歴史

戦後入門 [著]加藤典洋

戦後入門 [著]加藤典洋

■「左折の改憲」で対米従属脱する  加藤典洋は、果敢な批評家である。その果敢さが、時に大きな反発や誤解を巻き起こす。1997年刊行の『敗戦後論』が、当時台頭していたナショナリズムの流れに位置付けられて批判されたのは、ま………[もっと読む]

[評者]原武史(放送大学教授・政治思想史)
[掲載]2015年11月22日
[ジャンル]歴史

明治大正史(上・下) [著]中村隆英 [編]原朗・阿部武司

明治大正史(上・下) [著]中村隆英 [編]原朗・阿部武司

■時代を作った人々から見た近代  明治から大正の終わりまでは60年ほどになるが、本書は幕末から説き起こして、この60年を口語体で平易に解説している。2013年に死去した著者の口述記録を門弟が整理して著した書だが、著者の………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2015年11月22日
[ジャンル]歴史

大英帝国の親日派―なぜ開戦は避けられなかったか [著]アントニー・ベスト

大英帝国の親日派―なぜ開戦は避けられなかったか [著]アントニー・ベスト

 見落とされがちだが、1941年の日米開戦はもちろん日英開戦でもあった。かつて同盟関係にあった日英が、同盟解消後わずか20年足らずで戦端を開く。歴史研究者ならずとも、副題と同じ疑問をいだくだろう。本書は、チャーチルや開戦………[もっと読む]

[評者]
[掲載]2015年11月22日
[ジャンル]歴史

民間社会の天と神仏—江戸時代人の超越観念 [著]深谷克己

民間社会の天と神仏—江戸時代人の超越観念 [著]深谷克己

■民衆意識への浸透を実証的に  天と神と仏の「超越観念」が民間社会にどう浸透していったか、民衆は超越観念にいかなる崇敬を捧げたかを、江戸時代を舞台として探る。  著者の視線は為政者ではなく、民衆に注がれる。そのため、当………[もっと読む]

[評者]本郷和人(東京大学教授・日本中世史)
[掲載]2015年11月15日
[ジャンル]歴史 社会

みんな彗星を見ていた―私的キリシタン探訪記 [著]星野博美

みんな彗星を見ていた―私的キリシタン探訪記 [著]星野博美

■「信じる」とは、殉教者の心に迫る  約四百年前、日本では南蛮文化が花開いた。しかし、江戸初期にかけてキリスト教の禁教令が徹底していき、外国人修道士や日本人信徒が弾圧され、拷問を受け、大勢殺された。本書は「東と西が出会………[もっと読む]

[評者]三浦しをん(作家)
[掲載]2015年11月08日
[ジャンル]歴史 ノンフィクション・評伝

ペルシア王は「天ぷら」がお好き?―味と語源でたどる食の人類史 [著]ダン・ジュラフスキー

ペルシア王は「天ぷら」がお好き?―味と語源でたどる食の人類史 [著]ダン・ジュラフスキー

■頭と胃袋を抱擁する好奇心  著者は、米国のスタンフォード大学で言語学とコンピューターサイエンスを教えている。料理パーティーで知りあった中国系の妻と新婚旅行に出かけたベトナムの島で、漂う魚醤(ぎょしょう)の発酵臭を「ロ………[もっと読む]

[評者]吉岡桂子(本社編集委員)
[掲載]2015年11月08日
[ジャンル]歴史 国際

鬼神の如く―黒田叛臣伝 [著]葉室麟

鬼神の如く―黒田叛臣伝 [著]葉室麟

■「お家騒動」の謎を骨太に追う  江戸時代はじめ、筑前(福岡県)福岡藩の第二代藩主・黒田忠之(有名な軍師・官兵衛の孫)は、倉八十太夫(くらはちじゅうだゆう)を抜擢(ばってき)して専制を行った。そのうちには、大型船の建造………[もっと読む]

[評者]本郷和人(東京大学教授・日本中世史)
[掲載]2015年11月01日
[ジャンル]歴史

第三帝国の愛人―ヒトラーと対峙したアメリカ大使一家 [著]エリック・ラーソン

第三帝国の愛人―ヒトラーと対峙したアメリカ大使一家 [著]エリック・ラーソン

■なぜ流れを変えられなかったのか  この時代を読む本はたくさんある。狂気と魔性に胸がかき乱される。そして、凍り付くのは、日常に触れるときである。いまも、どこかに種が潜んでいるような気になるからだ。そこから目をそらさぬよ………[もっと読む]

