「どうです楽しいでしょう」と、実況アナウンサーがゲストの女優松岡きっこに声をかける。リングの上では小人症のレスラーたちが生き生きと走り回って戦いを繰り広げ、満場の観客も爆笑してそ………[記事全文]
[評者]唐沢俊一(作家) [掲載]2009年3月29日
イアン・フレミングの原作によると、諜報(ちょうほう)部員007号ことジェームズ・ボンドは、1922年生まれ。いまも存命とすると、87歳になる。 これでは映画の主人公にはならない………[記事全文]
[評者]唐沢俊一(作家) [掲載]2009年3月22日
今年は手塚治虫の没後20年だが、亡くなったとき、宮崎駿氏が、テレビアニメ制作者としての手塚を批判していたのが印象的だった。 破格に安い制作費で日本初の連続テレビアニメ「鉄腕アト………[記事全文]
[評者]唐沢俊一(作家) [掲載]2009年3月15日
日本で2000年に公開されたアメリカ製長編アニメ映画「アイアン・ジャイアント」の時代設定は1957年だ。なぜ、57年なのか? それは冒頭、地球の周囲を旋回している物体にカメラが近………[記事全文]
[評者]唐沢俊一(作家) [掲載]2009年3月1日
偶然ではあるが本書を読んでいる最中に国際捕鯨委員会(IWC)が、日本の沿岸捕鯨の再開を条件付きで認める議長案を出したというニュースが飛び込んできた。江戸時代を中心に日本の捕鯨の歴………[記事全文]
[評者]唐沢俊一(作家) [掲載]2009年2月15日
堺市の図書館にBL(ボーイズラブ)と呼ばれる少年愛小説が多数収められていることが、つい最近、問題になった。図書館にこのような書籍を置くことには賛否両論あるだろうが、たとえ否定的な………[記事全文]
[評者]唐沢俊一(作家) [掲載]2009年2月1日
“B級ノワール”とは、何と魅力的な響きを持った名称であることか。分析すれば、映画制作システムにおける2本立て興行の付け合わせの1本という意味の“B級”と、大戦を経験した時代の虚無………[記事全文]
[評者]唐沢俊一(作家) [掲載]2009年1月25日
(1)鴎外森林太郎と脚気紛争 [著]山下政三 (2)懐疑論者の事典(上・下) [著]ロバート・T・キャロル [訳]小久保温ほか (3)ブルーザー・ブロディ―私の、知的反逆児 [著]………[記事全文]
[評者]唐沢俊一(作家) [掲載]2008年12月21日
好きな作家の27年ぶりの作品集を読むのは、40代になって高校の同窓会に出かけるようなものだ。初恋の人との再会は楽しみだが、長年抱いていた面影が現実に直面して、失望するのではないか………[記事全文]
[評者]唐沢俊一(作家) [掲載]2008年12月14日
高校時代、友人たちとプロレス会場に足を運ぶのが、ひそかな楽しみだった。なぜかというと、親も教師たちも、それを禁じていたからである。「見るならまっとうなスポーツを見ろ。プロレスなど………[記事全文]
[評者]唐沢俊一(作家) [掲載]2008年11月30日
「マキノ雅弘は生涯に二百六十本余りの映画を撮った」と、本書の冒頭にある。「余り」というのは共同監督や応援監督作品もあって正確な本数がつかめないからだが、それにしても大変な数である………[記事全文]
[評者]唐沢俊一(作家) [掲載]2008年11月23日
出版界に最初の南方熊楠(くまぐす)ブームが巻き起こったのは、没後50年にあたる1991年前後だったと記憶している。一生を在野の学者として通し、まとまった著作を残さなかったために一………[記事全文]
[評者]唐沢俊一(作家) [掲載]2008年11月9日
この9月に公開されたばかりの映画「次郎長三国志」の監督がマキノ雅彦こと津川雅彦。その父は戦前の映画スター沢村国太郎であり、その妻・智子の父が日本映画の父、マキノ省三である。日本の………[記事全文]
[評者]唐沢俊一(作家) [掲載]2008年11月2日
高度経済成長期の子供たちはなぜ、ああもチャンバラが好きだったのだろうか。いや子供は大人のまねをするもので、評者も子供のころ、大の大人が熱を込めて、眠狂四郎と座頭市が勝負したらどち………[記事全文]
[評者]唐沢俊一(作家) [掲載]2008年10月5日
昭和を代表する名人、桂文楽(8代目)、三遊亭円生(6代目)、柳家小さん(5代目)のおかみさんたちのエピソードを、弟子たちの座談形式でまとめた本である。題名を見ただけでひざを打った………[記事全文]
