政治

平成の天皇制とは何か―制度と個人のはざまで [編]吉田裕・瀬畑源・河西秀哉/生前退位―天皇制廃止―共和制日本へ [編]堀内哲

平成の天皇制とは何か―制度と個人のはざまで [編]吉田裕・瀬畑源・河西秀哉/生前退位―天皇制廃止―共和制日本へ [編]堀内哲

■「おことば」契機、違う角度から  退位をにじませた現天皇の「おことば」発表から1年がたった。一般人だけでなく少なからぬ学者も退位を支持し、「おことば」を評価するなか、いささか異なる角度から天皇制を考察した2冊の本が出………[もっと読む]

[評者]原武史(放送大学教授・政治思想史)
[掲載]2017年09月03日
[ジャンル]政治 社会

分解するイギリス―民主主義モデルの漂流 [著]近藤康史

分解するイギリス―民主主義モデルの漂流 [著]近藤康史

■「多数決型」の無理が生んだ混沌  イギリスのEU(欧州連合)離脱を巡る議論は依然としてカオス(混沌〈こんとん〉)の中にある。今月15日、英政府は離脱後の税関での混乱を回避する案を発表したが、EU議会幹部は「ファンタジ………[もっと読む]

[評者]加藤出 (東短リサーチチーフエコノミスト)
[掲載]2017年08月20日
[ジャンル]政治 社会

「大衆」と「市民」の戦後思想-藤田省三と松下圭一 [著]趙星銀

「大衆」と「市民」の戦後思想-藤田省三と松下圭一 [著]趙星銀

■社会の民主的成熟に向けて議論  藤田省三と松下圭一は、戦後間もなく丸山眞男のもとで学び、1950年代後半から80年代にかけて民主主義をめぐる議論をリードした。「天皇制社会」や「安楽への全体主義」、「市民自治」や「シビ………[もっと読む]

[評者]齋藤純一(早大教授)
[掲載]2017年08月06日
[ジャンル]政治 社会

歴史の逆襲-21世紀の覇権、経済格差、大量移民、地政学の構図 [著]ジェニファー・ウェルシュ

歴史の逆襲-21世紀の覇権、経済格差、大量移民、地政学の構図 [著]ジェニファー・ウェルシュ

■市民の奮起で不平等の是正を  ポスト冷戦の現代史は、「民主主義」の激しい盛衰の物語といっていい。  冷戦の終結と共に、社会理念の進化も終わった——そんな言説が、かつて米欧で脚光を浴びた。  『歴史の終わり』。米国の歴………[もっと読む]

[評者]立野純二(本社論説主幹代理)
[掲載]2017年08月06日
[ジャンル]歴史 政治

樹木たちの知られざる生活―森林管理官が聴いた森の声 [著]ペーター・ヴォールレーベン/森林業―ドイツの森と日本林業 [著]村尾行一

樹木たちの知られざる生活―森林管理官が聴いた森の声 [著]ペーター・ヴォールレーベン/森林業―ドイツの森と日本林業 [著]村尾行一

■適材適所へ生態学的健康維持を  木や森は、人間にとってどこか理解しがたい存在だ。ところが『樹木たちの知られざる生活』を読むと、木にも私たちとよく似た「生活」があることに気づく。その特性が最大限に発揮される環境が「森」………[もっと読む]

[評者]椹木野衣 (美術評論家)
[掲載]2017年07月30日
[ジャンル]政治 科学・生物 社会

隷属なき道―AIとの競争に勝つ ベーシックインカムと一日三時間労働 [著]ルトガー・ブレグマン

隷属なき道―AIとの競争に勝つ ベーシックインカムと一日三時間労働 [著]ルトガー・ブレグマン

■自由に使える金が給付されたら  もし政府が国民に無条件で一律に生活に必要な資金を支給し続ける制度を開始したら、あなたは今後も働き続けるだろうか?  そういった制度をベーシックインカムと呼ぶ。既存の生活保護、失業対策、………[もっと読む]

[評者]加藤出 (東短リサーチチーフエコノミスト)
[掲載]2017年07月30日
[ジャンル]政治 経済 社会

熟議民主主義の困難―その乗り越え方の政治理論的考察 [著]田村哲樹

熟議民主主義の困難―その乗り越え方の政治理論的考察 [著]田村哲樹

 先の国会では熟議が公然と蔑(ないがし)ろにされたが、市民社会ではどうだろうか。本書は、熟議の場が、議会や市民参加のフォーラムだけではなく多層的に存在することを強調する。熟議は家族や職場でも行われるし、自由民主主義の内部………[もっと読む]

