歴史

首切りの歴史 [著]フランシス・ラーソン

首切りの歴史 [著]フランシス・ラーソン

■ひとの残虐性、心の変遷を知る  ひとは、「切断された頭部=首」に引きつけられる、と本書の著者は言う。そんな残酷で物見高い精神は持ちあわせていない、と反論するかたもおられると思うが、人類(のかなり多く)は脈々と、首への………[もっと読む]

[評者]三浦しをん(作家)
[掲載]2015年12月06日
[ジャンル]歴史 社会

ブラッドランド―ヒトラーとスターリン 大虐殺の真実(上・下) [著]ティモシー・スナイダー

ブラッドランド―ヒトラーとスターリン 大虐殺の真実(上・下) [著]ティモシー・スナイダー

■戦闘によらぬ犠牲者1400万人の声  史料に埋もれて数値や史実を探りあてた歴史家は、そこからはい出して世に何を問うのか。本書は、「犠牲者」として丸められた数値を「人に戻す」意志をもって、「大量殺人政策」を考察した戦史………[もっと読む]

[評者]吉岡桂子(本社編集委員)
[掲載]2015年12月06日
[ジャンル]歴史 社会

1★9★3★7(イクミナ) [著]辺見庸

1★9★3★7(イクミナ) [著]辺見庸

■おまえなら殺さなかったのか  書名の由来は日中戦争に突入した「1937年」。同年12月に南京大虐殺が起きた。  「おまえなら果たして殺さなかったのか」。著者は、日本兵による殺害、略奪、強姦(ごうかん)があった戦時に立………[もっと読む]

[評者]市田隆(本社編集委員)
[掲載]2015年12月06日
[ジャンル]歴史 社会

米軍医が見た 占領下京都の600日 [著]二至村菁(にしむらせい)

米軍医が見た 占領下京都の600日 [著]二至村菁(にしむらせい)

■七三一部隊員との接触も実名で  主人公は1947年から約2年間、京都に赴任していた若き米国人軍医。彼が自ら撮った写真、両親に送った手紙等を手がかりに著者は日本での軍医の生活を再現しつつ、当時の医療状況を描き出す。  ………[もっと読む]

[評者]武田徹(評論家・ジャーナリスト)
[掲載]2015年12月06日
[ジャンル]歴史 ノンフィクション・評伝

アメリカは食べる。―アメリカ食文化の謎をめぐる旅 [著]東理夫

アメリカは食べる。―アメリカ食文化の謎をめぐる旅 [著]東理夫

■「広さ」と「移動」、克服する料理たち  著者はカナダの日系2世の両親を持つ日本育ち。グレイヴィソースのかかった肉料理とか、コーンビーフ・キャベッジとか、食卓には一風変わったメニューが並んだ。その記憶をたどりながら、北………[もっと読む]

[評者]大竹昭子(作家)
[掲載]2015年11月29日
[ジャンル]歴史

福沢諭吉の朝鮮―日朝清関係のなかの「脱亜」 [著]月脚達彦

福沢諭吉の朝鮮―日朝清関係のなかの「脱亜」 [著]月脚達彦

■「義侠心」から揺れ動いた脱亜論  福沢諭吉は「脱亜論」(1885年)で、「我(わ)れは心に於(おい)て亜細亜(アジア)東方の悪友を謝絶するものなり」と書いた。それまで福沢は、朝鮮の改革を目指し、西洋列強に抗して日本を………[もっと読む]

[評者]柄谷行人(哲学者)
[掲載]2015年11月29日
[ジャンル]歴史

北京・山本照像館―西太后写真と日本人写真師 [著]日向康三郎

北京・山本照像館―西太后写真と日本人写真師 [著]日向康三郎

■中国でも活躍した男の写真人生  近代日本の草創期、一人の写真師がいかに生きたかの書である。安政2年に現在の岡山県に生まれた山本讃七郎が、13歳で写真技術(湿板写真)を知る。16歳で上京、その技術を学んだあとに28歳で………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2015年11月29日
[ジャンル]歴史

戦後入門 [著]加藤典洋

戦後入門 [著]加藤典洋

■「左折の改憲」で対米従属脱する  加藤典洋は、果敢な批評家である。その果敢さが、時に大きな反発や誤解を巻き起こす。1997年刊行の『敗戦後論』が、当時台頭していたナショナリズムの流れに位置付けられて批判されたのは、ま………[もっと読む]

