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評者一覧

野口武彦書評

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日本語と日本思想 本居宣長・西田幾多郎・三上章・柄谷行人 [著]浅利誠
 最近の話し言葉で、ふつう「である」と結ぶところをデハアル、「にある」をニハアル、「と思う」をトハ思ウと表現する言い方が広まったように感じるのは、書評子の僻耳(ひがみみ)であろうか………[記事全文]
[評者]野口武彦(文芸評論家)  [掲載]2008年03月30日
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サムライの書斎―江戸武家文人列伝 [著]井上泰至
 江戸文学は町人文学だという通念が固定してから長い歳月が経(た)っている。古典文学全集でも文学史でも、わざわざ設けた別枠で客分として扱われる状態が続いていた。  しかし、この時代に………[記事全文]
[評者]野口武彦(文芸評論家)  [掲載]2008年02月24日
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戦争の日本史18 戊辰戦争 [著]保谷徹
 戊辰戦争は、慶応四年(1868)から翌明治二年まで明治新政権と旧幕府・諸藩の間で東西を二分して闘われた内戦である。本書が挙げる数字では、両軍の死者数は1万3572人。幕末日本の人………[記事全文]
[評者]野口武彦(文芸評論家)  [掲載]2008年02月10日
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最後の大奥 天璋院篤姫と和宮 [著]鈴木由紀子
 よく歴史は女で作られるといわれるが、実際にどんな過程をたどるのかは必ずしも明らかではなかった。  本書は、幕末政局で女の力強さを発揮した天璋院(てんしょういん)こと薩摩藩島津家の………[記事全文]
[評者]野口武彦(文芸評論家)  [掲載]2008年01月27日
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地震の日本史―大地は何を語るのか [著]寒川旭
 1995年に阪神・淡路大震災が発生した直後、時の村山富市首相が国会演説で「近代的大都市が初めて経験した大地震」と語ったのを覚えている。1923年の関東大震災が東京を直撃したのを綺………[記事全文]
[評者]野口武彦(文芸評論家)  [掲載]2008年01月13日
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仏果を得ず [著]三浦しをん
 デーンと最初の撥(ばち)音がひびく。と、観客の眼(め)の前で冥界がよみがえる。命のない人形に魂が吹き込まれ、かつて生きられた人間の苦患と激情の暗い道をたどり返す。  そんな文楽の………[記事全文]
[評者]野口武彦(文芸評論家)  [掲載]2008年01月06日
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野口武彦 書評委員お薦め「2007年の3点」
 (1)サムライとヤクザ―「男」の来た道(氏家幹人著、ちくま新書・819円)  (2)勘定奉行荻原重秀の生涯(村井淳志著、集英社新書・735円)  (3)カラマーゾフの兄弟(全5巻………[記事全文]
[評者]野口武彦(文芸評論家)  [掲載]2007年12月23日
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旗本夫人が見た江戸のたそがれ―井関隆子のエスプリ日記 [著]深沢秋男
 女性の日記文学は必ずしも平安時代の特産ではない。江戸幕府が改革か衰退かの選択を迫られた天保年間、女ざかりの日々の出来事を日記に綴(つづ)った旗本の妻がいた。  その名は井関隆子。………[記事全文]
[評者]野口武彦(文芸評論家)  [掲載]2007年12月16日
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江戸城のトイレ、将軍のおまる―小川恭一翁柳営談 [著]小川恭一
 歴史は一見つまらないことから分からなくなる。  江戸城のトイレはどこにあったか。登城した諸大名や日勤する役人たちはどこでどう用を足していたのか。ふだん気に留めない事柄は忘れ去られ………[記事全文]
[評者]野口武彦(文芸評論家)  [掲載]2007年11月18日
アレクサンドルII世暗殺 上下 [著]E・ラジンスキー
 本作の著者ラジンスキーは、先にラスプーチンの評伝を書いて専門の歴史学者から批判を受けた時、「私は歴史家と名乗ったことは一度もありません。私は歴史について書く小説家なんです」と答え………[記事全文]
