歴史

琉球王国と戦国大名—島津侵入までの半世紀 [著]黒嶋敏

琉球王国と戦国大名—島津侵入までの半世紀 [著]黒嶋敏

■丹念に追った、変化する関係  1609年、鹿児島藩主の島津家久は、3000人の軍兵を琉球(中山)王国に派遣した。ほとんど戦闘を経ることなく島津軍は首里王城を制圧。国王尚寧(しょうねい)は鹿児島を経て江戸に赴き、徳川将………[もっと読む]

[評者]本郷和人(東京大学教授・日本中世史)
[掲載]2016年03月27日
[ジャンル]歴史 社会

海をわたる機関車 [著]中村尚史 帝国日本の交通網 [著]若林宣

海をわたる機関車 [著]中村尚史 帝国日本の交通網 [著]若林宣

■後発の強み生かす、拡大の野心と失敗  日本と中国が世界のあちこちで高速鉄道の輸出競争を繰り広げている。その勝敗は、経済力のみならず国力の物差しのように語られる。ときに、線路の敷設は利用者の視点を離れ、地域を「支配」す………[もっと読む]

[評者]吉岡桂子(本社編集委員)
[掲載]2016年03月20日
[ジャンル]歴史

食糧と人類―飢餓を克服した大増産の文明史 [著]ルース・ドフリース

食糧と人類―飢餓を克服した大増産の文明史 [著]ルース・ドフリース

■革命と繁栄の歩み、その表と裏  文明史とはすなわち食糧増産の歩みである。人口の増加曲線は現在に近づくほど急になるが、これも飢餓の克服の成果だ。本書は太古の地球に生じた捕食関係、炭素、窒素、リンの循環から始まり、狩猟採………[もっと読む]

[評者]島田雅彦(作家・法政大学教授)
[掲載]2016年03月20日
[ジャンル]歴史 科学・生物

戦国大名の兵粮事情 [著]久保健一郎

戦国大名の兵粮事情 [著]久保健一郎

■武士たちは、いかに食べ、戦ったか  戦争は戦術・戦略・兵站(へいたん)の3要素から成る。戦術とは戦場でどういう作戦をとるかであり、戦略とは政治や外交を含む幅広い視野のこと。対して兵站とは物資(武器や馬など)の補給であ………[もっと読む]

[評者]本郷和人(東京大学教授・日本中世史)
[掲載]2016年03月13日
[ジャンル]歴史

戦国争乱と巨大津波 北条早雲と明応津波 [著]金子浩之

戦国争乱と巨大津波 北条早雲と明応津波 [著]金子浩之

■天災を切り口に歴史を見直す  北条早雲は津波に乗じて伊豆を制圧したのではないか。わずか30日で平定した従来説に疑問を投げかけ、発掘で調べた戦いや大津波の痕跡を史料と照らして検証した。  筆者は、静岡県伊東市で市史を担………[もっと読む]

[掲載]2016年03月13日
[ジャンル]歴史

幻の東京五輪・万博1940 [著]夫馬信一

幻の東京五輪・万博1940 [著]夫馬信一

■国威顕示欲が狙った巨大祭典  1940年の東京にも五輪の開催計画があった。本書は丁寧な資料考証を通じて、謎の多いその実態に迫る。  五輪誘致の決定は36年。夏冬同国開催の慣例により冬季五輪も札幌に決まったし、万博も4………[もっと読む]

[評者]武田徹(評論家・ジャーナリスト)
[掲載]2016年03月06日
[ジャンル]歴史 社会 ノンフィクション・評伝

完本 信長私記 [著]花村萬月 信長の肖像 [著]志野靖史

完本 信長私記 [著]花村萬月 信長の肖像 [著]志野靖史

■正面から描く力業、内面理解し軽妙に  織田信長は歴史の変革者である。だが日本史学界は今、信長はごくごく普通の戦国大名だったと大合唱している。唯物史観を信奉する人たちは「英雄はいらない」し、手早く成果が欲しい人たちは、………[もっと読む]

