ノンフィクション・評伝

中欧の詩学―歴史の困難 [著]ヨゼフ・クロウトヴォル

中欧の詩学―歴史の困難 [著]ヨゼフ・クロウトヴォル

■弱さ自覚して精神の自由保つ  ドイツとロシアにはさまれた、オーストリア・チェコなどの地域は、しばしば自らを中欧と定義する。大国によって翻弄(ほんろう)され続けたこの地域では、独特の文化が育まれた。チェコの評論家クロウ………[もっと読む]

[評者]杉田敦(政治学者・法政大学教授)
[掲載]2015年10月11日
[ジャンル]人文 ノンフィクション・評伝

脱出老人―フィリピン移住に最後の人生を賭ける日本人たち [著]水谷竹秀

脱出老人―フィリピン移住に最後の人生を賭ける日本人たち [著]水谷竹秀

 年金は実質的に下がる一方で、介護福祉も問題山積み、物価も安くない。そんな日本を脱出したいと思ったことがある人は少なからずいるのでは。本書はフィリピンに移住した人たちに取材したルポ。移住の理由は再婚、借金逃れ、温暖な地を………[もっと読む]

[掲載]2015年10月11日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

兵士とセックス―第二次世界大戦下のフランスで米兵は何をしたのか? [著]メアリー・ルイーズ・ロバーツ

兵士とセックス―第二次世界大戦下のフランスで米兵は何をしたのか? [著]メアリー・ルイーズ・ロバーツ

■戦争が誘発する性暴力とは  1944年夏、フランスのノルマンディー。ここで米軍が行った上陸作戦は、しばしば軍事的側面からのみ取り上げられる。その後のフランスで、米兵がどのような生活を営んでいたのかについては、ほとんど………[もっと読む]

[評者]荻上チキ(「シノドス」編集長・評論家)
[掲載]2015年10月11日
[ジャンル]歴史 ノンフィクション・評伝

ミシェル・ルグラン自伝 [著]ミシェル・ルグラン、ステファン・ルルージュ

ミシェル・ルグラン自伝 [著]ミシェル・ルグラン、ステファン・ルルージュ

■心から離れない音楽の秘密  ミシェル・ルグラン。この類いまれな音楽家の何を聴いていたのだろうと思う。1980年代に流行(はや)っていたボサノバ風のイージーリスニングだったか、あるいは映画も主題曲もヒットしていた「シェ………[もっと読む]

[評者]細野晴臣(音楽家)
[掲載]2015年10月04日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

スタニスラフスキーとヨーガ [著]セルゲイ・チェルカッスキー

スタニスラフスキーとヨーガ [著]セルゲイ・チェルカッスキー

■深く人間を追求した演出家  少しとっつきにくい面もあるし、演劇の知識も要求されるが、これはとんでもなく面白い本だ。  言うまでもなく、書名にあるスタニスラフスキーは旧ソ連邦の演出家である。本書で著者は繰り返し、この類………[もっと読む]

[評者]エンタメ
[掲載]2015年10月04日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

ゴッホ・オンデマンド—中国のアートとビジネス [著]ウィニー・ウォン・イン・ウォング

ゴッホ・オンデマンド—中国のアートとビジネス [著]ウィニー・ウォン・イン・ウォング

■伝統産業の複製画に創造性?  中国の経済特区、深セン(シンセン)市郊外の大芬(ダーフェン)村は、世界の複製画の6割を産する土地である。そう聞いて、違法な偽造業者と闇工場を想像する人は、この本が伝える実態と考察に、考え………[もっと読む]

[評者]中村和恵(詩人・明治大学教授・比較文学)
[掲載]2015年10月04日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能 ノンフィクション・評伝

鴎外と漱石のあいだで—日本語の文学が生まれる場所 [著]黒川創

鴎外と漱石のあいだで—日本語の文学が生まれる場所 [著]黒川創

■東アジア視野に文学史問い直す  近代の日本語文学史を、東アジア全域を視野に入れる方法で辿(たど)る。日露戦争や大逆事件等によって揺らぐ二十世紀初頭、日本語による読み書きはすでに日本人だけのものではなかった。本書はその………[もっと読む]

[評者]蜂飼耳(詩人・作家)
[掲載]2015年10月04日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