[評者]野口武彦(文芸評論家)  [掲載]2007年11月11日
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プラスチック・ワード 歴史を喪失したことばの蔓延 [著]U・ペルクゼン
 小泉内閣が表看板に掲げた「構造改革」は、もともと左翼用語だった。かつてイタリア共産党が唱えた革新的社会政策の理論だったのである。それが180度ひっくり返って自民党政権の標語に採り………[記事全文]
[評者]野口武彦(文芸評論家)  [掲載]2007年10月28日
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日本の怨霊 [著]大森亮尚
 天皇家の歴史を語る書があるのならば、天皇家に祟(たた)る怨霊(おんりょう)の歴史を語る書があっても不思議ではない――と著者は本書執筆の動機を語る。  京都には上下(かみしも)の御………[記事全文]
[評者]野口武彦(文芸評論家)  [掲載]2007年10月21日
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王の記憶 王権と都市 [著]五味文彦
 一般向けの書物としては、もし初めにもう少しくわしいプロローグが付き、「王権」と「都市」の概念について予備的な輪郭が与えられていたら、本書のキーワードである「記憶」の意味がもっと鮮………[記事全文]
[評者]野口武彦(文芸評論家)  [掲載]2007年10月07日
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日本の古典芸能 名人に聞く究極の芸 [著]河竹登志夫
 古典芸能の世界で「名人」と呼ばれる十人をゲストに招いた対談集である。  その道で奥義をきわめた人物は必ずしも話し上手とは限らず、そう易々(やすやす)と話が引き出せるものではない。………[記事全文]
[評者]野口武彦(文芸評論家)  [掲載]2007年09月30日
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イエズス会宣教師が見た日本の神々 [著]ゲオルク・シュールハンマー
 真言宗の信者はデウスを大日(だいにち)といい、禅宗では方便といい、浄土宗は阿弥陀といい、法華宗は「妙」という――イエズス会の宣教師が日本人の宗教的な寛容さから受けた印象を語って、………[記事全文]
[評者]野口武彦(文芸評論家)  [掲載]2007年09月23日
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官邸崩壊 安倍政権迷走の一年 [著]上杉隆
 朝日新聞の世論調査によれば、発足時の2006年9月に63%もあった安倍内閣の支持率は、参議院選挙に大敗した直後の2007年7月末には26%に急落していた。  当初「戦後レジームか………[記事全文]
[評者]野口武彦(文芸評論家)  [掲載]2007年09月16日
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江戸城が消えていく―『江戸名所図会』の到達点 [著]千葉正樹
 たとえば池波正太郎の『剣客商売』の一篇(ぺん)に描かれる風景は、そっくり『江戸名所図会(ずえ)』から写し取られた画面であると著者はいう。本図会には、信頼できる高度な絵画情報が満載………[記事全文]
[評者]野口武彦(文芸評論家)  [掲載]2007年09月09日
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天平冥所図会 [著]山之口洋
 不思議な才能があるものだと感心した。一種恐るべき無造作さで新領域をずんずん開拓し、面白おかしい時空スペクタクルを現じてしまう。  頁(ページ)を繰れば、青丹(あおに)よし奈良の都………[記事全文]
[評者]野口武彦(文芸評論家)  [掲載]2007年09月02日
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主人公の誕生―中世禅から近世小説へ [著]西田耕三
 主人公とは何者か。  坪内逍遥の『小説神髄』が英語のヒーローを「主人公」と訳して以来、この言葉は外来語のように思われているが、本当はれっきとした漢語である。  本書は「主人公」の………[記事全文]
[評者]野口武彦(文芸評論家)  [掲載]2007年08月26日
古代の風景へ [著]千田稔
 大和は国のまほろば。  奈良盆地の東端を桜井から天理へと続く山の辺の道は、歩く人々を不思議な懐かしさで包み込む。この独特な風景は、周辺一帯が「大和王権の誕生の地」であった歴史と無………[記事全文]
[評者]野口武彦(文芸評論家)  [掲載]2007年08月05日
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猫風船 [著]松山巖
