医学・福祉

関係としての自己 木村敏著

関係としての自己 木村敏著

 著者は十年ほど前に精神病の臨床医から引退し、哲学的な思索に入った。が、これを精神医学から哲学への移動とみなすべきではない。たとえば、著者の最初の本『自覚の精神病理』は、離人症を西田幾多郎の哲学に依拠して説明しようとす………[もっと読む]

[評者]柄谷行人(哲学者)
[掲載]2005年07月03日
[ジャンル]人文 医学・福祉

誰も知らないイタリアの小さなホスピス 横川善正著

誰も知らないイタリアの小さなホスピス 横川善正著

 「後進国」で実現した手づくりの福祉  イタリアの特徴とその底力は、人口数万の小さくて魅力的な街が綺羅星(きらほし)のごとく点在することにある。どこも自然の美しさと歴史的佇(たたず)まいをもち、個性ある生活環境を誇る。………[もっと読む]

[評者]陣内秀信(法政大学教授)
[掲載]2005年07月03日
[ジャンル]医学・福祉 社会

小児救急 「悲しみの家族たち」の物語 鈴木敦秋著

小児救急 「悲しみの家族たち」の物語 鈴木敦秋著

 記者の自問が「糾弾と謝罪」の図式破る  深夜、わが子の具合が急に悪くなる。昼間あんなに元気だったのに、いまはぐったりして声も弱々しい。親なら誰だってあわてる。かくして救急病院に駆け込む全患者の二割から四割を小児が占め………[もっと読む]

[評者]野村進(ジャーナリスト・拓殖大学教授)
[掲載]2005年06月12日
[ジャンル]医学・福祉

自閉症裁判 レッサーパンダ帽男の「罪と罰」 佐藤幹夫著

自閉症裁判 レッサーパンダ帽男の「罪と罰」 佐藤幹夫著

 真の償い導くには言動の「翻訳」が必要  四年前、浅草で女子大生がレッサーパンダ帽をかぶった男に殺された。当初報道合戦が繰り広げられたが、まもなく一切報じられなくなった。なぜか。  男に自閉症の疑いがあったためである。………[もっと読む]

[評者]最相 葉月
[掲載]2005年05月08日
[ジャンル]医学・福祉 社会

野の道往診 徳永進著

野の道往診 徳永進著

 人はそれぞれの道を歩いて生きている。だが大部分の道は、「定められた道」だ。老いを迎え体の不自由を抱えたときにこそ、自由な道づくりが必要なのではないか。  心温まる医療エッセーで定評のある著者は四年前、勤務医をやめ、「………[もっと読む]

[評者]宮田親平
[掲載]2005年04月03日
[ジャンル]文芸 医学・福祉

永遠の子ども [著]フィリップ・フォレスト

永遠の子ども [著]フィリップ・フォレスト

■愛娘を失った悲しみ綴る「私小説」    ある日、四歳の愛娘(まなむすめ)がガンを宣告された。大学教授のパパは勤めを切りつめ、医学書を読みあさり、娘と一緒にお絵かきを習い、セーラームーンごっこに興じる。抗ガン剤、脱毛、………[もっと読む]

[評者]青柳いづみこ(ピアニスト・文筆家)
[掲載]2005年03月20日
[ジャンル]文芸 医学・福祉

死体はみんな生きている [著]メアリー・ローチ

死体はみんな生きている [著]メアリー・ローチ

■献体後の死体めぐるクールな報告    本人の意思に基づく献体の目的が医学の解剖実習に限られる日本と異なり、米国では、してほしいことを意思表示できるが、してほしくないことは指定できない。献体後の死体の行方を報告した本書………[もっと読む]

[評者]最相 葉月
[掲載]2005年03月06日
[ジャンル]科学・生物 医学・福祉

シクスティーズの日々―それぞれの定年後 [著]久田恵

シクスティーズの日々―それぞれの定年後 [著]久田恵

■戯れ言では語れぬゴールデンエイジ    60代こそ人生最良の黄金時代だよ。一足先にその時代を過ごした先輩がしきりにいう。英語でも熟年期の人生をゴールデンエイジと呼ぶじゃないかと。  仕事にも家庭にも、それなりの達成感………[もっと読む]

