政治

熟議民主主義の困難―その乗り越え方の政治理論的考察 [著]田村哲樹

熟議民主主義の困難―その乗り越え方の政治理論的考察 [著]田村哲樹

 先の国会では熟議が公然と蔑(ないがし)ろにされたが、市民社会ではどうだろうか。本書は、熟議の場が、議会や市民参加のフォーラムだけではなく多層的に存在することを強調する。熟議は家族や職場でも行われるし、自由民主主義の内部………[もっと読む]

[評者]齋藤純一(早大教授)
[掲載]2017年07月09日
[ジャンル]政治

自民党―「一強」の実像 [著]中北浩爾

自民党―「一強」の実像 [著]中北浩爾

 いま自民党は、「安倍一強」の党内権威主義の傾向が著しく、党内からの異論は聞こえてこない。なぜそうなったかを理解する上でも本書の周到な分析は有益である。  1994年の政治改革、とりわけ小選挙区制の導入と政治資金規制の強………[もっと読む]

[評者]齋藤純一(早大教授)
[掲載]2017年06月18日
[ジャンル]政治

語り継ぐハンセン病―瀬戸内3園から [編]山陽新聞社

語り継ぐハンセン病―瀬戸内3園から [編]山陽新聞社

■今、伝えたい 孤絶の中の希望  国立療養所大島青松園を初訪問したのは、2010年の瀬戸内国際芸術祭のことだった。90年近く続いた国の隔離政策によるハンセン病への故(ゆえ)なき偏見については、それなりに関心を持っていた………[もっと読む]

[評者]椹木野衣 (美術評論家)
[掲載]2017年06月18日
[ジャンル]政治 社会

衛生と近代-ペスト流行にみる東アジアの統治・医療・社会 [編]永島剛、市川智生、飯島渉

衛生と近代-ペスト流行にみる東アジアの統治・医療・社会 [編]永島剛、市川智生、飯島渉

 ペストの史上3度目のパンデミックは近代アジアで起きた。本書では英国統治下の香港、共同租界ひしめく上海、オランダ領東インドなどでの事例を見るが、日清戦争以降、台湾や朝鮮の植民地政策に乗り出した日本も同じ問題を抱え、神戸で………[もっと読む]

[評者]椹木野衣 (美術評論家)
[掲載]2017年06月11日
[ジャンル]政治 社会

ポピュリズムとは何か [著]ヤン=ヴェルナー・ミュラー

ポピュリズムとは何か [著]ヤン=ヴェルナー・ミュラー

■異論を認めない「反多元主義」  近年、ポピュリズムという言葉をよく耳にするようになった。5月に行われたフランス大統領選の際も、マリーヌ・ルペン候補が代表的なポピュリストとして注目された。しかし、この言葉が何を指すかは………[もっと読む]

[評者]齋藤純一(早大教授)
[掲載]2017年06月04日
[ジャンル]政治 社会

グリーンスパンの隠し絵―中央銀行制の成熟と限界 上・下 [著]村井明彦

グリーンスパンの隠し絵―中央銀行制の成熟と限界 上・下 [著]村井明彦

 本書は、第13代米連邦準備制度理事会(FRB)議長を務めたアラン・グリーンスパンの金融政策が彼の哲学・経済学と整合的に理解可能なことを示す労作だ。  著者は、グリーンスパンが私有財産保護、徹底した経済的・政治的自由、そ………[もっと読む]

[評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)
[掲載]2017年06月04日
[ジャンル]政治 経済

ヒルビリー・エレジー―アメリカの繁栄から取り残された白人たち [著]J・D・ヴァンス

ヒルビリー・エレジー―アメリカの繁栄から取り残された白人たち [著]J・D・ヴァンス

■貧困層が蓄えた「怒り」の深層  米国が戦後世界に君臨していた1950年代、黒人作家ラルフ・エリスンが告発的な傑作小説を記した。  『見えない人間』  社会の底辺で、忘れられた存在としての黒人の葛藤を描き、のちの公民権………[もっと読む]

[評者]立野純二(本社論説主幹代理)
[掲載]2017年05月28日
[ジャンル]政治 社会

父と私 [著]田中眞紀子

父と私 [著]田中眞紀子

 田中角栄の娘として生まれること、その人生は「歴史的証言者」たらざるを得ない。老境の今、著者はその役を果たした。  幼少期から現在までを五章に分け、自立するまでと自立後とを語っていく。父親には、著者をアメリカ留学にだし、………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2017年05月21日
[ジャンル]政治 ノンフィクション・評伝

