アイザック・アシモフの「バイセンテニアル・マン」は自由を求めたロボットの物語だ。アンドリュウというそのロボットはある一家の手伝いとして購入されるが、なぜか木彫り細工の才能に長(た………[記事全文]
[評者]瀬名秀明(作家) [掲載]2010年3月28日
あなたはテッド・チャンという作家の短篇(たんぺん)小説「あなたの人生の物語」をすぐに知るだろう。一九九八年に発表されたこの短篇の主人公は言語学者。彼女は地球に飛来した宇宙人とのコ………[記事全文]
[評者]瀬名秀明(作家) [掲載]2010年3月14日
「オペラ座の怪人」で描かれる地底湖。パリ・オペラ座が建つ場所はかつてセーヌ川が流れていた軟弱地盤の農地で、ガルニエは劇場建設に際し大量の地下水を汲(く)み上げて土地を乾かし、巨大………[記事全文]
[評者]瀬名秀明(作家) [掲載]2010年3月7日
日本で初めて科学小説なる言葉を用いたのは憲政の神様・尾崎行雄であったという。明治初期の人々は国会が開設されたら日本はどうなるかという未来への空想物語を読んで議会政治を学んだ。尾崎………[記事全文]
[評者]瀬名秀明(作家) [掲載]2010年2月28日
人はいつも自分と似ているものに強い関心を抱き、そこに心を見いだし、だからこそ違和を感じ、怖(おそ)れ続けてきた。現代のヒト型ロボットがそのような存在である。著者は日本が生んだ認知………[記事全文]
[評者]瀬名秀明(作家) [掲載]2010年1月24日
酵母と大腸菌、どっちがかわいい? 飲み会で手持ちぶさたになった分子生物学の学生たちが繰り広げる定番の話題だ。大抵は真核生物の酵母の方がかわいいと合意して終わるのだが、この本の登場………[記事全文]
[評者]瀬名秀明(作家) [掲載]2010年1月17日
(1)フロム・ヘル (上・下) [作]アラン・ムーア [画]エディ・キャンベル [訳]柳下毅一郎 (2)あなたのための物語 [著]長谷敏司 (3)Globes 地球儀の世界 [著]………[記事全文]
[評者]瀬名秀明(作家) [掲載]2009年12月27日
昨年がんで急逝したクライトンの未発表長編が歴史冒険物だと聞いて心躍らせたあなたは、かなりのファンであるに違いない。『ジュラシック・パーク』など映画化向けの理系娯楽小説を連発する作………[記事全文]
[評者]瀬名秀明(作家) [掲載]2009年12月20日
ナイチンゲールを知らない看護師がいないように、疫学の分野でジョン・スノウを知らない人はいないだろう。19世紀にコレラが蔓延(まんえん)した。患者の血液はどろりとタール状に濁り、こ………[記事全文]
[評者]瀬名秀明(作家) [掲載]2009年10月11日
五感の中でも嗅覚(きゅうかく)はとくに謎めいた感じがする。古くからミステリー作家の想像力を刺激してやまないが、ではどこから勉強を始めればいいのかよくわからない。本書は嗅覚について………[記事全文]
[評者]瀬名秀明(作家) [掲載]2009年10月4日
「大地震から数時間後、あなたは被災地の食料担当職員。三千人の市民が避難所に集まっているが、食料は二千人分しか確保できない。まず二千食を配るか? Yes or No?」 司会者が………[記事全文]
[評者]瀬名秀明(作家) [掲載]2009年9月13日
これは余熱の小説だ。上下巻の長い物語は余熱に疼(うず)く人たちの思いによって動き続ける。 題名の「銀河」はおそらく宇宙物理学者ジョージ・ガモフと谺(こだま)している。主人公の桐………[記事全文]
[評者]瀬名秀明(作家) [掲載]2009年8月30日
子供のころ、海辺で軽石を見つけるとうれしかった。家に持ち帰って色を塗ったり、彫刻刀で削ったり、風呂に浮かべて遊んだりした。そんな懐かしい思い出が、本書を読んで地球のダイナミックな………[記事全文]
[評者]瀬名秀明(作家) [掲載]2009年7月5日
9・11テロで3千人近い人が亡くなった。これは戦争だと当時の大統領は説き、メディアも一般人もさらなるテロ攻撃に怯(おび)えた。数日後に旅客機が運航再開したとき、ほとんどはがら空き………[記事全文]
[評者]瀬名秀明(作家) [掲載]2009年6月28日
飲み会の席で、何気(なにげ)なく独創的な意見を語る人がいる。みんなが「ですよねー!」と同調しがちな世の中に合わせつつも、ふっと日常で気づいた違和感を別の視点で語れる柔軟さ。明日に………[記事全文]
[評者]瀬名秀明(作家) [掲載]2009年6月21日
著者の池谷さんは私より2歳下、同じ静岡県の出身だ。本書の書評のため初期の著作から刊行順に彼の足跡を一気に読んで辿(たど)り、そうだよ、研究者はいつだってこうやってひとりの人間とし………[記事全文]
[評者]瀬名秀明(作家) [掲載]2009年6月7日
「言葉っていくつあると思う?」と若き女性が幼なじみに尋ねる。五つ、六つ? 自分たちが聞いたこともない言葉もあるはずだ。ふたりは果てしなく広がる世界を想像してわくわくする。この場面………[記事全文]
[評者]瀬名秀明(作家) [掲載]2009年5月10日