歴史

メタヒストリー―一九世紀ヨーロッパにおける歴史的想像力 [著]ヘイドン・ホワイト

メタヒストリー―一九世紀ヨーロッパにおける歴史的想像力 [著]ヘイドン・ホワイト

■歴史を「言語」から見直す企て  著者ヘイドン・ホワイトは、歴史学を、「物語性をもった散文的言説という形式をとる言語的構築物」としてみる。一般に人々は、出来事や観念が存在したあとで歴史が書かれると考えているが、それらは………[もっと読む]

[評者]柄谷行人(哲学者)
[掲載]2017年11月12日
[ジャンル]歴史

小さな大世界史―アフリカから出発した人類の長い旅 [著]ジェフリー・ブレイニー

小さな大世界史―アフリカから出発した人類の長い旅 [著]ジェフリー・ブレイニー

■流れの速いスリリングな航海  ホモ・サピエンスのみなさま、ようこそ「出アフリカ・クルーズ」へ。流れが速いので、しっかりおつかまりください。  さっそく見えてまいりましたのは〈驚きの海〉です。あれだけ広いのに、ぎざぎざ………[もっと読む]

[評者]山室恭子(東工大教授)
[掲載]2017年11月12日
[ジャンル]歴史

トラクターの世界史―人類の歴史を変えた「鉄の馬」たち [著]藤原辰史

トラクターの世界史―人類の歴史を変えた「鉄の馬」たち [著]藤原辰史

■未来のイメージ、体現した存在  エルヴィス・プレスリーが得意満面に乗り回し、カメラの前でポースをとる。小林旭が♪燃える男の~、とCMソングを歌う。濃い。濃すぎる。それが本書の主人公、トラクターである。  二〇世紀にな………[もっと読む]

[評者]佐倉統(東京大学大学院情報学環長・科学技術社会論)
[掲載]2017年11月05日
[ジャンル]歴史 社会

花びら供養 [著]石牟礼道子

花びら供養 [著]石牟礼道子

■静まった言葉が浮かび上がる美  水俣病を物語った『苦海浄土』を代表作とする石牟礼文学が、私にとって真に迫って感じ取れるようになったのは、アスベスト禍と東日本大震災に遭ってからのことだった。  本書の冒頭に置かれたエッ………[もっと読む]

[評者]佐伯一麦 (作家)
[掲載]2017年10月22日
[ジャンル]歴史 社会 ノンフィクション・評伝

復興百年誌―石碑が語る関東大震災 [著]武村雅之

復興百年誌―石碑が語る関東大震災 [著]武村雅之

◇神奈川県民頌徳(しょうとく)碑◇  九十四年前の秋、祈りの声が地に満ちた。激震が県全域を襲い、家屋倒壊と火災と津波に幾万の人命が露と消えた。県民たちは各地に慰霊碑を建てて死者を弔った。公募にて選ばれし厚木町の碑名は「あ………[もっと読む]

[評者]山室恭子(東工大教授)
[掲載]2017年10月22日
[ジャンル]歴史 社会

世界をまどわせた地図 [著]エドワード・ブルック=ヒッチング

世界をまどわせた地図 [著]エドワード・ブルック=ヒッチング

■デタラメ、だけどチャーミング  本書に登場するのは、すべてウソの地図である。あるものは意図的に、またあるものは誤解や怠慢によって描かれ、人々をまどわせてきた。地図を信じて探検に出かけたり、人生をかけ新天地に移住しよう………[もっと読む]

[評者]宮田珠己(エッセイスト)
[掲載]2017年10月15日
[ジャンル]歴史

『写真週報』とその時代(上・下) [編著]玉井清

『写真週報』とその時代(上・下) [編著]玉井清

■国のプロパガンダ多角的に分析  平時と戦時、その違いは何か。価値観、倫理観の逆転現象である。友好が憎悪に変わることであり、そのようなシステムを戦時指導者がつくりあげることである。その手法のひとつが、国民に向けての、写………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2017年10月08日
[ジャンル]歴史 政治

ニュースクール―二〇世紀アメリカのしなやかな反骨者たち [著]紀平英作

ニュースクール―二〇世紀アメリカのしなやかな反骨者たち [著]紀平英作

■欧州の知性とリベラルな磁場  第1次世界大戦終結直後の1919年、ニューヨーク市に一風変わった学校が産声を上げた。社会人のための、総合的で実践的な人文社会科学の研究教育を掲げたニュースクール(新学院)である。哲学者デ………[もっと読む]