[評者]原武史(放送大学教授・政治思想史)
[掲載]2015年11月22日
[ジャンル]歴史

明治大正史(上・下) [著]中村隆英 [編]原朗・阿部武司

明治大正史(上・下) [著]中村隆英 [編]原朗・阿部武司

■時代を作った人々から見た近代  明治から大正の終わりまでは60年ほどになるが、本書は幕末から説き起こして、この60年を口語体で平易に解説している。2013年に死去した著者の口述記録を門弟が整理して著した書だが、著者の………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2015年11月22日
[ジャンル]歴史

大英帝国の親日派―なぜ開戦は避けられなかったか [著]アントニー・ベスト

大英帝国の親日派―なぜ開戦は避けられなかったか [著]アントニー・ベスト

 見落とされがちだが、1941年の日米開戦はもちろん日英開戦でもあった。かつて同盟関係にあった日英が、同盟解消後わずか20年足らずで戦端を開く。歴史研究者ならずとも、副題と同じ疑問をいだくだろう。本書は、チャーチルや開戦………[もっと読む]

[掲載]2015年11月22日
[ジャンル]歴史

民間社会の天と神仏—江戸時代人の超越観念 [著]深谷克己

民間社会の天と神仏—江戸時代人の超越観念 [著]深谷克己

■民衆意識への浸透を実証的に  天と神と仏の「超越観念」が民間社会にどう浸透していったか、民衆は超越観念にいかなる崇敬を捧げたかを、江戸時代を舞台として探る。  著者の視線は為政者ではなく、民衆に注がれる。そのため、当………[もっと読む]

[評者]本郷和人(東京大学教授・日本中世史)
[掲載]2015年11月15日
[ジャンル]歴史 社会

みんな彗星を見ていた―私的キリシタン探訪記 [著]星野博美

みんな彗星を見ていた―私的キリシタン探訪記 [著]星野博美

■「信じる」とは、殉教者の心に迫る  約四百年前、日本では南蛮文化が花開いた。しかし、江戸初期にかけてキリスト教の禁教令が徹底していき、外国人修道士や日本人信徒が弾圧され、拷問を受け、大勢殺された。本書は「東と西が出会………[もっと読む]

[評者]三浦しをん(作家)
[掲載]2015年11月08日
[ジャンル]歴史 ノンフィクション・評伝

ペルシア王は「天ぷら」がお好き?―味と語源でたどる食の人類史 [著]ダン・ジュラフスキー

ペルシア王は「天ぷら」がお好き?―味と語源でたどる食の人類史 [著]ダン・ジュラフスキー

■頭と胃袋を抱擁する好奇心  著者は、米国のスタンフォード大学で言語学とコンピューターサイエンスを教えている。料理パーティーで知りあった中国系の妻と新婚旅行に出かけたベトナムの島で、漂う魚醤(ぎょしょう)の発酵臭を「ロ………[もっと読む]

[評者]吉岡桂子(本社編集委員)
[掲載]2015年11月08日
[ジャンル]歴史 国際

鬼神の如く―黒田叛臣伝 [著]葉室麟

鬼神の如く―黒田叛臣伝 [著]葉室麟

■「お家騒動」の謎を骨太に追う  江戸時代はじめ、筑前(福岡県)福岡藩の第二代藩主・黒田忠之(有名な軍師・官兵衛の孫)は、倉八十太夫(くらはちじゅうだゆう)を抜擢(ばってき)して専制を行った。そのうちには、大型船の建造………[もっと読む]

[評者]本郷和人(東京大学教授・日本中世史)
[掲載]2015年11月01日
[ジャンル]歴史

第三帝国の愛人―ヒトラーと対峙したアメリカ大使一家 [著]エリック・ラーソン

第三帝国の愛人―ヒトラーと対峙したアメリカ大使一家 [著]エリック・ラーソン

■なぜ流れを変えられなかったのか  この時代を読む本はたくさんある。狂気と魔性に胸がかき乱される。そして、凍り付くのは、日常に触れるときである。いまも、どこかに種が潜んでいるような気になるからだ。そこから目をそらさぬよ………[もっと読む]

[評者]吉岡桂子(本社編集委員)
[掲載]2015年10月25日
[ジャンル]歴史 ノンフィクション・評伝

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