世界一のジェラートをつくる [著]フェデリコ・グロム、グイード・マルティネッティ

世界一のジェラートをつくる [著]フェデリコ・グロム、グイード・マルティネッティ

 2003年にイタリアでジェラート店「GROM(グロム)」を創業した著者2人による起業物語。今ではアメリカやフランスなどに進出し、大阪にも店を構える。  添加物を多用した商品が蔓延(まんえん)し、“昔ながらの”味が消えつ………[もっと読む]

[掲載]2015年09月27日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

聞き書―緒方貞子回顧録 [編]野林健、納家政嗣

聞き書―緒方貞子回顧録 [編]野林健、納家政嗣

■「人道」と「現実」、タフに融合  それにしても、タフな人である。好きなジントニックを一、二杯飲めば、眠れない夜はなかったそうだ。  イラン、トルコ、ボスニア、セルビア、ルワンダ……。国連難民高等弁務官(UNHCR)と………[もっと読む]

[評者]吉岡桂子(本社編集委員)
[掲載]2015年09月20日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

暗渠マニアック! [著]吉村生、高山英男

暗渠マニアック! [著]吉村生、高山英男

■見慣れた景色一変、浮かぶ世界  本書における暗渠(あんきょ)とは、「地下に水の流れが残っている、いないにかかわらず、『もともと川や水路(あるいはドブ)があったところ』」のことだ。アスファルトに覆われて道になっていたり………[もっと読む]

[評者]三浦しをん(作家)
[掲載]2015年09月20日
[ジャンル]歴史 ノンフィクション・評伝

中谷宇吉郎—人の役に立つ研究をせよ [著]杉山滋郎

中谷宇吉郎—人の役に立つ研究をせよ [著]杉山滋郎

■雪氷の科学者の意外な一面  「雪は天から送られた手紙である」。中谷宇吉郎といえばこの一節。世界に冠たる雪氷の研究者だ。彼と同じ北海道大学で教鞭(きょうべん)をとっていた科学史家の筆になるこの評伝は、地の利を活(い)か………[もっと読む]

[評者]佐倉統(東京大学大学院情報学環長・科学技術社会論)
[掲載]2015年09月06日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

新版 軍艦武藏(上・下) [著]手塚正己

新版 軍艦武藏(上・下) [著]手塚正己

■訓練や生活を再現、共同体描く  評者が手塚氏にお会いした時、本作の取材秘話を伺ったことがある。武蔵の元乗員の方に話を聞きに行き、インタビューとして収録した時間は数千時間。文字起こしも自ら行い、膨大な関連資料も収集する………[もっと読む]

[評者]荻上チキ(「シノドス」編集長・評論家)
[掲載]2015年08月30日
[ジャンル]歴史 ノンフィクション・評伝

竹内敏晴 [著]今野哲男

竹内敏晴 [著]今野哲男

■要約を拒否した「新しい人」の姿  六〇年代演劇の、そのひとつ前の世代として、「代々木小劇場=演劇集団・変身」の創作活動ののち、「竹内演劇教室」という場で、「からだ」への思考を深め、特別なレッスン空間を中心に、それを演………[もっと読む]

[評者]宮沢章夫(劇作家・演出家)
[掲載]2015年08月30日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

隔離の記憶 ハンセン病といのちと希望と [著]高木智子

隔離の記憶 ハンセン病といのちと希望と [著]高木智子

 「人生に絶望はないよ」「どう立ち上がるかが、人生、大事じゃなかとね」。ハンセン病だった人たちが、「とてつもない犠牲と、苦労、悲しみ」を抱えながら、前を向いて歩く中で発した言葉だ。  特効薬ができた後も、日本では「らい予………[もっと読む]

[掲載]2015年08月30日
[ジャンル]社会 ノンフィクション・評伝

下山事件 暗殺者たちの夏 [著]柴田哲孝

下山事件 暗殺者たちの夏 [著]柴田哲孝

■昭和史最大の謎、執着する覚悟  1949年7月5日に初代国鉄総裁の下山定則が行方不明となり、6日に遺体が発見された「下山事件」は、昭和史最大の謎の事件と言われている。そもそも下山は自殺したのか、それとも他殺だったのか………[もっと読む]

[評者]原武史(放送大学教授・政治思想史)
[掲載]2015年08月30日
[ジャンル]社会 ノンフィクション・評伝

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