[評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)
[掲載]2017年10月08日
[ジャンル]歴史

島に住む人類―オセアニアの楽園創世記 [著]印東道子

島に住む人類―オセアニアの楽園創世記 [著]印東道子

 アフリカに生まれた人類が、何万年かをついやした移動の末に太平洋岸へ進出をはじめたのはおよそ六万年前あたりのことらしい。  ひとくちにオセアニアといっても、ひろい。最近の研究によれば、最後の大きな無人島であったニュージー………[もっと読む]

[評者]円城塔  (作家)
[掲載]2017年10月08日
[ジャンル]歴史

三遊亭円朝と民衆世界 [著]須田努

三遊亭円朝と民衆世界 [著]須田努

■噺に映る明治の欲望と暴力  天保10(1839)年生まれ、明治33(1900)年に没した三遊亭円朝は落語界中興の祖である。20代で「怪談牡丹灯籠(ぼたんどうろう)」などを創作。速記者に口演を記録させベストセラーを生み………[もっと読む]

[評者]サンキュータツオ(お笑い芸人、日本語学者)
[掲載]2017年10月01日
[ジャンル]歴史

ナチスの「手口」と緊急事態条項 [著]長谷部恭男・石田勇治

ナチスの「手口」と緊急事態条項 [著]長谷部恭男・石田勇治

■為政者の濫用、いかに危険か  衆議院が解散され、22日には投票が行われる。自民党はかねてより「緊急事態条項」を憲法に設けようとしてきた(2012年発表「自民党憲法改正草案」)。総選挙では表立った争点とはならないとして………[もっと読む]

[評者]齋藤純一(早大教授)
[掲載]2017年10月01日
[ジャンル]歴史

古都の占領―生活史からみる京都 1945−1952 [著]西川祐子

古都の占領―生活史からみる京都 1945−1952 [著]西川祐子

■時には「おしゃべり」風文体で  もう15年も前のことになる。占領期の皇居前広場について調べたことがあった。そのとき初めて、米軍をはじめとする連合国軍が、戦前に天皇制の儀礼空間として使われたこの広場をほぼ毎月のように利………[もっと読む]

[評者]原武史(放送大学教授・政治思想史)
[掲載]2017年09月24日
[ジャンル]歴史

私にはいなかった祖父母の歴史 [著]イヴァン・ジャブロンカ

私にはいなかった祖父母の歴史 [著]イヴァン・ジャブロンカ

 著者は歴史家である。  ホロコーストで父方の祖父母を亡くしている。それは著者が生まれる前のできごとだから、亡くしたというより、もともといなかったという感覚がある。  祖父母といっても、高齢者ではない。二人は三十歳前後で………[もっと読む]

[評者]円城塔  (作家)
[掲載]2017年09月24日
[ジャンル]歴史 文芸

荷車と立ちん坊―近代都市東京の物流と労働 [著]武田尚子

荷車と立ちん坊―近代都市東京の物流と労働 [著]武田尚子

■帝都をガッチリ支えませんか  急募! 車曳(ひ)きさん。  新生日本をガッチリ支えるお仕事です。  「車夫馬丁」と蔑(さげす)む、けしからぬ風潮が巷(ちまた)にありますが、それは大マチガイ。ご一新後の帝都の興廃は、車………[もっと読む]

[評者]山室恭子(東工大教授)
[掲載]2017年09月17日
[ジャンル]歴史

泣き虫弱虫諸葛孔明―第伍部 [著]酒見賢一

泣き虫弱虫諸葛孔明―第伍部 [著]酒見賢一

■再挑戦に共感、わくわく物語  14年にわたって書き継がれた酒見賢一の大作『泣き虫弱虫諸葛孔明(しょかつこうめい)』が、「第伍(ご)部」となる本書をもって完結した。  タイトル通り、この作品は諸葛孔明を主人公にしている………[もっと読む]

[評者]末國善己 (文芸評論家)
[掲載]2017年09月10日
[ジャンル]歴史 文芸

ここに掲載されている記事や書評などの情報は、原則的に初出時のものです。

ページトップへ戻る