ノンフィクション・評伝

人民元の興亡―毛沢東・トウ小平・習近平が見た夢 [著]吉岡桂子

人民元の興亡―毛沢東・トウ小平・習近平が見た夢 [著]吉岡桂子

■日・中・米、国際通貨の攻防戦  本書は、人民元に加え、東アジア国際通貨システムをめぐる日・中・米3カ国間の熾烈(しれつ)な攻防戦を、ダイナミックに描いた好著だ。  遠い過去のようだが実は最近まで、日中の中央銀行のトッ………[もっと読む]

[評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)
[掲載]2017年07月23日
[ジャンル]経済 ノンフィクション・評伝

昭和解体―国鉄分割・民営化30年目の真実 [著]牧久

昭和解体―国鉄分割・民営化30年目の真実 [著]牧久

■対立となれあい、戦後の縮図  本書のタイトルはなぜ「国鉄解体」ではなく、「昭和解体」なのだろう。その思いで読み進むうちに単に日本国有鉄道や国鉄労働組合(国労)の歴史が昭和を代表しているだけでなく、革命の前哨戦のような………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2017年05月28日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

父と私 [著]田中眞紀子

父と私 [著]田中眞紀子

 田中角栄の娘として生まれること、その人生は「歴史的証言者」たらざるを得ない。老境の今、著者はその役を果たした。  幼少期から現在までを五章に分け、自立するまでと自立後とを語っていく。父親には、著者をアメリカ留学にだし、………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2017年05月21日
[ジャンル]政治 ノンフィクション・評伝

電卓四兄弟―カシオ「創造」の60年 [著]樫尾幸雄 [聞き手]佐々木達也

電卓四兄弟―カシオ「創造」の60年 [著]樫尾幸雄 [聞き手]佐々木達也

■世界に挑んだ「国産」の戦後史 【読む前】 え、カシオって「樫尾」っていう人の名字だったの?! 樫尾さんって四兄弟だったの? そんな知識しかない私でも興味深く読めそうな、四男・樫尾幸雄さんのインタビューをまとめた本。 ………[もっと読む]

[評者]サンキュータツオ(お笑い芸人、日本語学者)
[掲載]2017年05月21日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

ナビラとマララ―「対テロ戦争」に巻き込まれた二人の少女 [著]宮田律

ナビラとマララ―「対テロ戦争」に巻き込まれた二人の少女 [著]宮田律

■二人の境遇を分けたものは?  イスラムの女性たちに教育をと訴え、17歳でノーベル平和賞を受賞したマララ・ユースフザイさんはご存じですよね。2012年、15歳のとき、マララさんは「パキスタン・タリバン運動(TTP)」の………[もっと読む]

[評者]斎藤美奈子 (文芸評論家)
[掲載]2017年05月14日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

海をわたる手紙-ノンフィクションの「身の内」 [著]澤地久枝、ドウス昌代

海をわたる手紙-ノンフィクションの「身の内」 [著]澤地久枝、ドウス昌代

 この40年余、ノンフィクションを発表してきた2人の作家、その往復書簡14通からなる書。2014年11月から16年6月までだが、この間の時代史が浮かびあがるとともに、2人の自分史、さらにはノンフィクションとはといった本質………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2017年05月07日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

江戸→TOKYO―なりたちの教科書 [著]岡本哲志

江戸→TOKYO―なりたちの教科書 [著]岡本哲志

 タモリが日本各地を訪ね、歴史の痕跡を探し、その街の成り立ちに迫るNHKの「ブラタモリ」が人気だ。本書は、この番組に何度も出演した著者が、徳川家康の都市計画から現代の日本橋再開発に至る東京の変遷をたどっている。  寛永寺………[もっと読む]

[評者]末國善己 (文芸評論家)
[掲載]2017年04月23日
[ジャンル]歴史 ノンフィクション・評伝

私が死んでもレシピは残る―小林カツ代伝 [著]中原一歩

私が死んでもレシピは残る―小林カツ代伝 [著]中原一歩

■「料理は科学で化学」がモットー  覚えてますか、人気番組「料理の鉄人」で小林カツ代が鉄人を破ったこと。テーマはジャガイモ。1時間で作った7品には時短レシピとして有名なカツ代流の肉じゃがも含まれていた。1994年。カツ………[もっと読む]

