人文

ウォークス―歩くことの精神史 [著]レベッカ・ソルニット

ウォークス―歩くことの精神史 [著]レベッカ・ソルニット

■一歩進めば、わかることがある  この本を読んでいる間、ふだん乗るバスをやめて徒歩にしてみた。ほんの二十分ほどの道にすぎない。  歩くことで気分はかわると、なんとなく経験的にしってはいる。こうして書く文章の調子などもか………[もっと読む]

[評者]円城塔  (作家)
[掲載]2017年09月03日
[ジャンル]人文

里山という物語―環境人文学の対話 [編]結城正美・黒田智

里山という物語―環境人文学の対話 [編]結城正美・黒田智

 今ではふつうに使われている「里山」という語の歴史は実は新しく、バブル崩壊後に盛んに喧伝(けんでん)されるようになったという。  人の手が入った循環する生態系としての里山に、日本の原風景につながる懐かしさを覚えることに疑………[もっと読む]

[評者]佐伯一麦 (作家)
[掲載]2017年09月03日
[ジャンル]人文 ノンフィクション・評伝

バイトやめる学校 [著]山下陽光

バイトやめる学校 [著]山下陽光

■働き方を疑う、誠意ある指南書  「景気がめちゃくちゃ悪くて、世の中で起きることの、ほぼすべて悪い方向に向かっている。そんななかで好きなことで暮らしていくのは難しい。やりたくない仕事をしてはたらきまくって、たまの休みに………[もっと読む]

[評者]宮田珠己(エッセイスト)
[掲載]2017年09月03日
[ジャンル]人文 社会

ISOTYPE〔アイソタイプ〕 [著]オットー・ノイラート

ISOTYPE〔アイソタイプ〕 [著]オットー・ノイラート

 著者のオットー・ノイラートは哲学者で、二〇世紀前半に哲学と科学を融合しようとした一大知的運動の中心人物である。その彼が、一方で絵文字(ピクトグラム)を考案し、その必要性を熱く語っていた。それを一冊にまとめたのがこの本。………[もっと読む]

[評者]佐倉統(東京大学大学院情報学環長・科学技術社会論)
[掲載]2017年09月03日
[ジャンル]人文 アート・ファッション・芸能

湯殿山の哲学―修験と花と存在と [著]山内志朗

湯殿山の哲学―修験と花と存在と [著]山内志朗

■故郷の呼び声で現れる「私」  湯殿山は存在の襞(ひだ)だ、と著者は言う。  私は一応哲学をやっているが、曖昧(あいまい)で晦渋(かいじゅう)な言葉に出会うとたいてい不愉快になる。しかし、この本の言葉は、ときに難解では………[もっと読む]

[評者]野矢茂樹(東大教授)
[掲載]2017年09月03日
[ジャンル]人文

ゲームの支配者―ヨハン・クライフ [著]ディートリッヒ・シュルツェ=マルメリンク

ゲームの支配者―ヨハン・クライフ [著]ディートリッヒ・シュルツェ=マルメリンク

■革新戦術の体現者追う「思想書」  バスケットの話からしよう。世界最高峰のリーグであるアメリカのNBAは現在、高身長の選手がゴール下でダンクを決める時代から、低身長の選手がコートを縦横無尽に動き回り、3Pシュートを中心………[もっと読む]

[評者]サンキュータツオ(お笑い芸人、日本語学者)
[掲載]2017年08月20日
[ジャンル]人文

キマイラの原理―記憶の人類学 [著]カルロ・セヴェーリ

キマイラの原理―記憶の人類学 [著]カルロ・セヴェーリ

 近年の人類学は、従来の「自然/社会」「科学/文化」「近代/未開」といった近代的な分割を乗り越えようとする展開を見せている。本書は、人類学者カルロ・セヴェーリの研究を、初めて日本語で翻訳紹介する画期的な一冊。やや難しい箇………[もっと読む]