[評者]唐沢俊一(作家) [掲載]2008年9月28日
江戸は神田三島町に店をかまえる袋物屋、三島屋には、目新しい意匠で人気の鼻緒の他に、もうひとつ、奇妙な評判があった。主人が人を招き入れては、礼金を払って百物語、つまり怪談ばなしを所………[記事全文]
[評者]唐沢俊一(作家) [掲載]2008年9月14日
何か大きな国際事件が起きると、必ずそれがどこだかの陰謀である、と唱える本が出る。大半はまあ、トンデモ本と称される代物ではあるが。とはいえ、先日のグルジア紛争をロシアのプーチン前大………[記事全文]
[評者]唐沢俊一(作家) [掲載]2008年9月7日
まず、ご注意を喚起しておく。この小説は読者を選ぶ。良識だとか、品格だとか、あるいは道徳性だとかというものを創作物の中に求めようとされる方には、本書はお薦めできない。と、いうより、………[記事全文]
[評者]唐沢俊一(作家) [掲載]2008年8月31日
「隠亡堀」「三角屋敷」「蛇山」……聞くだけで何やら怪しい連想が浮かぶ地名群だ。芝居通なら、いずれも4世鶴屋南北の怪談劇「東海道四谷怪談」に登場する地名である、とすぐわかるだろう。………[記事全文]
[評者]唐沢俊一(作家) [掲載]2008年8月10日
とっぴな連想だが、本書を読んで押井守のアニメ「うる星やつら2ビューティフル・ドリーマー」を思い出した。あのアニメは「永遠に続く学園祭前夜」が舞台になっているが、本書は、67年から………[記事全文]
[評者]唐沢俊一(作家) [掲載]2008年7月27日
例えば「外科医」と言えば反射的に手塚治虫の『ブラック・ジャック』を連想してしまう日本人は少なくない。漫画や映画など、ビジュアル面からわれわれが受けるイメージは非常に強烈だ。ならば………[記事全文]
[評者]唐沢俊一(作家) [掲載]2008年7月20日
時代が妖気を帯びるとき、まるでその気を体現したかのような怪人物が歴史の上に登場してくる。ラスプーチンやマタ・ハリなどといった名はその時代の混沌(こんとん)の代名詞として大衆文芸作………[記事全文]
[評者]唐沢俊一(作家) [掲載]2008年7月13日
アフリカのイメージほど、評者が子供のころと今とで変わったものはない。40年ほど前、少年雑誌で読み、想像をたくましゅうしたアフリカは、その奥地にまだ見たこともない太古の生物や、奇怪………[記事全文]
[評者]唐沢俊一(作家) [掲載]2008年6月15日
「ここは西部だ。伝説と事実があるなら、伝説を事実にする」とは映画「リバティ・バランスを射った男」の中の名セリフだが、西部でなくとも往々にして伝説は事実以上に事実として流布していく………[記事全文]
[評者]唐沢俊一(作家) [掲載]2008年6月8日
“枯れない老人”という一群の人々がいる。齢(よわい)70半ばを超え、脳梗塞(こうそく)と心筋梗塞という二つの大病に襲われ、普通なら生への欲求も尽き果てるところを、まだくたばらんぞ………[記事全文]
[評者]唐沢俊一(作家) [掲載]2008年5月25日
理想化され、神格化される作家というのが、ままいる。だが、水木しげるのように、常に“妖怪化”されて語られてきた人というのはめったにいない。怠けものを称賛し、働かずに食べていける南方………[記事全文]
[評者]唐沢俊一(作家) [掲載]2008年5月4日
裁判員制度が導入されたある日。読者である“あなた”はある事件の裁判員に任命され、法廷に座っている。あなたはあなたの責任において、あなたの目の前にいる被告が有罪か無罪か、また刑の量………[記事全文]
[評者]唐沢俊一(作家) [掲載]2008年4月27日
「早過ぎた才能」という言葉がある。もっとも実際には“今読むには遅過ぎた”才能でしかないものが大半だが。 しかし、世の中には本当にその登場が早過ぎて、この現代まで真の評価を待って………[記事全文]
[評者]唐沢俊一(作家) [掲載]2008年4月20日
ANAで旅をすると、投宿してまず、ホテルのバーに飛び込んで一杯、という気分になることが多い。なぜだろうと思って考えてみたら、機内誌「翼の王国」に連載されていた「フライト・カクテル………[記事全文]
[評者]唐沢俊一(作家) [掲載]2008年4月6日