文芸

日本の食文化史―旧石器時代から現代まで [著]石毛直道

日本の食文化史―旧石器時代から現代まで [著]石毛直道

■食材も作法も、驚きの変化たどる  日本列島では旧石器時代から現代まで、何がどのように食べられてきたか。いまでは海外でも人気の高い日本食。本書はその変遷を辿(たど)り、見渡す通史。一般的に歴史学で採用される時代区分とは………[もっと読む]

[評者]蜂飼耳(詩人・作家)
[掲載]2016年01月24日
[ジャンル]文芸

愛のようだ [著]長嶋有

愛のようだ [著]長嶋有

 不器用で繊細な恋愛小説だ。中年になって運転免許を取得したフリーライターの戸倉が、友人の恋人でがんを患う琴美に対して「いきなり生じた変な気持ち」に戸惑う。  物語の舞台のほとんどは、友人や仕事仲間を乗せて遠方に向かう車中………[もっと読む]

[掲載]2016年01月17日
[ジャンル]文芸

愛の顛末—純愛とスキャンダルの文学史 [著]梯久美子

愛の顛末—純愛とスキャンダルの文学史 [著]梯久美子

■無私の愛、追い求めた作家たち  小林多喜二、三浦綾子、梶井基次郎、寺田寅彦など、明治以降の十二人の小説家、歌人、俳人を取りあげ、かれらがどんなふうにひとを愛したのかを浮き彫りにするノンフィクション。著者は、対象となる………[もっと読む]

[評者]三浦しをん(作家)
[掲載]2016年01月10日
[ジャンル]文芸 ノンフィクション・評伝

ロゴスの市 [著]乙川優三郎

ロゴスの市 [著]乙川優三郎

■「友人で同志」の清冽な交わり  昭和五十五年初夏、「せっかち」な女と「のんびり」な男は大学のサークルで出会った。ともに二十歳・英文科二年生、英語漬けの毎日を送っていた。女がせっかちなのは性分もあろうが、育った家庭の事………[もっと読む]

[評者]本郷和人(東京大学教授・日本中世史)
[掲載]2016年01月10日
[ジャンル]文芸

「自傳」をあるく [著]窪島誠一郎

「自傳」をあるく [著]窪島誠一郎

 自伝に本当のことが書かれているとは限らないが、虚であれ実であれ、本人の自発的暴露には違いない。4人の自伝を取り上げ、「『自傳』ほど、読み手にとって作家の余罪(?)を追及する娯(たの)しみのあたえられている読みものはない………[もっと読む]

[掲載]2016年01月10日
[ジャンル]文芸

ウォーク・イン・クローゼット [著]綿矢りさ

ウォーク・イン・クローゼット [著]綿矢りさ

■主人公の内面の起伏に一喜一憂  著者が描く若い世代の物語に、50代中年男の私でも、ついつい引き込まれてしまうのはなぜか。  本書所収の中編2編のうち表題作では、28歳のOL、早希が失恋の心の隙間を埋めるべく、「対男用………[もっと読む]

[評者]市田隆(本社編集委員)
[掲載]2016年01月10日
[ジャンル]文芸

天国でまた会おう [著]ピエール・ルメートル

天国でまた会おう [著]ピエール・ルメートル

■称えられる戦死者、捨てられる帰還兵  日本で爆発的な人気を博した海外ミステリーの作者が、初めて手がけた文芸作品。フランスで最も権威ある文学賞のゴンクール賞に選ばれた。期待を裏切らない、読者を魅了する豊潤な物語だ。  ………[もっと読む]

[評者]市田隆(本社編集委員)
[掲載]2015年12月20日
[ジャンル]歴史 文芸

名前も呼べない [著]伊藤朱里

名前も呼べない [著]伊藤朱里

 恋愛や仕事、家族関係にもがき苦しみながらも誠実に向き合う主人公の姿が胸に迫る。第31回太宰治賞受賞作。  25歳の恵那は、元職場の女子会で不倫相手が娘を授かったと知って動揺する。「恋人」との日々の回想をはさみ、彼女が抱………[もっと読む]

