき)』だった。芳紀26歳の女形シモンのために唐は現行の戯曲にはない冒頭の長ゼリフを書き加え、「蓮(はす)の乱れる不忍池で……」………[記事全文]
[評者]中条省平(学習院大学教授・フランス文学)  [掲載]2007年02月18日
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下流志向―学ばない子どもたち 働かない若者たち [著]内田樹
 副題が示す方向へと日本は変わっている。著者は、その変質の理由を、経済原理による社会の均質化だという。日本の将来を絶望させるに足る、恐ろしいほど根源的な洞察だ。  昔の子供は家事を………[記事全文]
[評者]中条省平(学習院大学教授・フランス文学)  [掲載]2007年02月11日
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ザ・ビートルズ・サウンド 最後の真実 [著]ジェフ・エメリックほか
 文字通り「最後の真実」の名に値する記録だ。なぜなら、著者は「リボルバー」「サージェント・ペパーズ……」「ホワイト・アルバム」「アビイ・ロード」という音楽の歴史を変えた20世紀最重………[記事全文]
[評者]中条省平(学習院大学教授・フランス文学  [掲載]2007年01月28日
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移民社会フランスの危機 [著]宮島喬
 05年秋、パリ郊外で暴動が頻発した。数千台の車に火が放たれた原因は、主にマグレブ系(北アフリカ出身のアラブ人)移民青年の社会的不満だった。だが、理性=言(ロゴス)語を尊ぶフランス………[記事全文]
[評者]中条省平(学習院大学教授・フランス文学)  [掲載]2007年01月21日
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シネマ2*時間イメージ [著]ジル・ドゥルーズ
 第二次大戦後、イタリアでネオレアリズモという映画運動が起こる。ロッセリーニを先頭に、現実の荒々しい感覚を伝える映画が作られる。  そして1960年前後、フランスでヌーヴェル・ヴァ………[記事全文]
[評者]中条省平(学習院大学教授・フランス文学)  [掲載]2007年01月07日
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うらなり [著]小林信彦
 (1)うらなり(小林信彦著)  (2)トリュフォーの映画術(アンヌ・ジラン編、和泉涼一・二瓶恵訳)  (3)西洋絵画の巨匠11 カラヴァッジョ(宮下規久朗著)  バルト『ラシーヌ………[記事全文]
[評者]中条省平―書評委員のお薦め「今年の3点」  [掲載]2006年12月24日
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ラシーヌ論 [著]ロラン・バルト
 30年も前からみすず書房の近刊予告に載っていた伝説の書物がついに姿を現した。これだけで「事件」である。  その上、本書はバルトの本のなかでも〈ヌーヴェル・クリティック(新批評)〉………[記事全文]
[評者]中条省平(学習院大学教授・フランス文学)  [掲載]2006年12月03日
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選ばれた女1・2 [著]アルベール・コーエン
 途方もない奇書である。たとえていえば、プルーストをこえる瑣末(さまつ)主義、セリーヌの塁を摩する錯乱、ジョイスに匹敵する内的独白が、滔々(とうとう)として恐るべきお喋(しゃべ)り………[記事全文]
[評者]中条省平(学習院大学教授・フランス文学)  [掲載]2006年11月26日
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フレッド・アステア自伝―Steps in Time [著]フレッド・アステア
 アステアは人類の歴史が生んだ最も偉大なダンサーの一人だ。バレエ好きにとってニジンスキーがそうであるように、映画ファンにとってはアステアが「最高」なのだ。とはいえ、ニジンスキーはも………[記事全文]
[評者]中条省平(学習院大学教授・フランス文学)  [掲載]2006年11月19日
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芸能鑑定帖 [著]吉川潮
 当代きっての落語・演芸の見巧者、吉川潮による演芸コラム99連発である。随所で膝(ひざ)を打ち留飲を下げる、めっぽう楽しい時評集に仕上がった。  吉川潮の美点の第一は、目の確かさ………[記事全文]
[評者]中条省平(学習院大学教授・フランス文学)  [掲載]2006年11月12日
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闇の底 [著]薬丸岳
 昨年、江戸川乱歩賞を受賞した薬丸岳の第二作。受賞作『天使のナイフ』は、妻を少年たちに惨殺された男を主人公にして、被害者の家族感情を無視し、未成年の犯人を過剰に保護する側面のある………[記事全文]
[評者]中条省平(学習院大学教授・フランス文学)  [掲載]2006年11月05日
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別世界・幽霊を呼ぶ少女 [著]楳図かずお
 いつ見ても少年のように若々しい楳図かずおだが、今年で70歳になった。1995年に完結した20巻の大作『14歳』をもって「最後の作品」と本人が宣言しているので、新作はもう読めない。………[記事全文]
[評者]中条省平(学習院大学教授・フランス文学)  [掲載]2006年10月22日
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何がおかしい [著]中島らも
 中島らもが転落死して2年。その後も著作は何冊も出たが、本書こそ彼の〈最後の作品〉の名にふさわしい。総合誌「論座」に連載された評論「笑う門には」を収録しているからだ。笑いをめぐるこ………[記事全文]
[評者]中条省平(学習院大学教授・フランス文学)  [掲載]2006年10月08日
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昼の学校 夜の学校 [著]森山大道
 森山大道が正面切って写真を語った本である。  写真家志望の若い学生を相手にした質疑応答の記録だから、言葉は分かりやすく、ストレートだ。森山は〈写真〉という生き方の本質を留保なく差………[記事全文]