[評者]斎藤美奈子(文芸評論家)
[掲載]2017年04月16日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

覗くモーテル 観察日誌 [著]ゲイ・タリーズ

覗くモーテル 観察日誌 [著]ゲイ・タリーズ

 覗(のぞ)き穴を作り、モーテル利用客の姿を20年以上も覗き続けた男がいた。本書は彼が記した観察日記を紹介しつつ、著者と希代の覗き魔との交流を描く。  一読して「ニュージャーナリズム」の時代の産物だと感じた。60〜70年………[もっと読む]

[評者]武田徹(評論家・ジャーナリスト)
[掲載]2017年03月12日
[ジャンル]文芸 ノンフィクション・評伝

10分後にうんこが出ます―排泄予知デバイス開発物語 [著]中西敦士

10分後にうんこが出ます―排泄予知デバイス開発物語 [著]中西敦士

 うんこは直接的に感情にゆさぶりかけてくる。うんこときくと誰もが顔をしかめたり、軽く笑い出したりするものだ。  著者はそんなうんこが出るタイミングを教えてくれる、携帯可能な装置をつくろうと試みる。資金を集め、試作機をつく………[もっと読む]

[評者]円城塔  (作家)
[掲載]2017年02月12日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

いつかの夏―名古屋闇サイト殺人事件 [著]大崎善生

いつかの夏―名古屋闇サイト殺人事件 [著]大崎善生

■被害者の「生」の重みを問い直す  「名古屋闇サイト殺人事件」が発生したのは2007年8月のこと。闇サイトの犯行を誘う書き込みがきっかけで集まった男3人が、無関係な名古屋市の会社員磯谷利恵さん(当時31歳)を路上で拉致………[もっと読む]

[評者]市田隆(本社編集委員)
[掲載]2017年02月05日
[ジャンル]社会 ノンフィクション・評伝

在りし、在らまほしかりし三島由紀夫 [著]高橋睦郎

在りし、在らまほしかりし三島由紀夫 [著]高橋睦郎

■魂の交わりと作品への冷徹な目  現代の最もすぐれた詩人の一人である高橋睦郎がついに、三島由紀夫との交流を一冊にまとめた。文章の他に、講演や対談も収録され、読み応えがある。  第2詩集『薔薇(ばら)の木 にせの恋人たち………[もっと読む]

[評者]蜂飼耳(詩人・作家)
[掲載]2017年01月29日
[ジャンル]人文 ノンフィクション・評伝

N女の研究 [著]中村安希

N女の研究 [著]中村安希

■新しい働き方を創造する人たち  20代半ばで私が会社を辞める決断をしたとき、モデルケースとなったのは女性の友人や先輩だった。限界を感じるとステータスのある仕事でもあっさり辞め、外聞にこだわらずにより自分に合った仕事へ………[もっと読む]

[評者]星野智幸(小説家)
[掲載]2017年01月29日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

フクシマの荒廃―フランス人特派員が見た原発棄民たち [著]アルノー・ヴォレラン

フクシマの荒廃―フランス人特派員が見た原発棄民たち [著]アルノー・ヴォレラン

■廃炉現場で見た人間蟻塚の過酷  いつからだろうか。この国で重要な情報を得るには、外国人記者クラブでの会見を見なければならなくなったのは。フランスの新聞記者による福島第一原発をめぐるリポートには、いくつかの不満がある。………[もっと読む]

[評者]杉田敦(政治学者・法政大学教授)
[掲載]2017年01月22日
[ジャンル]社会 ノンフィクション・評伝

日本の「アジール」を訪ねて―漂泊民の場所 [著]筒井功

日本の「アジール」を訪ねて―漂泊民の場所 [著]筒井功

■権力が及ばぬ地域の実態たどる  アジールとは、権力の及ばない地域のことである。そうした地域は国家権力が強まる明治以降、しだいに消滅したとされている。しかし本書は、乞食(こじき)やハンセン病者、職業不詳の漂泊民らが集ま………[もっと読む]

[評者]原武史(放送大学教授・政治思想史)
[掲載]2017年01月15日
[ジャンル]社会 ノンフィクション・評伝

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