[評者]佐柄木俊郎(ジャーナリスト、国際基督教大学客員教授)
[掲載]2005年03月06日
[ジャンル]医学・福祉 ノンフィクション・評伝

がんは誰が治すのか―治癒のしくみと脳のはたらき [著]松野哲也

がんは誰が治すのか―治癒のしくみと脳のはたらき [著]松野哲也

■真の医療革命につながる「気づき」    本書は抗がん剤開発者の「気づき」の記録だ。著者は生化学者として、薬効のあるプロポリスからがん征圧に有効な成分を抽出する研究に従事していた。日本で製薬会社をめぐるトラブルがあり、………[もっと読む]

[評者]
[掲載]2005年02月27日
[ジャンル]医学・福祉

子どもが減って何が悪いか! [著]赤川学

子どもが減って何が悪いか! [著]赤川学

■ 「少子化は不可避」認めた制度設計を提言    女性が一生の間に産む平均子ども数(合計特殊出生率)が1・29に落ち込み、人口維持に必要な水準(人口置換水準、約2・07)を大きく下回ったことは、すでに日本の常識となった………[もっと読む]

[評者]松原隆一郎(東京大学教授)
[掲載]2005年02月06日
[ジャンル]医学・福祉 社会 新書

私は、産みたい [著]野田聖子

私は、産みたい [著]野田聖子

■自らの不妊治療の体験、赤裸々に    野田聖子衆院議員が結婚後、夫婦別姓法制化に奮闘する姿を、私は熱い期待を込めて注目してきた。なにしろ「お前はそんなこと(夫婦別姓の導入)をやっているから子供ができないんだ」なんてこ………[もっと読む]

[評者]武田佐知子(大阪外国語大学教授)
[掲載]2005年01月30日
[ジャンル]医学・福祉

奇蹟の医の糧 [著]パラケルスス

奇蹟の医の糧 [著]パラケルスス

 十六世紀前半に活躍したスイスの革新的な医者にして錬金術師による医学書三部作の一冊。医術には哲学、天文学、錬金術、医師倫理の四つの柱があるとして、権威主義に溺(おぼ)れる愚かしい大学医学部教授連を痛罵(つうば)しながら………[もっと読む]

[評者]池上俊一(東京大学教授)
[掲載]2005年01月16日
[ジャンル]歴史 医学・福祉

お産椅子への旅―ものと身体の歴史人類学 [著]長谷川まゆ帆

お産椅子への旅―ものと身体の歴史人類学 [著]長谷川まゆ帆

■出産の道具から身体性の喪失を問う    お産椅子(いす)。座部がU字型にくり抜かれた、洋式トイレを思わせるお産専用の椅子である。十六〜十八世紀の西欧で普及したこの奇妙なモノの変遷をたどりながら、身体と医学的視線、そし………[もっと読む]

[評者]池上俊一(東京大学教授)
[掲載]2004年12月19日
[ジャンル]歴史 人文 医学・福祉

音楽力 [著]日野原重明、湯川れい子

音楽力 [著]日野原重明、湯川れい子

 あの『生きかた上手』の日野原重明と、音楽評論家の湯川れい子が音楽にかける熱い思いを語っている。二人は、日本音楽療法学会の理事長と評議員であり、中心テーマは「癒やし」。  日野原は医師として二〇年ごしに音楽療法を研究して………[もっと読む]

[評者]天外伺朗(作家)
[掲載]2004年12月05日
[ジャンル]人文 医学・福祉

私の「日本エイズ史」 [著]著塩川優一

私の「日本エイズ史」 [著]著塩川優一

 エイズ問題は解決にほど遠く、犠牲者が増加しているにもかかわらず、SARS騒ぎなどに押しやられたようにまるで過去の話題になろうとしている。しかし「歴史」になったぶん、いまや冷静に振り返ることができよう。84〜94年に日………[もっと読む]

[評者]宮田親平
[掲載]2004年12月05日
[ジャンル]医学・福祉

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