[評者]中条省平(学習院大学教授・フランス文学)  [掲載]2006年10月01日
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薔薇よ永遠に―薔薇族編集長35年の闘い [著]伊藤文学
 著者が「薔薇(ばら)族」を創刊した35年前、同性愛者は異常者扱いされた。その後、ゲイという存在が日本で市民権を得るにあたって、この雑誌が果たした役割は決して小さくない。本書はその………[記事全文]
[評者]中条省平(学習院大学教授・フランス文学)  [掲載]2006年09月24日
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マンガは欲望する [著]ヨコタ村上孝之
 最近のマンガ研究は勢いがある。若い学問領域だけに、新しい成果を生む潜在力が大きいのだ。本書はマンガというメディアの特性を分析しつつ、近代からポストモダンへの移行という大きな思想的………[記事全文]
[評者]中条省平(学習院大学教授・フランス文学)  [掲載]2006年09月17日
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レッドパージ・ハリウッド [著]上島春彦
 レッドパージ(赤狩り)はマッカーシズムの別称でも知られるが、その頂点をなす映画界での粛清にマッカーシー上院議員は直接関(かか)わっていない。主役は下院非米活動調査委員会(HUAC………[記事全文]
[評者]中条省平(学習院大学教授・フランス文学)  [掲載]2006年09月10日
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バブル文化論―〈ポスト戦後〉としての一九八〇年代 [著]原宏之
 1988年、日本全体の地価の総計は1164兆円で、この金を出せば、日本の25倍の広さをもつアメリカを二つ買えた。今となっては誰もが笑い話としか思えないこの虚構を信じえた時代が、日………[記事全文]
[評者]中条省平(学習院大学教授・フランス文学)  [掲載]2006年08月20日
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ヴェルレーヌ伝 [著]アンリ・トロワイヤ
 ヴェルレーヌといえば、「秋の日のヴィオロンのためいきの」や「巷(ちまた)に雨の降る如く」という名訳が反射的に思いだされるせいで、やるせない感傷にふける旧世代の詩人というイメージが………[記事全文]
[評者]中条省平(学習院大学教授・フランス文学)  [掲載]2006年08月06日
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愛情省 [著]見沢知廉
 昨年、自宅マンションから飛び降り自殺をとげた見沢知廉の短編集である。  見沢は新右翼としての活動中、仲間とともにスパイを査問して殺してしまうという事件を起こし、12年におよぶ獄中………[記事全文]
[評者]中条省平(学習院大学教授・フランス文学)  [掲載]2006年07月23日
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レオナルド・ダ・ヴィンチ 伝説の虚実 [著]竹下節子
 『ダ・ヴィンチ・コード』のせいで秘密結社のリーダーという影の顔が定着してしまったレオナルドだが、彼がどの程度オカルトの潮流に関(かか)わったかを知りたい人は多いだろう。本書はその………[記事全文]
[評者]中条省平(学習院大学教授・フランス文学)  [掲載]2006年07月09日
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のりたまと煙突 [著]星野博美
 日常生活で観察されるささやかな出来事を描かせて、星野博美の右に出る書き手はめったにいない。さらにそこから結末までの、間然するところのない展開。  例えばこんな話がある。  「私」………[記事全文]
[評者]中条省平(学習院大学教授・フランス文学)  [掲載]2006年06月25日
わが名はヴィドック [著]ジェイムズ・モートン
 ヴィドック、世界初の探偵事務所を開いた男である。1828年に出した『回想録』が大評判を呼ぶが、これは探偵になる直前までの自伝であり、代作者がいて虚実とりまぜ誇張が多い。本書は、………[記事全文]
[評者]中条省平(学習院大学教授・フランス文学)  [掲載]2006年06月11日
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金馬のいななき―噺家生活六十五年 [著]三遊亭金馬
 著者は現役最長の高座歴をもち、今年で喜寿を迎える。四代目・三遊亭金馬を襲名して39年になるが、見るからに艶々(つやつや)と若々しく、昭和30年代の国民的人気テレビ番組「お笑い三人………[記事全文]
[評者]中条省平(学習院大学教授・フランス文学)  [掲載]2006年05月28日
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球体写真二元論―私の写真哲学 [著]細江英公
 カメラのシャッターを切れば写真はうつる。そのとき写真は外界の反映、つまり現実の「鏡」になっている。しかし、被写体やレンズの選択、アングルや絞りの調節によって、写真家は現実の反映を………[記事全文]
[評者]中条省平(学習院大学教授・フランス文学)  [掲載]2006年05月14日
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フランソワ・トリュフォー [著]アントワーヌ・ド・ベックなど
 トリュフォーは「愛とやさしさ」の映画作家だといわれる。じっさい、彼は、女と子供のほかに主題はないと断言した芸術家である。  だが、トリュフォーは「孤独と暗さ」の映画作家でもあった………[記事全文]
[評者]中条省平(学習院大学教授・フランス文学)  [掲載]2006年05月07日
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Op.ローズダスト 上・下 [著]福井晴敏
 福井晴敏の3年半ぶりの新作。上下巻で1100ページを軽くこえる超大作だ。  そのスケールの大きさにおいて、また、国際的なテロによる日本の危機というアクチュアルな主題において、さ………[記事全文]
[評者]中条省平(学習院大学教授・フランス文学)  [掲載]2006年04月23日

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