[評者]本郷和人(東京大学教授・日本中世史)
[掲載]2016年02月28日
[ジャンル]歴史 人文

戦場の性―独ソ戦下のドイツ兵と女性たち [著]レギーナ・ミュールホイザー

戦場の性―独ソ戦下のドイツ兵と女性たち [著]レギーナ・ミュールホイザー

■戦時の性暴力を赤裸々に調査  著者は1971年生まれの歴史学や近代ドイツ文学の女性研究者、第2次世界大戦は史料でしか知らない。  それゆえにということだろうが、41年6月の独ソ開戦とともにドイツ軍が制圧した旧ソ連の国………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2016年02月28日
[ジャンル]歴史

失われた世界の記憶―幻灯機がいざなう世界旅行 [著]C・フィール、J・R・ライアン

失われた世界の記憶―幻灯機がいざなう世界旅行 [著]C・フィール、J・R・ライアン

■切り取られた19世紀の時間へ  写真は眺めるだけで色々な感覚を喚起する。それは音楽を聴くことにも通じ、写真から曲想を得ることもある。写真集は本の形を取ってはいるが、2次元の枠を超えて迫ってくる。音楽がCDそのものでは………[もっと読む]

[評者]細野晴臣(音楽家)
[掲載]2016年02月28日
[ジャンル]歴史

移民からみるアメリカ外交史 [著]ダナ・R・ガバッチア

移民からみるアメリカ外交史 [著]ダナ・R・ガバッチア

■建国神話の裏に出身地との絆  「今日、アメリカ合衆国の政策議論において、移民は主に国内の問題であると見なされており、(中略)本書が提案するのは、移民政策を国内のみの視点からではなく、グローバルな視点から議論すべきだと………[もっと読む]

[評者]中村和恵(詩人・明治大学教授・比較文学)
[掲載]2016年02月28日
[ジャンル]歴史

刑法と戦争—戦時治安法制のつくり方 [著]内田博文

刑法と戦争—戦時治安法制のつくり方 [著]内田博文

■今も続く閉鎖的社会への危機感  侵略や災害などの緊急事態の際に、首相に権力を集中するため、憲法に条項を設けるべきだとの議論が出ている。ここで思い起こされるべきは、死刑導入を含む治安維持法の厳罰化(昭和3年)が、明治憲………[もっと読む]

[評者]杉田敦(政治学者・法政大学教授)
[掲載]2016年02月21日
[ジャンル]歴史 社会

新選組と刀 [著]伊東成郎

新選組と刀 [著]伊東成郎

 「今宵(こよい)虎徹は血に飢えている」とは昔の時代劇で知られた近藤勇の決めせりふ。近藤の刀は、偽物も多かったという名刀・虎徹の本物だったのか。本書によると、本物を持っていたともいなかったとも確たる証拠はないが、本人は信………[もっと読む]

[掲載]2016年02月21日
[ジャンル]歴史

毒親の棄て方 [著]スーザン・フォワード 謎の毒親 [著]姫野カオルコ

毒親の棄て方 [著]スーザン・フォワード 謎の毒親 [著]姫野カオルコ

■呪縛を解けず、まるで妖怪  子どもに精神的、肉体的な害悪を及ぼす親がいる。アメリカの精神医学者スーザン・フォワードはこれを「毒になる親(toxic parents)」と呼び、日本では2013年頃(ごろ)から「毒親(ど………[もっと読む]

[評者]本郷和人(東京大学教授・日本中世史)
[掲載]2016年02月14日
[ジャンル]歴史 社会

アトランティスへの旅―失われた大陸を求めて [著]マーク・アダムス

アトランティスへの旅―失われた大陸を求めて [著]マーク・アダムス

■愛の影に取り憑かれた人々  アトランティスは、プラトンの著作のなかで言及された島だ。とても栄えていたのに、一晩で海に没したという。大半のひとは、アトランティスなんて作り話だと思っているだろう。  ところが、アトランテ………[もっと読む]

[評者]三浦しをん(作家)
[掲載]2016年02月14日
[ジャンル]歴史 文芸

帝国日本の生活空間 [著]ジョルダン・サンド

帝国日本の生活空間 [著]ジョルダン・サンド

■ささやかな日常で描く世界地図  人とモノが激しく移動し、文化が混交・変容していく、ダイナミックな世界地図が浮かびあがるような研究だ。が、グローバリズムの現代を分析したものではない。これは20世紀前半の大日本帝国に関す………[もっと読む]

[評者]五十嵐太郎(建築批評家・東北大学教授)
[掲載]2016年02月14日
[ジャンル]歴史 社会

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