[評者]蜂飼耳(詩人・作家)
[掲載]2017年08月20日
[ジャンル]人文

死後の世界―東アジア宗教の回廊をゆく [著]立川武蔵

死後の世界―東アジア宗教の回廊をゆく [著]立川武蔵

■私はどうなる? 知りたくて  死者を身近に感じながらの生活や創作は僕にとっては必須条件です。ここが自分の終(つい)の棲家(すみか)と信じたわけではないが自分の墓を建てました。墓は死を想う(メメントモリ)装置としては名………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2017年08月13日
[ジャンル]歴史 人文

土偶界へようこそ-縄文の美の宇宙 [著]譽田亜紀子

土偶界へようこそ-縄文の美の宇宙 [著]譽田亜紀子

■造形美、かきたてる想像力  縄文のビーナスって知ってますか? 国宝土偶の第一号である。知らないという人、こっちにいらっしゃい。いや、実は私も有名な遮光器土偶ぐらいしか知らなかった。この本の受け売りでお教えすると、土偶………[もっと読む]

[評者]野矢茂樹(東大教授)
[掲載]2017年08月06日
[ジャンル]歴史 人文

ほじくりストリートビュー [著]能町みね子

ほじくりストリートビュー [著]能町みね子

■言葉にできない気になる風景  観光地でもなんでもない街角でふと、あ、この場所いい、と思うことがある。それは必ずしも一般に美しいとされる景色とは限らない。  能町みね子さんが地図を細かく眺めて「ほじくり」だす風景も、ふ………[もっと読む]

[評者]宮田珠己(エッセイスト)
[掲載]2017年08月06日
[ジャンル]人文 アート・ファッション・芸能

男尊女子 [著]酒井順子

男尊女子 [著]酒井順子

 14年前、『負け犬の遠吠(とおぼ)え』で30代独身女性の生態を活写した酒井順子さんのジェンダー論である。  男尊女子とは〈女は男を立てるもの。女は男を助けるもの〉という感覚に生きがいを感じちゃってる女子のこと。運動部の………[もっと読む]

[評者]斎藤美奈子 (文芸評論家)
[掲載]2017年08月06日
[ジャンル]人文 社会

インタビュー [著]木村俊介

インタビュー [著]木村俊介

■はりぼて化を拒否するために  著者はそれを「はりぼて」と言う。外見だけをとりつくろった情報が、短い言葉で言い切られ、コピーされ、増殖していく。いまに始まったことではない。私たちはそういう言葉が好きだ。そしてそんな「は………[もっと読む]

[評者]野矢茂樹(東大教授)
[掲載]2017年07月23日
[ジャンル]人文 社会

PTAという国家装置 [著]岩竹美加子/ある日うっかりPTA [著]杉江松恋

PTAという国家装置 [著]岩竹美加子/ある日うっかりPTA [著]杉江松恋

■経験者が教える変えるヒント  役員を押し付けられた、無駄な仕事が多いなどPTAへの不満は多いのではないか。今回は、公立小学校のPTAで仕事をした経験がある2人の著者が、誰もが抱く疑問に答えてくれるPTA本を紹介したい………[もっと読む]

[評者]末國善己(文芸評論家)
[掲載]2017年07月16日
[ジャンル]人文

ホサナ [著]町田康

ホサナ [著]町田康

■わかるとはどういうことなのか  いまさらながら、日本語とは不思議なものである。  ちょっとながめるだけでも、漢字と平仮名、片仮名がいりまじっている。なんならアルファベットをまぜることも可能だ。  日本語の文章は明治期………[もっと読む]

[評者]円城塔  (作家)
[掲載]2017年07月09日
[ジャンル]人文

暗い時代の人々 [著]森まゆみ

暗い時代の人々 [著]森まゆみ

■精神の自由掲げた9人の輝き  直言居士がいない時代である。立場よりも、正道を貫く人間の姿がない。組織の空気を読むばかりを美徳とする風潮が、いかに世を息苦しくしているか。  大正末期から昭和の戦争に至る頃は「暗い時代」………[もっと読む]

[評者]立野純二(本社論説主幹代理)
[掲載]2017年07月09日
[ジャンル]人文 社会

ここに掲載されている記事や書評などの情報は、原則的に初出時のものです。

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