社会

共感のレッスン―超情報化社会を生きる [著]植島啓司、伊藤俊治

共感のレッスン―超情報化社会を生きる [著]植島啓司、伊藤俊治

 かつて対談集『ディスコミュニケーション』を刊行した2人の著者による、なんと30年ぶりの「続編」である。時を経て私たちを巡る環境は激変した。だが全く変わっていないものがある。身体だ。もともと前著のタイトルは、新しいコミュ………[もっと読む]

[評者]椹木野衣 (美術評論家)
[掲載]2018年02月11日
[ジャンル]社会

宿命の戦記―笹川陽平、ハンセン病制圧の記録 [著]高山文彦

宿命の戦記―笹川陽平、ハンセン病制圧の記録 [著]高山文彦

 皇室が国内のハンセン病患者に多大な関心を寄せてきたことはよく知られている。だが世界ではいまなおハンセン病が完全に制圧されていないばかりか、差別の構造が依然として残っている。病の根絶と差別撤廃のため精力的な活動を続けてい………[もっと読む]

[評者]原武史(放送大学教授・政治思想史)
[掲載]2018年02月04日
[ジャンル]社会

ルポ川崎 [著]磯部涼

ルポ川崎 [著]磯部涼

■街の陰を追って見えた希望の光  著者が月刊誌の連載で、川崎市南部の元不良少年たちを中心にしたルポルタージュを書くきっかけは、2015年2月に川崎市の多摩川河川敷で中学1年の少年が殺害された事件だった。「川崎の街を舞台………[もっと読む]

[評者]市田隆(本社編集委員)
[掲載]2018年01月28日
[ジャンル]社会

代表の概念 [著]ハンナ・ピトキン

代表の概念 [著]ハンナ・ピトキン

■指導者を支持する理由問われる  「代表」は、政治学が近年活発に論じているテーマの一つである。  例えば「代表される者」がまず存在して彼らが「代表する者」を選ぶのではなく、逆に代表する者が代表される者を構築する。代表者………[もっと読む]

[評者]齋藤純一(早大教授)
[掲載]2018年01月21日
[ジャンル]政治 社会

「家事のしすぎ」が日本を滅ぼす [著]佐光紀子

「家事のしすぎ」が日本を滅ぼす [著]佐光紀子

 日本の男性が家事を分担する割合は世界平均の半分以下である、との耳の痛い指摘が冒頭にある。戦後の高度経済成長を支えた専業主婦願望もいまだに根深く、女性は家事をきちんとこなさなければならない、というプレッシャーが日本社会に………[もっと読む]

[評者]佐伯一麦 (作家)
[掲載]2018年01月21日
[ジャンル]社会

デジタルエコノミーはいかにして道を誤るか―労働力余剰と人類の富 [著]ライアン・エイヴェント

デジタルエコノミーはいかにして道を誤るか―労働力余剰と人類の富 [著]ライアン・エイヴェント

■産業革命と比べながら考える  IT(情報技術)の進展によるデジタル革命は多くの人々を失業させ、激しい格差社会を招くのではないか?という悲観論が近年、世界的に高まっている。  一方でIT業界に多い楽観主義者は、技術の進………[もっと読む]

[評者]加藤出 (東短リサーチチーフエコノミスト)
[掲載]2018年01月14日
[ジャンル]社会

火定 [著]澤田瞳子

火定 [著]澤田瞳子

■猛威ふるう疫病と社会の闇  古代史ものの歴史小説が増えている。このブームを牽引(けんいん)している澤田瞳子の新作は、直木賞の候補にも選ばれた傑作である。  奈良時代。民を救うために設置された施薬院(せやくいん)と悲田………[もっと読む]

[評者]末國善己(文芸評論家)
[掲載]2018年01月07日
[ジャンル]歴史 社会

私がアルビノについて調べ考えて書いた本―当事者から始める社会学 [著]矢吹康夫

私がアルビノについて調べ考えて書いた本―当事者から始める社会学 [著]矢吹康夫

■マイナーな語り、多様な受け皿  昨年、大阪の高校で、生まれつき茶色い髪の黒染めを教諭らから何度も強要されたとして、在校の女子生徒が健康被害と精神的な苦痛から訴訟を起こしたのは記憶に新しい。なぜ、そこまでして黒い髪を優………[もっと読む]