[評者]齋藤純一(早大教授)
[掲載]2017年07月09日
[ジャンル]政治

自民党―「一強」の実像 [著]中北浩爾

自民党―「一強」の実像 [著]中北浩爾

 いま自民党は、「安倍一強」の党内権威主義の傾向が著しく、党内からの異論は聞こえてこない。なぜそうなったかを理解する上でも本書の周到な分析は有益である。  1994年の政治改革、とりわけ小選挙区制の導入と政治資金規制の強………[もっと読む]

[評者]齋藤純一(早大教授)
[掲載]2017年06月18日
[ジャンル]政治

語り継ぐハンセン病―瀬戸内3園から [編]山陽新聞社

語り継ぐハンセン病―瀬戸内3園から [編]山陽新聞社

■今、伝えたい 孤絶の中の希望  国立療養所大島青松園を初訪問したのは、2010年の瀬戸内国際芸術祭のことだった。90年近く続いた国の隔離政策によるハンセン病への故(ゆえ)なき偏見については、それなりに関心を持っていた………[もっと読む]

[評者]椹木野衣 (美術評論家)
[掲載]2017年06月18日
[ジャンル]政治 社会

衛生と近代-ペスト流行にみる東アジアの統治・医療・社会 [編]永島剛、市川智生、飯島渉

衛生と近代-ペスト流行にみる東アジアの統治・医療・社会 [編]永島剛、市川智生、飯島渉

 ペストの史上3度目のパンデミックは近代アジアで起きた。本書では英国統治下の香港、共同租界ひしめく上海、オランダ領東インドなどでの事例を見るが、日清戦争以降、台湾や朝鮮の植民地政策に乗り出した日本も同じ問題を抱え、神戸で………[もっと読む]

[評者]椹木野衣 (美術評論家)
[掲載]2017年06月11日
[ジャンル]政治 社会

ポピュリズムとは何か [著]ヤン=ヴェルナー・ミュラー

ポピュリズムとは何か [著]ヤン=ヴェルナー・ミュラー

■異論を認めない「反多元主義」  近年、ポピュリズムという言葉をよく耳にするようになった。5月に行われたフランス大統領選の際も、マリーヌ・ルペン候補が代表的なポピュリストとして注目された。しかし、この言葉が何を指すかは………[もっと読む]

[評者]齋藤純一(早大教授)
[掲載]2017年06月04日
[ジャンル]政治 社会

グリーンスパンの隠し絵―中央銀行制の成熟と限界 上・下 [著]村井明彦

グリーンスパンの隠し絵―中央銀行制の成熟と限界 上・下 [著]村井明彦

 本書は、第13代米連邦準備制度理事会(FRB)議長を務めたアラン・グリーンスパンの金融政策が彼の哲学・経済学と整合的に理解可能なことを示す労作だ。  著者は、グリーンスパンが私有財産保護、徹底した経済的・政治的自由、そ………[もっと読む]

[評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)
[掲載]2017年06月04日
[ジャンル]政治 経済

ヒルビリー・エレジー―アメリカの繁栄から取り残された白人たち [著]J・D・ヴァンス

ヒルビリー・エレジー―アメリカの繁栄から取り残された白人たち [著]J・D・ヴァンス

■貧困層が蓄えた「怒り」の深層  米国が戦後世界に君臨していた1950年代、黒人作家ラルフ・エリスンが告発的な傑作小説を記した。  『見えない人間』  社会の底辺で、忘れられた存在としての黒人の葛藤を描き、のちの公民権………[もっと読む]

[評者]立野純二(本社論説主幹代理)
[掲載]2017年05月28日
[ジャンル]政治 社会

父と私 [著]田中眞紀子

父と私 [著]田中眞紀子

 田中角栄の娘として生まれること、その人生は「歴史的証言者」たらざるを得ない。老境の今、著者はその役を果たした。  幼少期から現在までを五章に分け、自立するまでと自立後とを語っていく。父親には、著者をアメリカ留学にだし、………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2017年05月21日
[ジャンル]政治 ノンフィクション・評伝

財政と民主主義―ポピュリズムは債務危機への道か [編著]加藤創太、小林慶一郎

財政と民主主義―ポピュリズムは債務危機への道か [編著]加藤創太、小林慶一郎

■信頼に足る情報発信遅れる日本  欧米の近年のポピュリズム台頭を嘆く声は我が国にも多い。ポピュリズム支持者たちは都合の良いところしか見ていない点が懸念されるわけだが、これは他人事(ひとごと)ではないだろう。財政上のポピ………[もっと読む]

[評者]加藤出 (東短リサーチチーフエコノミスト)
[掲載]2017年05月14日
[ジャンル]政治 経済 社会

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