ノンフィクション・評伝

ゴッホの耳―天才画家 最大の謎 [著]バーナデット・マーフィー

ゴッホの耳―天才画家 最大の謎 [著]バーナデット・マーフィー

■素人探偵の異常な骨折り損?  時間を持て余しているひとりの退屈な暇人が、たまたまゴッホが住んでいたアルルに近い土地の住人であるという理由だけで、ゴッホの絵をあまり見たことも関心もないというのに、あの有名なゴッホの耳切………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2017年11月19日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

他人の始まり 因果の終わり [著]ECD

他人の始まり 因果の終わり [著]ECD

 作者はラッパー。書き下ろしは10年ぶり。「アル中」体験を題材にした前作同様、過酷な状況を他人事(ひとごと)のように突き放す。  だが「なんとなくボンヤリと家族のありさまを書いてみよう」と書き始めたエッセイは、警察から………[もっと読む]

[評者]椹木野衣 (美術評論家)
[掲載]2017年11月19日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

高倉健―七つの顔を隠し続けた男 [著]森功

高倉健―七つの顔を隠し続けた男 [著]森功

■虚像と実像が刺し違える危うさ  「健さん」の愛称で親しまれた高倉健が逝って3回目の命日(11月10日)が5日後にやってくる。  1960年代の東映任侠(にんきょう)映画の「日本侠客伝」第一作から遺作「あなたへ」までの………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2017年11月05日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能 ノンフィクション・評伝

中原中也―沈黙の音楽 [著]佐々木幹郎

中原中也―沈黙の音楽 [著]佐々木幹郎

■日本語の「歌」、実作者の目から  中原中也における「歌」の問題を、本書は詩と詩集(『山羊の歌』『在りし日の歌』)の生成過程を独自の見方で追うことにより、従来にないレベルで解き明かす。中也や詩になじみのない読者にも、詩………[もっと読む]

[評者]蜂飼耳(詩人・作家)
[掲載]2017年10月29日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

吹奏楽の神様 屋比久勲を見つめて―叱らぬ先生の出会いと軌跡 [著]山崎正彦

吹奏楽の神様 屋比久勲を見つめて―叱らぬ先生の出会いと軌跡 [著]山崎正彦

 高名なジャズトランペッターが舞台上で中学生のドラマーを往復ビンタした、と報じられたのは2カ月ほど前。スポーツや音楽の場においてスパルタ教育が必要だという意見は今も根強い。が、その対極にある指導法があるとしたら?  本書………[もっと読む]

[評者]斎藤美奈子(文芸評論家)
[掲載]2017年10月29日
[ジャンル]教育 ノンフィクション・評伝

花びら供養 [著]石牟礼道子

花びら供養 [著]石牟礼道子

■静まった言葉が浮かび上がる美  水俣病を物語った『苦海浄土』を代表作とする石牟礼文学が、私にとって真に迫って感じ取れるようになったのは、アスベスト禍と東日本大震災に遭ってからのことだった。  本書の冒頭に置かれたエッ………[もっと読む]

[評者]佐伯一麦 (作家)
[掲載]2017年10月22日
[ジャンル]歴史 社会 ノンフィクション・評伝

噺は生きている―名作落語進化論 [著]広瀬和生

噺は生きている―名作落語進化論 [著]広瀬和生

 落語が音源という形でアーカイブ化され続けている今、異なる演者による同一演目の「聴き比べ」は容易にできるようになり、それは登山に例えるならば、だれがどのルートを辿(たど)ってその山に登頂したかを確認することに近い楽しみが………[もっと読む]

[評者]サンキュータツオ(お笑い芸人、日本語学者)
[掲載]2017年10月15日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