[評者]吉岡桂子(本社編集委員)
[掲載]2015年10月25日
[ジャンル]歴史 ノンフィクション・評伝

死刑冤罪―戦後6事件をたどる [著]里見繁

死刑冤罪―戦後6事件をたどる [著]里見繁

■大きな理不尽に苦闘する人々  やってもいないことを「おまえがやったんだな」と決めつけられ、こちらの言いぶんをまったく聞いてもらえなかったら、どんな気持ちがするだろう。「あまりに理不尽だ」と、怒りと悔しさとむなしさがこ………[もっと読む]

[評者]三浦しをん(作家)
[掲載]2015年10月25日
[ジャンル]歴史 社会

満州事変はなぜ起きたのか [著]筒井清忠

満州事変はなぜ起きたのか [著]筒井清忠

 歴史に切れ目はないのだから、歴史的事象を分析するのに、ある時代を切り取ってくることは本来できない。満州事変においても同様である。では、どこから書き出すか。著者が着目したのは「『大衆』の登場」である。日露戦争講和条約反対………[もっと読む]

[評者]
[掲載]2015年10月18日
[ジャンル]歴史 社会

第二次世界大戦 1939—45(上・中・下) [著]アントニー・ビーヴァー

第二次世界大戦 1939—45(上・中・下) [著]アントニー・ビーヴァー

■人類の悪の部分、克明に追いかけ  歴史上、第2次世界大戦とは何を意味するのだろうか。本書はそれを論として分析した書ではない。1939年9月から45年9月までの大戦を克明に追いかけたドキュメントでありながら、読後、読者………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2015年10月11日
[ジャンル]歴史

兵士とセックス―第二次世界大戦下のフランスで米兵は何をしたのか? [著]メアリー・ルイーズ・ロバーツ

兵士とセックス―第二次世界大戦下のフランスで米兵は何をしたのか? [著]メアリー・ルイーズ・ロバーツ

■戦争が誘発する性暴力とは  1944年夏、フランスのノルマンディー。ここで米軍が行った上陸作戦は、しばしば軍事的側面からのみ取り上げられる。その後のフランスで、米兵がどのような生活を営んでいたのかについては、ほとんど………[もっと読む]

[評者]荻上チキ(「シノドス」編集長・評論家)
[掲載]2015年10月11日
[ジャンル]歴史 ノンフィクション・評伝

雑誌『第三帝国』の思想運動―茅原華山と大正地方青年 [著]水谷悟

雑誌『第三帝国』の思想運動―茅原華山と大正地方青年 [著]水谷悟

■実生活に根ざした国家再創造  第三帝国をナチスが名乗る前に同名の雑誌が大正時代の日本で刊行されていた。本書はその発行人・茅原華山と読者たちを対象とする「集団の思想史」研究の報告である。  選挙工作を一切しない「模範選………[もっと読む]

[評者]武田徹(評論家・ジャーナリスト)
[掲載]2015年10月11日
[ジャンル]歴史

南洋と私 [著]寺尾紗穂

南洋と私 [著]寺尾紗穂

■「日本時代」の人々に向き合う旅  書き出しは大学時代の「恋人」と訪ねた屋久島の海岸から。日本語を話すパラオの少女が登場する中島敦の作品を海の家で読み、著者は眼前に広がるエメラルドグリーンの海の彼方(かなた)に思いをは………[もっと読む]

[評者]武田徹(評論家・ジャーナリスト)
[掲載]2015年10月04日
[ジャンル]歴史

ヒトはこうして増えてきた―20万年の人口変遷史 [著]大塚柳太郎

ヒトはこうして増えてきた―20万年の人口変遷史 [著]大塚柳太郎

■生存力拡充の歩み、近付く飽和  狩猟採集時代、人口は野生動植物の量に規定されていた。だが、石器を使い、狩りの成功率を高め、土器を用い、食用可能範囲とカロリー摂取効率を高めたことで、ヒトはほかの動物よりも生き残りに有利………[もっと読む]

[評者]島田雅彦(作家・法政大学教授)
[掲載]2015年09月27日
[ジャンル]歴史 人文

ここに掲載されている記事や書評などの情報は、原則的に初出時のものです。

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