[評者]椹木野衣 (美術評論家)
[掲載]2018年01月07日
[ジャンル]社会 ノンフィクション・評伝

学校では教えてくれない差別と排除の話 [著]安田浩一

学校では教えてくれない差別と排除の話 [著]安田浩一

 私は差別を身をもって実感したことがない。だが、そのことは私が差別と無縁であることを意味してはいない。差別の存在する社会に生きている以上、否も応もなく差別に巻き込まれている。そんな私に必要なのは、説教じみた道徳ではなく、………[もっと読む]

[評者]野矢茂樹(東大教授)
[掲載]2018年01月07日
[ジャンル]社会

「国境なき医師団」を見に行く [著]いとうせいこう

「国境なき医師団」を見に行く [著]いとうせいこう

 「国境なき医師団」の活動現場を訪ね歩いた記録から、強い衝撃を受けた。紛争で故郷を追われ、未来が見えない難民たち、どのような状況でもひたすら援助に奮闘する医師団スタッフ、無力感にさいなまれつつも人々と話し続け、表現しよう………[もっと読む]

[評者]市田隆(本社編集委員)
[掲載]2018年01月07日
[ジャンル]社会

ジェンダー研究を継承する [編]佐藤文香・伊藤るり

ジェンダー研究を継承する [編]佐藤文香・伊藤るり

 女性学やジェンダー研究の草創期を担った21人へのインタビュー集である。  70年代のウーマンリブ体験あり、研究者を志した動機あり。〈わたくしね、リブの人たちには本当に同調してね。素敵(すてき)だと思いました〉と語るのは………[もっと読む]

[評者]斎藤美奈子(文芸評論家)
[掲載]2017年12月17日
[ジャンル]人文 社会

我々は 人間 なのか?―デザインと人間をめぐる考古学的覚書き [著]ビアトリス・コロミーナ、マーク・ウィグリー

我々は 人間 なのか?―デザインと人間をめぐる考古学的覚書き [著]ビアトリス・コロミーナ、マーク・ウィグリー

■なめらかさの裏にある非人間性  表紙をめくると、おむつを着けてよたよた歩いている赤ちゃんのCG画像が目に入る。  さて、これは何を表しているのか?  この本のテーマは、《デザイン、とくに近代デザインとは何か?》だ。こ………[もっと読む]

[評者]佐倉統(東京大学大学院情報学環長・科学技術社会論)
[掲載]2017年12月10日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能 社会

田舎暮らしと哲学 [著]木原武一

田舎暮らしと哲学 [著]木原武一

■野良仕事と工作の日々に学ぶ  田舎で子供を育てたいという想(おも)いから千葉の外房に家を建てて一家3人が移住した。雨水でご飯を炊くような水の不自由な土地で過酷な自然を相手に一歩も引かずに来れたのは楽天一家の希望があっ………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2017年12月03日
[ジャンル]社会

世代問題の再燃―ハイデガー、アーレントとともに哲学する [著]森一郎

世代問題の再燃―ハイデガー、アーレントとともに哲学する [著]森一郎

■教育の役割は世界を教えること  書物、音楽、絵画、着物、住居や街路……。私たちは日々「物」や「作品」に関わって暮らしている。そして、それらを介して、「物」をつくりだし、保持してきた過去の世代、それらを受け渡していくべ………[もっと読む]

[評者]齋藤純一(早大教授)
[掲載]2017年12月03日
[ジャンル]社会

巨大なる空転―日本の精神科地域処遇はなぜ進まないのか [著]中澤正夫

巨大なる空転―日本の精神科地域処遇はなぜ進まないのか [著]中澤正夫

 こんな無茶苦茶(むちゃくちゃ)な時代が、ほんの五〇年前にあったのだ。一九六九年、金沢での第六六回精神神経学会の異常な状況を、著者は克明に描写する。学術発表はすべてキャンセルとなり、四日間の全日程が評議員会と総会での議論………[もっと読む]

[評者]佐倉統(東京大学大学院情報学環長・科学技術社会論)
[掲載]2017年11月26日
[ジャンル]社会

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