社会

Black Box―ブラックボックス [著]伊藤詩織

Black Box―ブラックボックス [著]伊藤詩織

■性暴力と向き合わない日本社会  日本は性暴力に甘い国といわれる。逆にいうと性暴力の被害者は想像を絶する困難を強いられる。  本書によれば、著者は2015年4月3日、都内のホテルでレイプされた。相手は首相とも親しい当時………[もっと読む]

[評者]斎藤美奈子 (文芸評論家)
[掲載]2017年11月19日
[ジャンル]社会

擬 MODOKI―「世」あるいは別様の可能性 [著]松岡正剛

擬 MODOKI―「世」あるいは別様の可能性 [著]松岡正剛

 編集という行為に、きわめて独特の視点と広がりを与え続けてきた松岡正剛による本書は、ものの見方、とくに日本文化についての柔軟な論から成るエッセイだ。古今東西のさまざまな表現への言及を含みながら自在に積み上げられていく展開………[もっと読む]

[評者]蜂飼耳(詩人・作家)
[掲載]2017年11月12日
[ジャンル]社会

トラクターの世界史―人類の歴史を変えた「鉄の馬」たち [著]藤原辰史

トラクターの世界史―人類の歴史を変えた「鉄の馬」たち [著]藤原辰史

■未来のイメージ、体現した存在  エルヴィス・プレスリーが得意満面に乗り回し、カメラの前でポースをとる。小林旭が♪燃える男の~、とCMソングを歌う。濃い。濃すぎる。それが本書の主人公、トラクターである。  二〇世紀にな………[もっと読む]

[評者]佐倉統(東京大学大学院情報学環長・科学技術社会論)
[掲載]2017年11月05日
[ジャンル]歴史 社会

都市は人なり―Sukurappu ando Birudoプロジェクト 全記録 [著]Chim↑Pom

都市は人なり―Sukurappu ando Birudoプロジェクト 全記録 [著]Chim↑Pom

■野生で切り拓く冒険的なアート  昨今、美術館での展示を巡る表現規制が目立つ。冒険的な企画の実現は次第に難しくなりつつある。アートが自然や都市の渦中に飛び出し、芸術祭と同化していく傾向には、そんな苦しい背景もあるように………[もっと読む]

[評者]椹木野衣 (美術評論家)
[掲載]2017年11月05日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能 社会

大人のための社会科―未来を語るために [著]井手英策・宇野重規・坂井豊貴・松沢裕作

大人のための社会科―未来を語るために [著]井手英策・宇野重規・坂井豊貴・松沢裕作

■「どこかおかしい」を解き明かす  「現代社会の基礎知識を教えてくれる本かな」  「そう思っちゃうよね。表紙しか見てないだろ」  「いや、目次もちょっとは見たさ。第1章は『GDP』。ちゃんとは分かってないから、教えても………[もっと読む]

[評者]野矢茂樹(東大教授)
[掲載]2017年10月29日
[ジャンル]政治 社会

リスクと生きる、死者と生きる [著]石戸諭

リスクと生きる、死者と生きる [著]石戸諭

■東日本大震災をどう記憶するか  社会が何かを記憶するとはどういうことなのか。  二〇一一年三月一一日の東日本大震災と福島第一原発事故から、六年半以上が経った。生々しいリアルタイムでの「出来事」が、日常生活の中に組み込………[もっと読む]

[評者]佐倉統(東京大学大学院情報学環長・科学技術社会論)
[掲載]2017年10月29日
[ジャンル]社会

花びら供養 [著]石牟礼道子

花びら供養 [著]石牟礼道子

■静まった言葉が浮かび上がる美  水俣病を物語った『苦海浄土』を代表作とする石牟礼文学が、私にとって真に迫って感じ取れるようになったのは、アスベスト禍と東日本大震災に遭ってからのことだった。  本書の冒頭に置かれたエッ………[もっと読む]

[評者]佐伯一麦 (作家)
[掲載]2017年10月22日
[ジャンル]歴史 社会 ノンフィクション・評伝

復興百年誌―石碑が語る関東大震災 [著]武村雅之

復興百年誌―石碑が語る関東大震災 [著]武村雅之

◇神奈川県民頌徳(しょうとく)碑◇  九十四年前の秋、祈りの声が地に満ちた。激震が県全域を襲い、家屋倒壊と火災と津波に幾万の人命が露と消えた。県民たちは各地に慰霊碑を建てて死者を弔った。公募にて選ばれし厚木町の碑名は「あ………[もっと読む]