アリ対猪木―アメリカから見た世界格闘史の特異点 [著]ジョシュ・グロス

アリ対猪木―アメリカから見た世界格闘史の特異点 [著]ジョシュ・グロス

■未知の世界性はらんだ「凡戦」  1976年6月26日、中学生の私は土曜の半日授業が終わると家へ走った。ボクシング世界ヘビー級覇者モハメド・アリと日本最高峰のプロレスラー、アントニオ猪木の世紀の一戦を、テレビで目撃する………[もっと読む]

[評者]椹木野衣 (美術評論家)
[掲載]2017年10月01日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

戦禍に生きた演劇人たち―演出家・八田元夫と「桜隊」の悲劇 [著]堀川惠子

戦禍に生きた演劇人たち―演出家・八田元夫と「桜隊」の悲劇 [著]堀川惠子

 演出家八田元夫(1903〜76)の人生を繙(ひもと)きながら、近代日本の新劇の歴史を俯瞰(ふかん)した書である。演劇人がいかに時代の波に翻弄(ほんろう)されたか、八田と同時代人の丸山定夫、三好十郎、先輩にあたる土方与志………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2017年10月01日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

性食考 [著]赤坂憲雄

性食考 [著]赤坂憲雄

■容赦なく開陳される生の循環  レストランやカフェで、ネットに投稿するため注文した品を写真に収めるのをよく見かける。うまく撮れれば、きっとたくさんの「いいね!」がもらえるだろう。でも、食べかけを進んでネットにあげる人は………[もっと読む]

[評者]椹木野衣 (美術評論家)
[掲載]2017年09月17日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

裕次郎 [著]本村凌二

裕次郎 [著]本村凌二

■ヒーローと出会った。時代も僕も  ♪俺(おい)らはドラマー やくざなドラマー 俺らが叩(たた)けば 嵐を呼ぶぜ——♪  裕次郎ともろ同世代の僕は彼の歌は全部歌える。慎太郎刈りとボートネックにヨットシューズ。しかめっ面………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2017年09月10日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

里山という物語―環境人文学の対話 [編]結城正美・黒田智

里山という物語―環境人文学の対話 [編]結城正美・黒田智

 今ではふつうに使われている「里山」という語の歴史は実は新しく、バブル崩壊後に盛んに喧伝(けんでん)されるようになったという。  人の手が入った循環する生態系としての里山に、日本の原風景につながる懐かしさを覚えることに疑………[もっと読む]

[評者]佐伯一麦 (作家)
[掲載]2017年09月03日
[ジャンル]人文 ノンフィクション・評伝

ゲイリー・バートン自伝 [著]ゲイリー・バートン

ゲイリー・バートン自伝 [著]ゲイリー・バートン

■涙ぐましきヴィブラフォン愛  ヴィブラフォンをご存知(ぞんじ)だろうか。鍵盤のように並んだ金属製の音板を叩(たた)いて音を出す打楽器の一種で、下部に設置された共鳴管の中の円盤がモーターで回転し、音に振動を与える特別な………[もっと読む]

[評者]椹木野衣 (美術評論家)
[掲載]2017年09月03日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

宿題の絵日記帳 [著]今井信吾

宿題の絵日記帳 [著]今井信吾

■娘が獲得していく言葉は宝物  生まれつき耳の障害のある子供の2歳から6歳までの4年間、聾(ろう)話学校で子供と先生が会話をするための補助として、父親が描きつづけた子供の生活絵日記が本書。  主人公は麗(うらら)ちゃん………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2017年08月27日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

ライト兄弟―イノベーション・マインドの力 [著]デヴィッド・マカルー

ライト兄弟―イノベーション・マインドの力 [著]デヴィッド・マカルー

■発明には「がまん」が必要なのだ  この本を読まずしてイノベーションを語るなかれ。人類初の動力飛行に成功したライト兄弟の本格的な伝記である。かの有名な兄弟のこと、伝記はたくさんあるだろうと思いきや、日本語では子供向けの………[もっと読む]

[評者]佐倉統(東京大学大学院情報学環長・科学技術社会論)
[掲載]2017年08月13日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

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