人文

新しい分かり方 [著]佐藤雅彦

新しい分かり方 [著]佐藤雅彦

■心地よく見え方をずらされる  とりたてて何も考えずに何かを見ているときでも、見ることのうちに「思考」は入り込んでいる。テーブルの上をぼーっと見ているとき、テーブル、コーヒーカップ、スプーン、そういう意味をもったものと………[もっと読む]

[評者]野矢茂樹(東大教授)
[掲載]2017年11月05日
[ジャンル]人文 科学・生物

経験をリセットする―理論哲学から行為哲学へ [著]河本英夫

経験をリセットする―理論哲学から行為哲学へ [著]河本英夫

■世界と自分を変えるために  かつて河本さんの『オートポイエーシス』という本を読んだことがある。何が書いてあるのかさっぱりわからなかった。でも面白かった。わからないのに面白いとはどういうことかというと、何かものすごく斬………[もっと読む]

[評者]宮田珠己(エッセイスト)
[掲載]2017年11月05日
[ジャンル]人文

新・風景論―哲学的考察 [著]清水真木

新・風景論―哲学的考察 [著]清水真木

■絵のような景色、好きですか  太宰治はいかにもな富士の景色を見て、「風呂屋のペンキ画だ」と軽蔑した。著者はそれに共感し、さらに最近あちこちで見かけるわざとらしい日本風の街並み作り(和風テーマパーク)も批判する。ところ………[もっと読む]

[評者]野矢茂樹(東大教授)
[掲載]2017年10月08日
[ジャンル]人文

巫者のいる日常―津軽のカミサマから都心のスピリチュアルセラピストまで [著]村上晶

巫者のいる日常―津軽のカミサマから都心のスピリチュアルセラピストまで [著]村上晶

■シャーマンの社会的役割を探る  津軽地方に「カミサマ」と呼ばれる巫者(シャーマン)がいる。  青森のシャーマンといえば、死者の口寄せを行うイタコが有名だけれど、「カミサマ」はもっと身近な、都会で言えば占師のような存在………[もっと読む]

[評者]宮田珠己(エッセイスト)
[掲載]2017年10月08日
[ジャンル]人文

親鸞と日本主義 [著]中島岳志

親鸞と日本主義 [著]中島岳志

■なぜ「国体」に取り込まれたのか  親鸞といえば、阿弥陀仏のみを信仰し、その信仰を世俗のいかなる価値よりも上位においたため、師の法然とともに流罪となった人物として知られている。その信仰を徹底させれば、国家主義が強まった………[もっと読む]

[評者]原武史(放送大学教授・政治思想史)
[掲載]2017年10月01日
[ジャンル]人文

「大学改革」という病―学問の自由・財政基盤・競争主義から検証する [著]山口裕之

「大学改革」という病―学問の自由・財政基盤・競争主義から検証する [著]山口裕之

 2004年の国立大学の法人化で、大学への「トップダウン型ガバナンス」導入が図られた。だが、真理を探究する非営利組織としての大学には不適合だと、著者は批判する。  他方、大学の研究教育をめぐる状況は悪化している。大学予算………[もっと読む]

[評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)
[掲載]2017年10月01日
[ジャンル]人文

ウォークス―歩くことの精神史 [著]レベッカ・ソルニット

ウォークス―歩くことの精神史 [著]レベッカ・ソルニット

■一歩進めば、わかることがある  この本を読んでいる間、ふだん乗るバスをやめて徒歩にしてみた。ほんの二十分ほどの道にすぎない。  歩くことで気分はかわると、なんとなく経験的にしってはいる。こうして書く文章の調子などもか………[もっと読む]

[評者]円城塔  (作家)
[掲載]2017年09月03日
[ジャンル]人文

里山という物語―環境人文学の対話 [編]結城正美・黒田智

里山という物語―環境人文学の対話 [編]結城正美・黒田智

 今ではふつうに使われている「里山」という語の歴史は実は新しく、バブル崩壊後に盛んに喧伝(けんでん)されるようになったという。  人の手が入った循環する生態系としての里山に、日本の原風景につながる懐かしさを覚えることに疑………[もっと読む]