[掲載]2015年12月20日
[ジャンル]文芸

香港パク [著]李承雨

香港パク [著]李承雨

■見えないもの暴く、精神の深層  韓国の作家・李承雨の小説は、たたみかけるように重なる叙述がやがて未知の場を拓(ひら)いてみせるところに、無類の魅力をもつ。そこにある言葉は、見えないものを暴こうとする方向を向き、冷厳で………[もっと読む]

[評者]蜂飼耳(詩人・作家)
[掲載]2015年12月20日
[ジャンル]文芸 社会

出島の千の秋(上・下) [著]デイヴィッド・ミッチェル

出島の千の秋(上・下) [著]デイヴィッド・ミッチェル

 長崎・出島のオランダ商館の事務員デズートの秘めたる恋の物語。西洋医学を学ぶ産婆、織斗と出会うが、思いは果たせないまま、彼女は邪教の犠牲となって幽閉される。物語は一転、イギリス軍艦の登場で英蘭戦争の様相に。軍艦の出島攻撃………[もっと読む]

[掲載]2015年12月13日
[ジャンル]文芸

優しい鬼 [著]レアード・ハント

優しい鬼 [著]レアード・ハント

■人生をつなぐ静かな声が流れる  アメリカの作家は、自分のヴォイスが見つかるまで書き出せなかったという言い方をよくする。文体ではなくて、声。これが何なのか気になっていたが、本書を読んで目先が明るくなった。物語の底をたし………[もっと読む]

[評者]大竹昭子(作家)
[掲載]2015年12月13日
[ジャンル]文芸

あこがれ [著]川上未映子

あこがれ [著]川上未映子

■恋愛よりも深い奇跡的な間柄  小学校中学年の「ぼく」は夏休みのある日、スーパーのサンドイッチ売り場の女性をミス・アイスサンドイッチとひそかに名づける。水色に塗られたまぶた。独特の化粧のために大きく見える目に、なぜか強………[もっと読む]

[評者]蜂飼耳(詩人・作家)
[掲載]2015年12月06日
[ジャンル]文芸

1979年の歌謡曲 [著]スージー鈴木

1979年の歌謡曲 [著]スージー鈴木

 1979年の日本の楽曲のオリコン・年間トップ20を見ると、1位の「夢追い酒」(発売は78年・渥美二郎)から20位の「いい日旅立ち」(同・山口百恵)まで、演歌を含む歌謡曲とニューミュージックが、ほぼ同一比率で混在していて………[もっと読む]

[掲載]2015年11月29日
[ジャンル]文芸

K—消えた娘を追って [著]ベルナルド・クシンスキー [訳]小高利根子

K—消えた娘を追って [著]ベルナルド・クシンスキー [訳]小高利根子

■虐殺はこうして生み出される  1970年代半ば、軍政時代のブラジル。サンパウロ大学助教授の女性が失踪し、その父で作家のKが捜索を始める。まず近所の人々に相談すると、警察に伝手(つて)があるという者が何人か現れる。そこ………[もっと読む]

[評者]星野智幸(小説家)
[掲載]2015年11月29日
[ジャンル]文芸

ラーメンの語られざる歴史 [著]ジョージ・ソルト [訳]野下祥子

ラーメンの語られざる歴史 [著]ジョージ・ソルト [訳]野下祥子

■不満や憂さ、ほぐし続ける国民食  東アジア史専門の米国人学者がラーメンを研究する。これは現実の話なのか。塩味が利いているような著者名はネタではないのか。告白すると最初は少し疑っていた。  しかし調査の手際はまっとうな………[もっと読む]

[評者]武田徹(評論家・ジャーナリスト)
[掲載]2015年11月29日
[ジャンル]文芸

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