 真っ赤な、大きな舌が空中からベロリと垂れ下がり、下界に向かって「この世はみんな嘘(うそ)だよ」と警告する。  冒頭作「アカンベー」の第一行からいきなり出現するショッキングな光景で………[記事全文]
[評者]野口武彦(文芸評論家)  [掲載]2007年07月29日
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ドーダの近代史 [著]鹿島茂
 書名のドーダは、漫画家の東海林さだお起原で、「ドーダ、マイッタか」という究極の自慢のフレーズの由。本書にサブタイトルを付けるなら《近代史を動かした自己愛の研究》とでもなろうか。 ………[記事全文]
[評者]野口武彦(文芸評論家)  [掲載]2007年07月22日
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廃帝綺譚 [著]宇月原晴明
 この連環のようにめぐる四篇(へん)の物語が閉じられた時、読者は、日本の歴史に「顕(けん)」と「密(みつ)」の両面があることを知らされる。そればかりか世界史の裏側へも水面下の回廊が………[記事全文]
[評者]野口武彦(文芸評論家)  [掲載]2007年07月15日
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謎とき徳川慶喜―なぜ大坂城を脱出したのか [著]河合重子
 政治家はよく「歴史の判断を仰ぐ」という。後世から毀誉褒貶(きよほうへん)を受けるのは、歴史に名を残すほどの人間の宿命だ。やはり何といっても歴史を読む楽しみは、ああだこうだの人物評………[記事全文]
[評者]野口武彦(文芸評論家)  [掲載]2007年07月08日
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未完のレーニン―〈力〉の思想を読む [著]白井聡
 今日、レーニンの名前は、ソ連崩壊に伴って引き倒された偶像としてか、偶像破壊の喜びの種子としてしか人々に知られていない。その情況で「レーニンとは誰か」を考えるのは反時代的だろうか。………[記事全文]
[評者]野口武彦(文芸評論家)  [掲載]2007年07月01日
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シュミット・ルネッサンス―カール・シュミットの概念的思考に即して [著]古賀敬太
 論語郷党篇(へん)に「薬を饋(おく)る」という言葉がある。孔子が人からもらった薬を口に入れなかったという話だ。荻生徂徠の注釈では、古代の薬は毒が強く、眩暈(めまい)がするくらいな………[記事全文]
[評者]野口武彦(文芸評論家)  [掲載]2007年06月24日
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声と顔の中世史―戦さと訴訟の場景より [著]蔵持重裕
 歴史の現場は口頭語の世界である。人々が語り、談じ、笑い、泣き叫ぶ局面が歴史を動かしたはずだ。ところが従来の「文献史学は詞(ことば)の生きた場景を知らない」というのが、本書をつらぬ………[記事全文]
[評者]野口武彦(文芸評論家)  [掲載]2007年06月10日
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貧しさ [著]M・ハイデガー、P・ラクー=ラバルト
 この一冊を読んで、東大安田講堂の決戦の日、一学生が壁にヘルダーリンの「あたかも祭の朝に」という詩の冒頭をドイツ語で書き残したエピソードが心に浮かんできた。  歴史には時たま、限り………[記事全文]
[評者]野口武彦(文芸評論家)  [掲載]2007年06月03日
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人はなぜ花を愛でるのか [編]日高敏隆、白幡洋三郎
 ネアンデルタール人の人骨化石の周辺土壌から集中的に花粉が発見され、人類はすでに六万年前から死者の埋葬に花を供えていたとする学説が唱えられた由である。  人はなぜ花を愛(め)でるの………[記事全文]
[評者]野口武彦(文芸評論家)  [掲載]2007年05月27日
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ニコライ堂遺聞 [著]長縄光男
 神田駿河台に特徴のあるドーム型屋根が聳(そび)えるニコライ堂(東京復活大聖堂)は、建物としては二代目である。  明治24年(1891)に建立された最初の聖堂は今のものよりサイズが………[記事全文]
[評者]野口武彦(文芸評論家)  [掲載]2007年05月13日

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