[評者]佐伯一麦 (作家)
[掲載]2017年09月03日
[ジャンル]人文 ノンフィクション・評伝

バイトやめる学校 [著]山下陽光

バイトやめる学校 [著]山下陽光

■働き方を疑う、誠意ある指南書  「景気がめちゃくちゃ悪くて、世の中で起きることの、ほぼすべて悪い方向に向かっている。そんななかで好きなことで暮らしていくのは難しい。やりたくない仕事をしてはたらきまくって、たまの休みに………[もっと読む]

[評者]宮田珠己(エッセイスト)
[掲載]2017年09月03日
[ジャンル]人文 社会

ISOTYPE〔アイソタイプ〕 [著]オットー・ノイラート

ISOTYPE〔アイソタイプ〕 [著]オットー・ノイラート

 著者のオットー・ノイラートは哲学者で、二〇世紀前半に哲学と科学を融合しようとした一大知的運動の中心人物である。その彼が、一方で絵文字(ピクトグラム)を考案し、その必要性を熱く語っていた。それを一冊にまとめたのがこの本。………[もっと読む]

[評者]佐倉統(東京大学大学院情報学環長・科学技術社会論)
[掲載]2017年09月03日
[ジャンル]人文 アート・ファッション・芸能

湯殿山の哲学―修験と花と存在と [著]山内志朗

湯殿山の哲学―修験と花と存在と [著]山内志朗

■故郷の呼び声で現れる「私」  湯殿山は存在の襞(ひだ)だ、と著者は言う。  私は一応哲学をやっているが、曖昧(あいまい)で晦渋(かいじゅう)な言葉に出会うとたいてい不愉快になる。しかし、この本の言葉は、ときに難解では………[もっと読む]

[評者]野矢茂樹(東大教授)
[掲載]2017年09月03日
[ジャンル]人文

ゲームの支配者―ヨハン・クライフ [著]ディートリッヒ・シュルツェ=マルメリンク

ゲームの支配者―ヨハン・クライフ [著]ディートリッヒ・シュルツェ=マルメリンク

■革新戦術の体現者追う「思想書」  バスケットの話からしよう。世界最高峰のリーグであるアメリカのNBAは現在、高身長の選手がゴール下でダンクを決める時代から、低身長の選手がコートを縦横無尽に動き回り、3Pシュートを中心………[もっと読む]

[評者]サンキュータツオ(お笑い芸人、日本語学者)
[掲載]2017年08月20日
[ジャンル]人文

キマイラの原理―記憶の人類学 [著]カルロ・セヴェーリ

キマイラの原理―記憶の人類学 [著]カルロ・セヴェーリ

 近年の人類学は、従来の「自然/社会」「科学/文化」「近代/未開」といった近代的な分割を乗り越えようとする展開を見せている。本書は、人類学者カルロ・セヴェーリの研究を、初めて日本語で翻訳紹介する画期的な一冊。やや難しい箇………[もっと読む]

[評者]蜂飼耳(詩人・作家)
[掲載]2017年08月20日
[ジャンル]人文

死後の世界―東アジア宗教の回廊をゆく [著]立川武蔵

死後の世界―東アジア宗教の回廊をゆく [著]立川武蔵

■私はどうなる? 知りたくて  死者を身近に感じながらの生活や創作は僕にとっては必須条件です。ここが自分の終(つい)の棲家(すみか)と信じたわけではないが自分の墓を建てました。墓は死を想う(メメントモリ)装置としては名………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2017年08月13日
[ジャンル]歴史 人文

土偶界へようこそ-縄文の美の宇宙 [著]譽田亜紀子

土偶界へようこそ-縄文の美の宇宙 [著]譽田亜紀子

■造形美、かきたてる想像力  縄文のビーナスって知ってますか? 国宝土偶の第一号である。知らないという人、こっちにいらっしゃい。いや、実は私も有名な遮光器土偶ぐらいしか知らなかった。この本の受け売りでお教えすると、土偶………[もっと読む]

[評者]野矢茂樹(東大教授)
[掲載]2017年08月06日
[ジャンル]歴史 人文

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