財政と民主主義―ポピュリズムは債務危機への道か [編著]加藤創太、小林慶一郎

財政と民主主義―ポピュリズムは債務危機への道か [編著]加藤創太、小林慶一郎

■信頼に足る情報発信遅れる日本  欧米の近年のポピュリズム台頭を嘆く声は我が国にも多い。ポピュリズム支持者たちは都合の良いところしか見ていない点が懸念されるわけだが、これは他人事(ひとごと)ではないだろう。財政上のポピ………[もっと読む]

[評者]加藤出 (東短リサーチチーフエコノミスト)
[掲載]2017年05月14日
[ジャンル]政治 経済 社会

日本手話とろう教育―日本語能力主義をこえて [著]クァク・ジョンナン

日本手話とろう教育―日本語能力主義をこえて [著]クァク・ジョンナン

■固有の言語を使う権利の尊重を  ろうの知人から、東日本大震災時の避難所でコミュニケーションがとれず苦労したことを筆談で教えられた。また、会議などで手話通訳が付くことはあるが、たわいもない雑談が交わされているようなとき………[もっと読む]

[評者]佐伯一麦 (作家)
[掲載]2017年05月14日
[ジャンル]政治 医学・福祉 社会

フェミニストたちの政治史―参政権、リブ、平等法 [著]大嶽秀夫

フェミニストたちの政治史―参政権、リブ、平等法 [著]大嶽秀夫

■不利強いる慣行の問い直しを  本書は、19世紀から現代にいたるフェミニズム運動の軌跡を辿(たど)る。  興味をひかれるのは、フェミニズムが、20世紀半ばまでは、社会民主主義と親和的だったのに対して、70年代半ば以降、………[もっと読む]

[評者]齋藤純一(早大教授)
[掲載]2017年05月07日
[ジャンル]政治

アメリカ帝国の終焉-勃興するアジアと多極化世界 [著]進藤榮一

アメリカ帝国の終焉-勃興するアジアと多極化世界 [著]進藤榮一

■中心軸の移動、不可避的に進行  トランプ政権の誕生や、英国のEU離脱など、常識を覆す投票結果に我々は驚き、世界で何か大きな地殻変動が起きつつあると気づかされた。だが、まだ新しい国際秩序は見えていない。本書は、歴史の中………[もっと読む]

[評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)
[掲載]2017年04月30日
[ジャンル]政治 社会

あま世へ-沖縄戦後史の自立にむけて [編]森宣雄、冨山一郎、戸邉秀明

あま世へ-沖縄戦後史の自立にむけて [編]森宣雄、冨山一郎、戸邉秀明

 執筆者のひとり鹿野政直氏によれば、近代の沖縄は「最後尾の県」(戦前・戦中)、「捨て石」(沖縄戦)、「太平洋の要石」(米軍占領下から復帰を経て現在に至る)と特徴づけられる立場にたたされてきた。  沖縄が強いられてきたのは………[もっと読む]

[評者]齋藤純一(早大教授)
[掲載]2017年04月30日
[ジャンル]政治 社会

THE PIVOT―アメリカのアジア・シフト [著]カート・M・キャンベル

THE PIVOT―アメリカのアジア・シフト [著]カート・M・キャンベル

■米国の思考読み解く重要参考書    トランプ米大統領がシリア政権軍を攻撃した。中国国家主席との会食直前に下した異例の命令だった。  全米メディアの目は瞬時に中国から中東へ移った。太平洋よりも大西洋へと向かう関心の比重………[もっと読む]

[評者]立野純二(本社論説主幹代理)
[掲載]2017年04月16日
[ジャンル]政治

新潟県知事選では、どうして大逆転がおこったのか。 [著]横田一

新潟県知事選では、どうして大逆転がおこったのか。 [著]横田一

 いまなお、原発再稼働には6割近くの人々が反対している。本書は、柏崎刈羽原発の再稼働が争点となった昨年10月の新潟知事選で、なぜ当初は圧勝が予想された与党候補を破り米山隆一氏が当選できたのか、その背景を浮かび上がらせた大………[もっと読む]

[評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)
[掲載]2017年04月16日
[ジャンル]政治

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