社会

となりのイスラム―世界の3人に1人がイスラム教徒になる時代 [著]内藤正典

となりのイスラム―世界の3人に1人がイスラム教徒になる時代 [著]内藤正典

■共生への知恵を示す入門書  たぶん、これまででもっともわかりやすく、実践的で、役に立つイスラムの入門書だと思う。遠くて不可解なイスラムではなく「となりのイスラム」。  世界中に15億~16億人。いまや人口の4人に1人………[もっと読む]

[評者]斎藤美奈子(文芸評論家)
[掲載]2016年09月11日
[ジャンル]社会 国際

戦艦武蔵 [著]一ノ瀬俊也

戦艦武蔵 [著]一ノ瀬俊也

■戦争忘却を促す「事実への逃避」  戦艦大和が様々に語られてきたのに対し、なぜ武蔵はそうならなかったか。これが本書の問いである。すでに著者は『戦艦大和講義』(人文書院)において、大和をめぐる言説やサブカルチャーを通じて………[もっと読む]

[評者]五十嵐太郎(建築批評家・東北大学教授)
[掲載]2016年09月11日
[ジャンル]歴史 社会

トランプ現象とアメリカ保守思想―崩れ落ちる理想国家 [著]会田弘継

トランプ現象とアメリカ保守思想―崩れ落ちる理想国家 [著]会田弘継

■南北戦争期の「人種秩序」に源流  どの国にもその成り立ちや過去に由来する葛藤がある。どれほど時代が変わっても拭えない課題があり、歴史の深層を貫く伏流水のように幾度も表出する。  米国の場合、それは人種問題である。民族………[もっと読む]

[評者]立野純二(本社論説主幹代理)
[掲載]2016年09月11日
[ジャンル]政治 社会

日本国民であるために 民主主義を考える四つの問い [著]互盛央

日本国民であるために 民主主義を考える四つの問い [著]互盛央

 駅で列車を待つ列への割り込みはなぜ許されない? 日常生活の中で抱いた問いを出発点として著者は日本が本当の民主主義国家になる条件を探ってゆく。  そこではホッブズやロックの社会契約説が再検討され、統治される国民が統治する………[もっと読む]

[評者]武田徹(評論家・ジャーナリスト)
[掲載]2016年09月04日
[ジャンル]政治 社会

民主主義は止まらない [著]SEALDs 日本×香港×台湾 若者はあきらめない [編]SEALDs

民主主義は止まらない [著]SEALDs 日本×香港×台湾 若者はあきらめない [編]SEALDs

■生身の言葉が動きを生み出す  社会や政治に対する冷ややかな視線はない。かといって、かつての政治的な「運動」のようなこわばりもない。  それを甘いと考える左派もいるが、「運動」を否定する右派の言葉もあてはまらない。そう………[もっと読む]

[評者]宮沢章夫(劇作家・演出家)
[掲載]2016年08月14日
[ジャンル]政治 社会

「非正規労働」を考える―戦後労働史の視角から [著]小池和男

「非正規労働」を考える―戦後労働史の視角から [著]小池和男

■調査事例を基に制度改善を提唱  働いても生活が苦しいワーキングプアや、将来不安に伴う未婚化、少子化の問題に、近年の非正規労働の拡大が影響を及ぼした面は否めない。厚生労働省の平成26年の調査によると、派遣労働者がその就………[もっと読む]

[評者]加藤出
[掲載]2016年08月14日
[ジャンル]経済 社会

三池炭鉱宮原社宅の少年 [著]農中茂徳

三池炭鉱宮原社宅の少年 [著]農中茂徳

■のどかな暮らしの先に深い意味  福岡県大牟田市宮原町二丁目。三井三池炭鉱で働く人々が住む「宮原社宅」があった場所である。  高さ2メートルほどのブロック塀に囲まれた社宅に住むのは200世帯ほど。塀の外を社宅の人々は「………[もっと読む]

[評者]斎藤美奈子(文芸評論家)
[掲載]2016年08月14日
[ジャンル]人文 社会

18歳からの格差論―日本に本当に必要なもの [著]井手英策/子育て支援が日本を救う―政策効果の統計分析 [著]柴田悠

18歳からの格差論―日本に本当に必要なもの [著]井手英策/子育て支援が日本を救う―政策効果の統計分析 [著]柴田悠

■成長優先の発想、大胆に転換  かつて先進国で稀(まれ)にみる平等社会といわれた日本。だが、バブル崩壊から四半世紀を経て、貧困と格差が最大の社会問題に浮上した。これまで、経済成長さえすれば給与が増え、貧困や格差も自然に………[もっと読む]