[評者]山室恭子(東工大教授)
[掲載]2017年10月22日
[ジャンル]歴史 社会

都市と野生の思考 [著]鷲田清一、山極寿一

都市と野生の思考 [著]鷲田清一、山極寿一

■「おもろい」二人のデスマッチ  中学時代のアイドル●(●はハート)江戸川乱歩『怪人二十面相』と南洋一郎『密林の王者』が現在のワシを作った。都心の焼け跡に建つお屋敷の地下室とアフリカの密林の奥の洞窟はワシの中で都市と野………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2017年10月15日
[ジャンル]社会

コンプレックス文化論 [著]武田砂鉄

コンプレックス文化論 [著]武田砂鉄

■運命とみるか?けっとばすか?  コンプレックスはコレステロールみたいになくても困る、多くても困る程度のまあ生活必需品だと思えばいいのです。皆、コンプレックスを抱えて社会の土石流の中を渡ってきて、気がついたら向こう岸に………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2017年09月24日
[ジャンル]社会

日本の夜の公共圏―スナック研究序説 [編著]谷口功一・スナック研究会

日本の夜の公共圏―スナック研究序説 [編著]谷口功一・スナック研究会

 スナックでは不思議と話がはずむ。酒を出す店ならほかにもある。やはり他に代えがたい魅力があるのだ。その数や全国で10万軒に及ぶという。  ところが、スナックについての学術的な研究はこれまで皆無であった。それも無理はない。………[もっと読む]

[評者]椹木野衣 (美術評論家)
[掲載]2017年09月10日
[ジャンル]社会

ボコ・ハラム―イスラーム国を超えた「史上最悪」のテロ組織 [著]白戸圭一

ボコ・ハラム―イスラーム国を超えた「史上最悪」のテロ組織 [著]白戸圭一

 交通機関が発達し、情報が一瞬で地球をめぐる時代となっても、遠い場所のできごとには、どこか他人ごとという雰囲気が漂う。  大きな事件を耳にしても、自分の常識の範囲内でおおよそこんなところだろうと見当をつけて満足してしまい………[もっと読む]

[評者]円城塔  (作家)
[掲載]2017年09月10日
[ジャンル]社会 国際

平成の天皇制とは何か―制度と個人のはざまで [編]吉田裕・瀬畑源・河西秀哉/生前退位―天皇制廃止―共和制日本へ [編]堀内哲

平成の天皇制とは何か―制度と個人のはざまで [編]吉田裕・瀬畑源・河西秀哉/生前退位―天皇制廃止―共和制日本へ [編]堀内哲

■「おことば」契機、違う角度から  退位をにじませた現天皇の「おことば」発表から1年がたった。一般人だけでなく少なからぬ学者も退位を支持し、「おことば」を評価するなか、いささか異なる角度から天皇制を考察した2冊の本が出………[もっと読む]

[評者]原武史(放送大学教授・政治思想史)
[掲載]2017年09月03日
[ジャンル]政治 社会

バイトやめる学校 [著]山下陽光

バイトやめる学校 [著]山下陽光

■働き方を疑う、誠意ある指南書  「景気がめちゃくちゃ悪くて、世の中で起きることの、ほぼすべて悪い方向に向かっている。そんななかで好きなことで暮らしていくのは難しい。やりたくない仕事をしてはたらきまくって、たまの休みに………[もっと読む]

[評者]宮田珠己(エッセイスト)
[掲載]2017年09月03日
[ジャンル]人文 社会

人口減少時代の土地問題―「所有者不明化」と相続、空き家、制度のゆくえ [著]吉原祥子

人口減少時代の土地問題―「所有者不明化」と相続、空き家、制度のゆくえ [著]吉原祥子

■有効利用へ実態解明と問題提起  きっかけは、外資の森林買い占めだった。北海道庁は土地売買の事前届け出を義務づけ、登記簿上の土地所有者4千人余に通知した。だが、その45%が宛先不明で戻ってくる。こうした土地の「所有者不………[もっと読む]

[評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)
[掲載]2017年09月03日
[ジャンル]社会

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