[評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)
[掲載]2016年08月07日
[ジャンル]経済 社会

金持ちは、なぜ高いところに住むのか [著]アンドレアス・ベルナルト

金持ちは、なぜ高いところに住むのか [著]アンドレアス・ベルナルト

■エレベーターが世界を変えた  タイトルで少し損をしているかもしれない。本書の原題は「エレベーターの歴史」であり、19世紀に登場した機械仕掛けで垂直方向に動く密室の箱が、いかに建築や社会を変え、また物語に影響を与えたの………[もっと読む]

[評者]五十嵐太郎(建築批評家・東北大学教授)
[掲載]2016年08月07日
[ジャンル]社会 ノンフィクション・評伝

ジニのパズル [著]崔実

ジニのパズル [著]崔実

■無力な人々の背を押す強靱な力  勇気あるデビュー作である。「苦しい時は私の背中を見なさい」とチームメイトに言った、女子サッカーの澤穂希のような存在の小説だ。  在日3世の少女ジニは、自分の居場所を求めて、小学校は日本………[もっと読む]

[評者]星野智幸(小説家)
[掲載]2016年08月07日
[ジャンル]文芸 社会

ニューヨークタイムズの数学―数と式にまつわる、110の物語 [編]ジーナ・コラータ

ニューヨークタイムズの数学―数と式にまつわる、110の物語 [編]ジーナ・コラータ

■百年間の記事から選りすぐり  数学者の発見が物理学者に伝わるには、五十年から百年の時間がかかるといわれたりする。日常の話題に顔を出すまでとなるとさらに時間が必要となる。  本書には、ニューヨークタイムズ紙に掲載された………[もっと読む]

[評者]円城塔  (作家)
[掲載]2016年08月07日
[ジャンル]歴史 社会

アキバと手の思考 [著]粉川哲夫

アキバと手の思考 [著]粉川哲夫

 ラジオアートという言葉に違和感を覚えるとしたらラジオとアートへの誤解があるのかも。ラジオは電波を介した双方向コミュニケーションメディアとして始まった。コミュニケーションはそれをどう行うか主体的に選ぶ創造的な技芸(アート………[もっと読む]

[評者]武田徹(評論家・ジャーナリスト)
[掲載]2016年08月07日
[ジャンル]社会

「イスラム国」の内部へ―悪夢の10日間 [著]ユルゲン・トーデンヘーファー

「イスラム国」の内部へ―悪夢の10日間 [著]ユルゲン・トーデンヘーファー

 世界を不条理な暴力が覆っている。動機も背景も不明瞭な殺戮(さつりく)が起きるたび、「イスラム国」(IS)の名が浮かび上がる。  実際は、いつも関与があるわけではない。ISは、理解しがたい反文明的な行動を総称する符丁の言………[もっと読む]

[評者]立野純二(本社論説主幹代理)
[掲載]2016年08月07日
[ジャンル]社会 国際

憲法9条と安保法制―政府の新たな憲法解釈の検証 [著]阪田雅裕

憲法9条と安保法制―政府の新たな憲法解釈の検証 [著]阪田雅裕

■元長官が政府に示す理解の限界  昨年成立した一連の安保法制については、大半の憲法学者が違憲とし、政府の憲法解釈を支えてきた内閣法制局の歴代長官らも、批判に加わった。定着した政府解釈の変更自体が立憲主義をゆるがすとの議………[もっと読む]

[評者]杉田敦(政治学者・法政大学教授)
[掲載]2016年07月31日
[ジャンル]政治 社会

私の消滅 [著]中村文則

私の消滅 [著]中村文則

■悪意に操られる記憶と人格  記憶は、個人の同一性と結びつく。それなら、記憶が操作され、実際とは異なる記憶がはめこまれたら、人は別人格を生きることになるのか。本書は、悪意と暴力、記憶と人格が描出する見えない線への挑戦だ………[もっと読む]

[評者]蜂飼耳(詩人・作家)
[掲載]2016年07月31日
[ジャンル]人文 社会

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